ミニマリストのやりすぎ失敗例6選|本末転倒を防ぐコツ

ミニマリスト

余計なものを持たず、シンプルな生活をしているミニマリスト。無駄がなく余裕のある生活に憧れる方も多いと思います。その一方で、いきすぎたミニマリストに疑問を覚える方も少なくありません。

やりすぎたミニマリストにならず、取捨選択を適切に行うことで自分にとって最適な状態を実現できたら素敵ですよね。

とはいえ、適切なミニマリストの状態が分からない方がほとんどでしょう。ミニマリストを目指して理想を追い求めるあまり、生活に支障をきたしてしまっては本末転倒です。

この記事では、いきすぎたミニマリストにならないためのポイントや、理想的なミニマリストへ近づくヒントをご紹介します。それぞれのポイントを押さえて快適な暮らしを目指しましょう。

やりすぎ!ミニマリストの失敗例6選

やりすぎたミニマリストの部屋

やりすぎたミニマリストとは、具体的にどのような状態でしょうか。

ここでは、やりすぎと判断できるポイントを6つご紹介します。これらの項目に当てはまってしまうと、生活の質を高めるどころか落としかねないので注意しましょう。

1. 部屋にものが何もない

「ミニマリストを目指して部屋のものを処分したら、部屋にものが何もなくなってしまった…」なんてことになったら、生活に支障が出るのは火を見るより明らかです。

ミニマリストは、あくまで余計なものをなくして生活の質を高めることが目的。生活するために必要なものを処分すると、生活の質が落ちてしまい本末転倒です。部屋のものを処分する際は、なくても困らないものだけを処分しましょう。

2. 食事がコンビニや外食ばかり

ミニマムな生活を目指すあまり、調理器具や食器類まで処分する人がいます。そうなると食事は必然的にコンビニや外食ばかりになってしまい、とても生活の質が高い状態とは言い難いですよね。

コンビニや外食には防腐剤などの添加物が含まれていたり、調理してから時間が経ったものであれば栄養価が失われていたりすることがあります。健康面や金銭面でのデメリットになりかねないので、コンビニや外食はほどよく利用することが重要です。

3. ベットがなく寝袋で睡眠

ミニマリストのなかには、ベッドを処分してしまい寝袋で寝ている人がいます。ベッドは家具のなかでも大型なので、ミニマムな部屋を目指すうえで目につくかもしれませんが、睡眠環境は生活の質に直結します。

睡眠の質が落ちることによって、疲れがなかなか取れなかったり、集中力が落ちて仕事や学業に支障が出たりしたら元も子もありません。

ミニマリストを目指すのであれば、睡眠環境は十分に整え、質の高い生活を送るという本来の目的を忘れないようにしましょう。

4. 趣味も楽しみもない

ミニマリストを目指すなかで、趣味や娯楽アイテムを処分してしまうケースがあります。確かに趣味や娯楽アイテムは生活必需品ではないので、処分しても問題ないかもしれません。

しかし、趣味や楽しみは生活の質を高めるうえで重要なアイテムです。趣味があることによって、生活に潤いが与えられたり、ストレス解消に繋がったりします。

「あれもこれも処分し、日々の生活に楽しみがなくなった」なんてことにならないように、自分の好きなものを無闇に手放さないようにしましょう。

5. ものを捨てることに快感を覚える

やりすぎたミニマリストのなかで、ものを捨てることに快感を覚えてしまうケースは少なくありません。生活の質を高めるためではなく、ものを捨てる行為自体が目的となり、家の中のものをとにかく捨てたくなる衝動に駆られてしまっては危険です。

ミニマリストを目指すうえでものを捨てることは必要不可欠ですが、“無駄な”ものをなくすことが本来の目的ということを念頭に置いて、取捨選択しましょう。

6. 友人や家族に強要し始める

ミニマムな生活を送っていると、友人や家族の生活環境が目につくかもしれません。「これは捨てても困らないのに…」「もっとシンプルにした方が生活の質が上がるのに…」と思うこともあるかもしれませんが、それを他者へ強要するのはNG。

必要なものは人それぞれで、他人が決めることではありません。友人や家族に自分の価値観を押し付けると、関係悪化に繋がりかねないので気をつけましょう。

本末転倒したミニマリストの末路は?

ミニマリストをやりすぎると最後はどうなってしまうのでしょうか。ここでは、ミニマリストにこだわりすぎることで起こりうる影響を紹介します。「ミニマリストをやりすぎているかも…?」と気になっている方は、一度チェックしてみてください。

幸福度が下がる

自宅にあるものを減らしすぎると、生活するうえでストレスを感じるシーンが増え、幸福度が下がってしまいます。たとえば、使い捨ての紙皿や割り箸を使うことで、食器を洗う手間は省けるものの、「食事が美味しそうに見えない」と感じる方も多いでしょう。

ベッドを捨てて布団や寝袋を使う場合も、人によってはぐっすり眠れず、翌朝になっても疲れがとれないこともありえます。机や椅子などの家具を捨ててしまうと、床で食事や作業をすることになり、快適とは言い難い住環境になってしまうでしょう。

人間関係が悪化する

ミニマリストにこだわりすぎると、他人にもミニマリストの考え方を押し付けて、嫌な思いをさせてしまうことがあります。生活するうえで必要なものは、人によって異なるものです。ミニマリストを強要してしまうと、相手の気分を害し人間関係を悪化させる可能性があります。

生活スタイルは本人が決めることです。快適に生活できるミニマリストの良さをほかの人に伝えたいと思っても、押し付けることで人間関係が悪くなっては本末転倒。過度にミニマリストを追求すると他人との同居もむずかしくなるでしょう。

ミニマリストのやりすぎは病気の可能性もある

ミニマリストをやりすぎていると、断捨離依存症の可能性があります。断捨離依存症とは、「ものを捨てること」にこだわるあまり、生活に支障が出ている状態のことです。

はじめは快適に暮らすためにものを捨てていたのに、いつの間にか捨てること自体が目的となり、部屋にものがあると不安に感じることがあります。エスカレートすると、必要なものや他人のものまで処分してしまうため注意が必要です。

ミニマリスト本来の目的

やりすぎたミニマリストの事例を紹介してきましたが、ミニマリスト本来の目的とはどのようなものでしょうか。

ここでは、ミニマリストを目指すための目的を3つご紹介します。ミニマリズムを上手に取り入れて、快適な生活を送るための参考にしてください。

無駄なものを持たない

ミニマリストの目的の1つは、“無駄な”ものを持たないこと。無駄なものとは、生活するうえで直接必要がなく、自分にとってなくても困らないもののことを指します。

何もかもをなくすのではなく、必要なものとそうでないものを見極めることが重要です。取捨選択を適切に行い、シンプルかつ快適に生活できる状態を目指しましょう。

お金を無駄遣いしない

2つ目の目的は、無駄なものを購入しないことによる節約です。ものの少数精鋭を目指すミニマリストは、普段のショッピングでも購入するものを吟味し、無駄なものを買いません。

ものがたくさんあれば、その分それらを飾ったり収納したりするための棚や収納グッズが必要になります。無駄なものを買わなければ関連購買も防げるので、結果として節約に繋がるでしょう。

時間を効率よく使う

ものが少ないと自宅にあるものの管理がしやすく、日常的な買い物の効率が上がります。悩まずに決まったものだけを購入できれば、買い物時間の短縮に繋がるでしょう。

また、衣類を厳選することにより、「今日は何を着よう」と鏡の前で数十分悩むことがなくなる点もメリット。日々の暮らしのなかで、時間をより効率よく使えます。

ミニマリストのやりすぎを防ぐポイント5選

理想的なミニマリストの部屋

ここでは、理想的なミニマリストになるために必要なポイントをご紹介します。

やりすぎたミニマリストにならず、理想に近づくためのヒントなので、「ミニマリストになりたいけど実際にどうしていけばわからない」という方はぜひ参考にしてください。

1. 持つものは必要か不要かで判断する

ミニマリストだからと言って、なんでもかんでも家中のものを処分するのではなく、持つものを厳選することが重要です。自分の生活にとって、本当に必要か不要かを考えてみましょう。

ものの厳選に時間がかかってしまう方は、自分のなかで捨てるもの・捨てないものの基準を作るとスムーズに判断できるようになります。例えば「一年間使っていないもの」「捨てても買い直す可能性がないもの」「収納するのが大変なもの」など自分なりのルールを作りましょう。

2. 生活のなかで我慢はしない

必要最低限の生活を目指すあまり、我慢ばかりになってしまっては意味がありません。物欲があることが悪いのではなく、そのなかで取捨選択することが大切なのです。

ミニマリストは、必要最低限のもののなかで生活の質を高めることが目的。好きなことまで我慢すると生活に潤いがなくなってしまうので、好きなことは我慢せず自分にとって快適な生活を目指しましょう。

3. 減らすことや捨てることを目的にしない

ミニマリストは、あくまで“無駄な”ものをなくすことが目的。ものを捨てる行為に固執して、いたずらにものを手放すのは本末転倒です。特に冷蔵庫や洗濯機、ベッド、テーブルなどは捨てると、生活に支障が出てしまいます。

捨てても困らないもの、捨てると困るものの基準を明確にし、必要なものを厳選することが重要です。本来の目的を見失わず、理想的なミニマリストを目指しましょう。

4. 自分のなかでだけ快適な暮らしをイメージする

ほとんどものがない家に住んでいる方や、それなりにものを持ったまま暮らしている方など、ミニマリストにもさまざまなパターンがあります。

「ミニマリストになりたいからすべて真似してみる」のではなく、あくまで自分の生活をベースにして再現することが重要です。

自分にとってベストなものの量や生活スタイルを考え、快適な暮らしをイメージすることで、理想的なミニマリストに近づけるでしょう。

5. 適度な趣味を持つ

ミニマリストに憧れるあまり好きなものや趣味のものを手放し、娯楽が極端に減ってしまったら、質の高い生活とは言い難いですよね。

趣味は“無駄な”ものではありません。むしろ生活の質を高めるためには、趣味や遊びは必要不可欠。何かを楽しむということは、人生に潤いを与えてくれます。適度に趣味や遊びを楽しみながら、より充実した生活を目指しましょう。

ミニマリストのやりすぎに注意しよう!

ミニマリストの部屋

本記事でも紹介した通り、ミニマリストはやりすぎてしまうと生活や交友関係に支障をきたします。

ミニマリストは、あくまで快適に暮らすことが目的。ミニマリストを目指すのであれば、「ここは真似したい」「ここまではやりたくない」というラインをあらかじめ自分の中で決めて、理想的な生活をイメージすることが重要です。

ミニマリストにはメリットがたくさんあるので、ミニマリストの考え方を賢く取り入れて、理想的な生活を目指しましょう。

小池|KOSOTTO編集部

小池|KOSOTTO編集部

元バッグセレクトショップ店員。旅行とファッションが好き。古着をきっかけにサステナブルファッションについて興味を持ち、勉強中。

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