本や雑誌、新聞紙などを処分する際、縛り方がゆるいと、束が崩れてしまうことがありますよね。本の運搬中に束が崩れてしまうと、その場で直すことが難しく、大変な思いをすることになってしまいます。
実は本はちょっとしたコツを知っておくだけで、崩れづらい縛り方が可能です。難しい縛り方ではないので、誰でも簡単に取り入れることができます。
しかし、適当に揃えてくくるだけでは崩れづらい頑丈な結び方をすることは難しいでしょう。
そこで本記事では、持ち運んでも崩れない本の縛り方を紹介します。分厚い書籍でも縛りづらい大きな書籍でも、縛り方を工夫するだけで運搬が可能です。
これから本の処分を検討している人は参考にして、本を縛ってみてください。
本を縛るのに必要な道具
まずは本を結ぶのに必要な道具を用意しましょう。
- ポリプロピレン製の紐
- はさみかカッター
紐は麻やビニールなど様々な種類がありますが、本はまとめると重量があるので、切れづらい素材の紐がおすすめです。そのためできればポリプロピレンの紐を用意しましょう。特にスズランテープは幅があり、扱いやすくよく使用されます。
紐を切る道具は使いやすいものを用意してもらえれば、問題ありません。紐を切るので、はさみのほうが使いやすいことが多いです。
本が崩れない縛り方とは
縛った本が崩れないようにするには、紐のかけ方と最後の結び方、両方にコツがあります。本記事では崩れづらく、持ち運びやすい縛り方を、紐のかけ方と結び方に分けて画像で解説。
自分が縛りやすい組み合わせで本を縛ってみてください。
紐のかけ方
紐のかけ方は3通り紹介します。すべて1人で結び切れる、簡単な方法です。
力を必要としない簡単な結び方、持ち運びに適した結び方、頑丈な結び方とそれぞれ特徴があるので、縛る本の特性や廃棄の仕方に合った結び方を選んで縛ってみましょう。
十字結び(4の字結び)
十字結びと呼ばれる結び方の手順を説明します。
1. 画像のように、紐を漢字の「十」のように交差する
2. 紐を交差させた部分に本を置く
3. 本から飛び出した輪の部分を右下のほうへ引っ張ります
4, 右に伸びている紐を3の輪に通し、そのまま下へ引っ張る
最初に本の下からのばしておいた紐と4で引っ張った紐を、本のフチの部分で結んだら完成です。十字結びは一番簡単で、本を持ち上げずに結ぶことができる結び方なので力も必要なく、誰でも本を縛れます。
運びやすい結び方
縛った本をどこかに持っていく際に、運びやすい結び方です。
1. 紐を「U」の字にし、その上に本を横長の状態で置く
2. 上部の半円の中に、下部から伸びた紐をそれぞれ通し、左右に引っ張る
3. 本の束をひっくり返し、横から伸びた紐をそれぞれ通す
真ん中で伸ばした紐を結んだら完成です。この結び方は本の中心に結び目ができてしまうので、持ち運ぶ際に本の重みが結び目部分にかかりやすくなります。結び目はしっかり硬く結んでおきましょう。
頑丈に縛る結び方
本や大量の雑誌など、バラバラになりやすく、重みのある本を結ぶときにおすすめの方法です。
1. 紐で3周ほど輪をつくる
2. 輪を書籍の横幅にかける
3. 本を床に寝かし、紐を縦に引っ張る
4. 本を裏返し縦にひもを通す
本のフチ部分で結んだら完成です。本をひっくり返すときにバラバラにならないよう、最初に輪を横幅にかけたときに、きつく引っ張っておくことがコツ。さらに頑丈にしたい場合は、縦も何周か紐を通すといいでしょう。
最後の紐の結び方
紐の結び方は2通り紹介します。
もちろん一般的なちょうちょ結びでも硬く結ぶことは可能ですが、紐が引っかかってほどけやすく、運搬時にバラバラになってしまうことも考えられる結び方です。紹介する結び方も簡単で、慣れればすぐにできるので参考にしてみてください。
かます結び
1. 本の上側に渡っている紐を「U」の字に折り曲げ、根元を持つ
2. もう一方の下から伸びる紐を、Uの字型の紐に巻きつけるように上から下へ通す
3. 巻き付けた紐を下に伸ばし、Uの部分に通す
4. 結び目が緩まないよう調整しながら、フチ部分で両端を引っ張って硬く結ぶ
余った紐を切れば完成です。昔からかますを縛ることに使われた結び方なので、かます結びと呼びます。結び目が固く書籍の重さにも耐える強い結び方です。
外科結び
外科結びはその名の通り、外科医が手術で使う結び方です。通常の玉結びの強度を上げた結び方で、とても簡単にマスターできます。ほどけづらく、何かに引っかかって本が崩れることも考えづらいでしょう。
1. 本の下から伸びた紐を上から伸びた紐に2~3周巻き付ける
2. 巻き付けた紐を下に引っ張って輪を作り、もう片方の紐を輪に入れる
3. 本のフチ部分に結び目を作る
残りの紐を切ったら完成です。
本が崩れない結び方のコツ
本が崩れないように、また、途中で紐がほどけないようにするためには、ちょっとしたコツがあります。知っておくことでより負担なく本の処分をすることが可能です。
特に大量の本を一度に処分する際には押さえておきましょう。
結び目は端にする
どんな紐の通し方をしても、最後の結び目が緩かったり、ほどけてしまったりすると、束は崩れてしまいます。しっかり束を固定するために、結び目は本の端にしましょう。
本の表紙や裏表紙に面した場所で結び目を作ると、どうしても余裕ができてしまい、きつく固定することが難しくなります。紐の長さに余裕があると、紐が動いてしまったり、小さい本が抜けてしまったりするので束が崩れる原因に。
結び目は紐をきつく縛ったうえで、本のフチに沿って作ることを守りましょう。
本の大きさをそろえる
本の束を作るときは、できるだけ種類ごとにまとめ、本の大きさを揃えるようにしましょう。特に本をひっくり返す紐のかけ方をするときは、本の大きさが揃っていないことが、紐が緩くかかってしまう原因になります。
たくさんの本を一度に処分するときは、できるだけ大きさをそろえて束にすることを意識して下さい。それが難しい場合は、小さい本を大きい本で挟むなど工夫をして、本が束の中で動く余裕を生まないように縛りましょう。
捨てる以外に本を手放す方法は
読まなくなった本でも、誰かほかに大切にしてくれる人がいれば譲りたい、できれば捨てたくないという人も多いのではないでしょうか。そこで、捨てる以外で本を手放す方法を3つ紹介します。
確かに捨ててしまうのはほかの処分方法より簡単ですが、リサイクルにもなるので、本を捨てる前に一度以下の方法も検討してみてください。
買取に出す
手放したい本がまだ読めるきれいな状態で、ある程度の量がある場合、古本屋や不用品買取店に買取に出すのをおすすめします。店舗によっては家まで買取に来て、運搬までしてくれることもあるので、部屋から持ち出す手間も省けるかもしれません。
買取になれば不用品が整理できて、買取金額まで入るなんてお得ですよね。
買取ができるかどうかは査定に出してからでなければわかりません。多くの買取店では無料で査定が受けられるので、廃棄をする前に、一度査定だけでも受けてみてはいかがでしょうか。
フリマアプリで売る
手放したい本の量が多くなければ、フリマアプリで買い取ってもらうことがおすすめです。特にメディアミックスされた本や、まだ連載中のコミックなど、トレンドのものは買取店より高い価格で取引されることがあります。
もちろん送料や手数料、発送の手間などがかかってしまうことがデメリットでもありますが、少量であれば対応もできるのではないでしょうか。
自分で販売価格を決められ、赤字になることもありません。手続きも簡単なので、状態のいい話題の本などは積極的に出品していきましょう。
寄付する
学校やNPO、図書館など、本の寄付を募っている団体に寄付をするのも、ひとつの方法。もちろん引き取りができるもの、できないものがそれぞれの団体で異なるため、いきなり本をまとめて送るのはルール違反です。
団体のルールなどを事前に確認し、寄付の対象となるものだけを寄付するようにしましょう。
団体によっては本を売ったお金を使って、何かをすることを目的にしている団体もあります。寄付先を見つける際は、寄付した先の活動をあらかじめ把握したうえで、賛同できる団体への寄付を行うようにしましょう。
本はしっかり縛って処分に出そう
本の縛り方や本を縛る準備物、捨てる以外の本の手放し方などを紹介しました。
本は量が多いと重く、処分することを負担に感じますよね。そのうえひもで縛らなくてはならず、手間に感じる人も多いのではないでしょうか。
しかし本は少しの工夫で簡単に縛ることができ、捨てる際の負担を少なくすることが可能です。本をたくさん手放さなければならない人は、本記事で紹介した縛り方をまねて、処分の準備をしてみてくださいね。