おすすめのアンティーク家具を紹介。部屋に取り入れる際のポイントも解説

家具

使い込まれた風合いや、格調高いデザインが魅力のアンティーク家具。部屋に取り入れてみたいけど、何を買っていいのか悩んでいる人もいるでしょう。

アンティークとはフランス語で、「古い」、「古風な」といった意味です。アメリカでは、製造されてから100年以上経った手工芸品、工芸品、美術品などに対して使われる言葉とされています。

しかし、実際のところ「アンティーク家具」の定義は曖昧で、お店によってもその意味のとらえ方は異なります。そのため、アンティーク家具という名称であっても、アンティークのような古い風合いを持たせるように加工された新品の家具である場合も。

この記事を読んで、アンティーク家具について理解していただければ、何も知らなかったときに比べて、家具の選び方の幅がグンと広がるでしょう。自分の理想にあったアイテムを見つけるためにも、ぜひ参考にしてみてください。

アンティーク家具とは?

実はアンティーク家具にどんなものが分類されるのか、明確な定義はありません。

諸説ありますが、100年以上経過しているアイテムや、100年は経過していなくても古いアイテムがアンティークに分類されています。

この100年というのは、アメリカで「互恵通商協定法」が制定された際に出された基準です。それまで明確な基準がなかったため、これが一般的な基準として広まっていきました。ヨーロッパでは正確な年数よりも、デザインの歴史を継承しているかどうかを重要視しています。

アンティーク家具は、基本的に1点もので、同じデザインの商品はありません。人とかぶることがないため、インテリアに個性を出せるのが魅力です。

その代わり、欲しいと思う商品があったら早めに購入するようにしないと、もう手に入れられない恐れがあります。検討する場合は、購入のタイミングを逃さないようにしましょう。

アンティーク家具を使ったインテリアのポイント

アンティーク家具に憧れを持つ方のなかには、どうやってインテリアに取り入れればいいか悩む方もいるのではないでしょうか。

アンティーク家具を使ったインテリアのポイントは、以下の4つです。

  • 伝統的なデザインの家具を選ぶ
  • 素材にこだわる
  • 家具だけでなく、雑貨も飾る
  • 壁材や床材にもこだわる

それぞれのポイントについて、詳しく解説します。

伝統的なデザインの家具を選ぶ

アンティーク家具を取り入れたインテリアを楽しむ際には、伝統的なデザインの家具を選ぶようにしましょう。

アンティーク家具は、ものによっては100年以上前のデザインを継承しています。現代の家具とは違うデザイン・様式は、どこかレトロさと華やかさを感じさせてくれることが魅力です。

伝統的なデザインの家具を選ぶことで、アンティーク家具ならではの優雅な雰囲気を思う存分楽しめます。時代ごとに様式が異なるので、複数アンティーク家具を設置する場合は、家具の年代を合わせると統一感を出せますよ。

素材にこだわる

歴史深いアンティーク家具は、長年経過しているからこそ、新品の家具にはない風合いを楽しめます。

なかでもレザーや古材を用いたものは、使い込まれた素材の色味・質感が魅力です。日焼けにより飴色に変化したレザーの手触りや木目の温かみは、新品の家具ではなかなか味わえません。

また、アンティーク家具と並べて設置する家具には、素材の表情が楽しめるナチュラルテイストな家具がおすすめです。シンプルでモダンなデザインの家具と並べると、アンティーク家具特有のデザイン性が浮いてしまいます。

部屋全体がアンティーク家具とマッチするよう、アンティーク家具以外も、素材にこだわって選ぶようにしましょう。

家具だけでなく、雑貨も飾る

アンティーク家具に憧れを持っていても、金額やデザインから、取り入れるのをためらっている方もいるのではないでしょうか。

アンティーク家具は、使い込まれた素材の質感や伝統的なデザインが魅力ですが、1点だけ取り入れてもほかの家具と馴染まずに浮いてしまう場合があります。

アンティーク家具はハードルが高いと思っている方におすすめしたいのが、アンティーク雑貨です。雑貨なら家具ほどサイズが大きくないため手軽に取り入れられるうえ、家具と一緒に並べることで部屋全体の雰囲気をまとまりやすくしてくれます。

アンティークの花瓶や小瓶・アクセサリーケースなど、実用性も兼ねながら気軽に雰囲気を楽しめるアイテムから試してみてください。

壁材や床材にもこだわる

リノベーションや新築の家なら、家具だけではなく壁や床の素材も、アンティーク家具の雰囲気に合わせて選ぶのがおすすめです。

アンティーク家具は新品家具にはない風合いを楽しめますが、新築の家に置こうとした場合、経過年数の差から部屋に馴染まない場合もあります。

置きたいアンティーク家具が決まっているときは、室内の壁材・床材を家具に合わせてこだわるようにすると、部屋全体の雰囲気がまとまりやすいです。

ただし、賃貸物件の場合は、基本的にDIYが禁止されています。どうしてもDIYをしたいときには、事前に大家さんや管理会社に相談するようにしましょう。

おすすめのアンティーク家具

初めてアンティーク家具を取り入れる際、どんなものを選べばいいのか悩む人も多いですよね。アンティーク家具に分類されるものには、さまざまなアイテムがあります。

ここからは、おすすめのアンティーク家具ごとの魅力を解説するので、アンティーク家具を選ぶ参考にしてください。

ソファ



出典:amazon

アンティーク家具で定番なのがソファです。サイズが大きく、現代的なソファよりも華美なデザインのものが多いため、部屋に置くだけでゴージャスな雰囲気を演出できます。

ソファは部屋全体の印象を左右するので、素材やデザインにこだわりを持って選ぶようにしましょう。

アンティークソファのなかにもさまざまなタイプがあります。布張りが良いのか革張りがいいのかだけではなく、デザインを意識して決めると、理想のアンティークソファを見つけやすいです。

たとえば、背もたれが高く、羽を広げているようなデザインの「ウィングバックソファ」や、海外ドラマでもよく用いられている「チェスターフィールドソファ」など、自分が求めているアンティークソファはどんな形か知ることも、ソファ選びのポイントです。

ダイニングテーブル



出典:amazon

ダイニングテーブルは、ソファ同様、部屋の印象を大きく変えてくれるアイテム。食事に関わる家具なこともあり、選び方に各家庭のこだわりが出やすいことが特徴です。

アンティークのダイニングテーブルには、さまざまな形状・装飾のものがあります。贅沢なレリーフを施したものや、天板に模様を作り出しているものなど、作られた国や年代ごとに特色があるので、選び甲斐がありますよ。

海外のアンティークダイニングテーブルを購入する際に気をつけたいのが、サイズ感です。海外と日本では住宅のサイズに違いがあり、きちんとサイズを確認しないと想定よりも大きかったり、使う人の体格に合わなかったりします。

置く場所を事前に決めたら、サイズに合ったダイニングテーブルを選ぶようにしましょう。

ダイニングチェア



出典:amazon

ダイニングテーブルと合わせて買いたいのがダイニングチェアです。ダイニングテーブルとダイニングチェアはデザインを揃えているアイテムが多いため、テーブルとセットで販売されているものを購入すると、部屋のまとまりがよくなります。

ダイニングチェアのみなら、金額・サイズ面から、比較的家庭に取り入れやすいです。ダイニングテーブルを購入するのはハードルが高いと感じている人でも、チェアのみなら手が出しやすく、アンティーク家具の魅力を体験できます。

一人暮らしの方や、アンティーク家具初心者の方にもおすすめのアイテム*です。

照明



出典:amazon

照明は、単体で楽しむこともできるうえ、アンティーク家具の魅力を引き出してくれるアイテムです。アンティーク家具の雰囲気に合わせて照明家具を選ぶことで、エレガントな空気感を演出できるでしょう。

アンティークに分類される照明は、明るさを重視した商品と比べると物足りないものもあります。淡い陰影を楽しめるのは魅力ですが、生活する際には少し暗さが気になるかもしれません。

設置する際には、主照明として使うというよりも、スポットライト的に使用するオシャレな空間作りを目的に使用するのがおすすめです。

キャビネット



出典:amazon

キャビネットとは、飾り棚や飾りタンス・洗面化粧台など、収納戸棚の総称です。

キャビネットはサイズが大きく部屋全体の雰囲気を左右することから、上級者向けの家具とされています。インテリアにこだわりたい・部屋全体をアンティークテイストで統一したい人向けのアイテムです。

アンティークキャビネットは、時間が経過した木材の風合いを楽しめることが魅力。アンティークのカップ&ソーサーを飾るなど、飾るものにもこだわるようにすると、全体の統一感を出せます。アンティークの茶器・食器がお好きな方におすすめです。

アンティーク家具の材質もチェックしよう

アンティーク家具の特色として、天然素材をふんだんに使用していることが挙げられます。天然素材は丈夫なので年数が経過しても壊れにくく、少しずつ経年で変化していく様子を楽しめることが特徴です。

どんな素材が使われているのかも、アンティーク家具を選ぶうえでは重要なポイント。アンティーク家具に用いられている材質にはどのようなものがあるのか、材質ごとに特徴や価格について触れながら解説していきます。

オーク

オークは、英国アンティークには欠かせない材質です。日本では楢(ナラ)材と呼ばれています。

堅さがあり水分・虫に強いことが特徴。比較的加工がしやすいことから、イギリス家具の創世記とされている16~17世紀頃、家具材として大量に使用されていました。

アンティーク家具に用いられている材質のなかでは、安価に分類されます。

マホガニー

マホガニーは、希少性の高さから「カリブの宝」とも呼ばれている材質。赤褐色の木材で、気品あふれる華やかさから、18世紀頃に大きく流行しました。

ワシントン条約により輸出が制限されており、本当のマホガニー(中南米産)のものは、新しい家具だと手に入れることができません。マホガニーは、アンティークだからこそ楽しめる材質なのです。

西洋アンティーク家具の木材のなかでは、ローズウッドに次いで高価格な木材に分類されます。

ローズウッド

ローズウッドは、日本では紫檀と呼ばれるマメ科の木材の総称。

堅く粘りのある木材で、削るとふわりとバラの香りがすることが特徴です。赤みがかった深みのある茶色、美しい木目から、ローズウッドを用いた家具は気品ある見た目をしています。

ワシントン条約の規制により、現在ではなかなか手に入れることができなくなってしまいました。その希少価値の高さから、西洋アンティークの木材のなかで、もっとも価格が高いとされています。

パイン

パイン(松)は、温かみのある木目と節が特徴の木材です。カントリースタイルのインテリアに用いられており、部屋に置くとパインならではのぬくもりを楽しめます。

価格が安く入手できることから、過去には子供部屋・使用人部屋の家具などに用いられてきました。

もとは白みのある木材ですが、日焼けにより飴色に変化していきます。アンティークならではの経年変化を楽しめる材質です。

ウォルナット

ウォルナット(ウォールナット)とは、日本で言うクルミのこと。

木目が細かく、とても堅さのある木材です。ゆがみや収縮が少ないため、家具にふさわしい材質とされています。

17世紀頃には、ウォルナットにカーヴィンク(彫刻)などの細工をほどこした家具が流行しました。価格は比較的安価に分類されます。

チーク

チークは、北欧スタイルのアンティーク家具に多く用いられている木材です。クセの少ない木目から、どんな部屋にも合わせられます。

船の甲板などの建造にも使われており、堅さと加工のしやすさを兼ね備えていることが特徴。大量に油分を含んでいるため、腐食・水分に強いです。

価格は、西洋アンティークに用いられている木材のなかではミドル帯ぐらいに分類されます。古いものほど価格が高くなりやすいです。

チェリー

チェリーとは、サクラの木のことを指します。なめらかで美しい表面が特徴で、使い込むほどにゆるやかに飴色へと変化。

広葉樹の木材のなかでも、経年の変化を楽しめる材質です。そのため、最初からチェリーを濃く着色しているアンティーク家具はごくまれにしかありません。

価格は木材のなかだと中間から高価格に分類されます。

メイプル

メイプル(カエデ)は、堅く重量のある木材。色味が淡く、木目も主張しすぎない優しい雰囲気があるため、さまざまなインテリアにマッチしてくれます。

家具以外にも楽器や建材など、さまざまな用途に使われる万能な材質です。

価格は中間ぐらいに分類されますが、変わり杢(もく)という特殊な木目のものは、希少性の高さから高値で取引されています。

自分の理想のアンティーク家具を見つけましょう

アンティーク家具は、新品家具にはない風合いと格調高いデザインが魅力です。

明確に定義はされていませんが、100年以上経過しているような家具や、古い風合いを持たせたもの・デザインの歴史を継承したものなどがアンティーク家具に分類されます。

選ぶ際には、デザインや素材にこだわることが重要です。アイテムごとの特徴や材質の特徴を知ることで、自分が求めている理想の家具を見つけやすくなります。

さまざまなアンティーク家具のなかから、理想のアンティーク家具を見つけましょう。

小池|KOSOTTO編集部

小池|KOSOTTO編集部

元バッグセレクトショップ店員。旅行とファッションが好き。古着をきっかけにサステナブルファッションについて興味を持ち、勉強中。

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