本記事の内容を参考に、自分にピッタリな扇風機の処分方法を実践してみてください。扇風機を処分したいけれど、捨て方が分からないとお悩みの方も多いのではないでしょうか。
扇風機には正しい捨て方があり、ゴミの分別ルールに従って処分する必要があります。しかし、粗大ゴミの日まで待てなかったり、まだまだ使える扇風機を捨てるには惜しかったりすることも。
そこで本記事では、扇風機の正しい捨て方をお伝えするとともに、「捨てる」以外の処分方法も詳しくご紹介します。扇風機の捨て方にお悩みの方は、ぜひ参考にしてくださいね。
扇風機の耐用年数
普段の生活で、扇風機の耐用年数を考える方は少ないでしょう。一般的には5~10年とされており、平均寿命は8年です。
しかし、扇風機の耐用年数は内蔵されているモーターの性能によっても差が出てきます。最新の機種に多いDCモーターは、消費電力が少なく静かな反面、寿命が短いです。新しい扇風機は耐用年数が短めであると覚えておきましょう。
また、扇風機は寿命が近づくにつれて、異音や動作不良といった故障のサインを出すことがあります。見過ごしてしまった場合、発火による火災事故につながることも……。
扇風機を適切なタイミングで処分するには、「不具合が出たら買い換え時!」という意識を持っておくことが大切です。
扇風機の正しい捨て方
扇風機は、各自治体のルールに従って捨てることが正しい処分方法です。とはいっても、詳しくない方にとっては、どうすればよいのかわからないですよね。
ここでは、自治体でのおもな処分方法について紹介します。
粗大ゴミに出して捨てる
- 自治体へ回収の申し込みをする(電話・WEB)
- 処分費用分の「粗大ゴミ処理券(シール)」を購入する(郵便局・コンビニなど)
- 必須事項を記入して扇風機に貼る
- 回収予定日の朝に指定場所へ出す
扇風機は多くの自治体で「粗大ゴミ」として扱われます。ただ、地域によっては不燃ゴミや小物金属に分類されることも。正しい内容は各自治体の公式サイトを確認しましょう。
扇風機の処分費用は地域によって異なり、100~500円程度が相場です。粗大ゴミ処理券は、郵便局やコンビニなどで処分費用分を購入する必要があります。金額が不足すると回収してもらえないため、購入時は十分注意しましょう。
粗大ゴミならお金を出すことで確実に処分できますが、希望する日に予約ができないことも少なくありません。引越しなどで日程に余裕がない場合は、早めの行動が肝心です。
自治体のゴミ処理施設に持ち込んで捨てる
- 持ち込み処分が可能か確認する
- 自治体のゴミ処理施設へ申し込みをする
- 当日に扇風機を持ち込む
自治体のゴミ処理施設へ持ち込む場合は、粗大ゴミのように指定日を待たずに処分可能です。ただし、各施設の営業時間内に自力で扇風機を持ち込む必要があります。
処分費用は品目ごとで一律か、重量で決まるケースが一般的です。自治体によっては一定の重さまでを無料で回収してくれるなんてことも。
地域によって対応の可否は異なるため、まずは持ち込み処分が可能か確認をするのが確実です。連絡先はインターネットで検索をするか、役所に聞いてみましょう。
扇風機の間違った捨て方
正しい捨て方がある以上、扇風機には間違った捨て方も存在します。初めての処分でうっかりNG行為をしてしまわないよう、ここで確認しておきましょう。
あらかじめ理解をすれば未然に防ぐことができるため、ぜひ目を通してみてください。
扇風機を分解して捨てる
多くの自治体では「一辺30cm以上」を粗大ゴミの基準にしています。そのため、小さく分解してから不燃ゴミで捨てようと考える方は少なくありません。
しかし、扇風機は素人が簡単に分解できるものではなく、解体できたとしても粗大ゴミとして扱われる場合があります。詳しくは各自治体へ確認してみましょう。
処分費用を抑えたいという気持ちは十分わかりますが、そもそも扇風機のメーカー側も分解は推奨していません。そのままの状態で処分できる方法を強くおすすめします。
ハンディタイプなどバッテリー内蔵の扇風機をそのまま捨てる
最近では、ハンディタイプの扇風機を街中でよく見かけるようになりました。持ち運びできて便利なものですが、処分方法には注意が必要です。
ハンディタイプなどの扇風機は、おもに乾電池式と充電できるバッテリー内蔵式の2種類あります。乾電池式は多くの自治体で不燃ゴミに分類していますが、 バッテリー内蔵式の場合はリサイクルしなければなりません。
そのまま捨てるとゴミ処理施設で火災の原因にもなるため、不燃ゴミではなく必ず小型家電回収ボックスにて処分しましょう。どちらにせよ処分費用はかかりません。
業務用の扇風機を家庭ゴミとして捨てる
広い工場などで使われる業務用扇風機は、家庭ゴミとして自治体の指定する方法で捨てることはできません。業務用扇風機は「事業系ゴミ」に分類され、一般廃棄物収集運搬業許可証を所有している、不用品回収業者などへ処分依頼が必要です。
また、扇風機を購入した・買い替えをする予定の家電量販店にて、業務用扇風機の引き取りを実施している場合もかなり少数ですがあります。
家庭ゴミで処分できないのは非常に面倒ですが、あきらめずに回収先を探してみましょう。
扇風機を「捨てる」以外で処分する方法
扇風機は捨てる以外にも、さまざまな処分方法があります。自治体で捨てるのが面倒という方でも、「これなら自分でもできそう」というやり方が見つかるかもしれません。
ここでは、扇風機を「捨てない」処分方法についていくつか紹介します。
家電量販店に引き取ってもらう
家電量販店では「小型家電リサイクル法」に基づき、扇風機の引き取りサービスを行っています。粗大ゴミとして処分するよりも割高とはなりますが、新しい扇風機へ買い換える際に利用すると便利でしょう。
そこで、大手家電量販店を6店舗挙げ、回収料金やサービス内容について紹介していきます。
ビックカメラ
「ビックカメラ」では、リネットジャパンリサイクル株式会社と連携した、宅配での小型家電リサイクルサービスを提供しています。
リサイクル利用券はダンボール1箱につき1,958円(税込)で、回収品目は扇風機を含め400点以上です。箱に詰めたらあとは集荷を待つだけで回収が完了します。
また、実店舗限定で買い替え下取りサービスも実施。「ビックカメラ」の店頭で扇風機を購入した場合、古い扇風機を1台無料で回収してくれます。動作しない故障品でも問題ありません。
ヨドバシカメラ
「ヨドバシカメラ」では、不要になった小型家電400品目以上を対象に、リネットジャパンリサイクル株式会社と連携した宅配便回収サービスを提供しています。
リサイクル利用券はダンボール1箱につき1,950円(税込)で、壊れた家電も詰め放題です。集荷に来てくれるため余計な手間がかかりません。
また、扇風機単品を550円(税込)でも回収可能です。ただし、「ヨドバシカメラ」で買い換えした場合の料金であり、回収のみを希望の場合は別途2,200円の出張費用が発生します。
ヤマダ電機
「ヤマダ電機」の小型家電回収サービスでは、店頭持ち込みにかぎり扇風機を1,100円(税込)で回収しています。実店舗なら曜日を気にせず対応しているため、急ぎで処分したい場合に便利です。
まとめて回収の場合は、指定のダンボール1箱につき1,650円とかなりお得。対象品目の詳細や訪問回収の料金体系については、店頭スタッフに確認してみましょう。
エディオン
「エディオン」では、フランチャイズ店舗を除くエディオン・100満ボルト店舗にて、小型家電リサイクルを行っています。扇風機の回収料金は550円(税込)で、実施店舗は検索ページ内で簡単に見つけることができます。
また、リネットジャパンリサイクル株式会社と連携した小型家電の宅配便リサイクルも行っており、自宅に居ながら処分も可能です。リサイクル利用券はダンボール1箱につき1,958円(税込)で、指定サイズに収まれば紙袋でも問題ありません。
ケーズデンキ
「ケーズデンキ」では、各実店舗の店頭にて小型家電リサイクルを実施しています。対象品目は家庭用電化製品のみで、扇風機の回収料金は550円(税込)です。
店舗に持ち込まない場合は、基本的に家電買い替え時の設置訪問で回収を行います。ただ回収に来てもらうことも可能ですが、別途出張費用が発生するため注意しましょう。
ジョーシン
「ジョーシン」では、豊通マテリアル社と連携した小型家電リサイクルを行っています。店頭で受付を済ませたのち店舗へ持ち込むか、商品配達時に引き渡しが可能です。
扇風機の回収料金は550円(税込)ですが、引き渡しの際に回収運搬料金が別途発生することもあるため注意しましょう。
また、ジョーシン通販サイトから、リネットジャパンリサイクル株式会社と連携した宅配便リサイクルも利用できます。対象品目は400以上あり、ダンボール1箱につき1,958円(税込)で回収可能。集荷サービスのため家から一歩も出る必要はありません。
不用品回収業者に依頼する
扇風機は不用品回収業者に回収してもらう方法もあります。持ち込みやリサイクル券の購入など手間のかかる作業は一切なく、自宅まで回収に来てくれる便利なサービスです。
インターネットで検索をすると、不用品回収業者がたくさん見つかります。自分の地域に対応している業者へ、まずは見積もりを行いましょう。基本的には大量に処分したい時に利用するサービスのため、扇風機1台だけでは割高に感じるかもしれません。
自治体の粗大ごみ回収で予約ができず、引越しなどが差し迫っている場合に利用するのがおすすめです。
悪徳回収業者に注意する
世の中には不用品の無料回収を謳い、高額費用を請求したり、無許可で営業していたりする悪徳回収業者も存在します。街中で巡回している業者や、チラシの投函をしている業者は特に要注意です。
悪徳回収業者の利用は、不法投棄などの不正行為に加担することと変わりありません。近年では、不法投棄による火災事故などの環境問題が頻繁に発生しています。
環境省でも注意喚起をしているため、怪しい回収業者には絶対に依頼しないように心がけましょう。
リサイクルショップに持ち込む
壊れていない扇風機は、リサイクルショップで売るという方法もあります。処分費用がかからないうえ、臨時収入を得ることができてお得な処分方法です。
季節家電の扇風機はタイミングが重要で、需要が高まる夏が狙い目。リサイクルショップの多くは夏にかけて買取を強化するため、少しでも高く売却したいなら「春~夏の間」に手放すのがおすすめです。
また、状態が良いほど高く評価される可能性があります。扇風機のホコリや汚れはできるだけ拭き取ってから持ち込むと良いでしょう。
フリマサイトに出品する
最近では、不用品をフリマサイトに出品するのが主流になりつつあります。フリマサイトでは自分の希望価格で出品できるため、高く売りたいという方におすすめです。
ただし、必ず売れる保証はなく、需要がなければ長い間手元に残ってしまうこともしばしば。扇風機を保管するスペースがない方や、引越しなどで早めに処分したい方には向いていません。
個人間のやり取りではトラブルがつきものです。せっかく梱包・発送をしたのに、届いてから「扇風機が動かないから返品したい」ということも考えられます。出品する前にきちんと動作確認をし、トラブルのないように取引しましょう。
慈善団体に寄付する
慈善団体のなかには、家電製品の寄付を募集しているところもあります。使わない扇風機を誰かの役に立てたいと考えている方は、慈善団体への寄付もおすすめです。
寄付された扇風機は買取が行われ、その金額が恵まれない子供たちの治療費や教育費などにあてられます。買取が難しいものでも、そのまま支援品として必要とする場所へ届けられるため、無駄になることはありません。
自分にとっては不要な扇風機が、困っている方の手助けになるということを覚えておくと良いでしょう。
扇風機は「正しい方法」で処分しよう
扇風機のさまざまな処分方法について紹介してきましたが、一番大切なことは「正しい方法で捨てること」です。基本的には自治体が定めたルールに従い、適切な分類方法で処分しましょう。
そのほかには、家電量販店や不用品回収業者に依頼したり、リサイクルショップやフリマサイトでお金に換えたりする方法もあります。誰かの助けになる寄付を利用しても良いですね。