ワインボトルのコルク栓を抜くにはコツや慣れが必要で、苦手意識をもたれている方も多いのではないでしょうか。実はワインオープナーはさまざまな種類があり、初心者でも簡単に開栓できるものが多く販売されています。
しかし数が多いとは言え、特徴や使い方はそれぞれで、自分に合ったオープナーを見つけることは初心者にとってはむずかしいでしょう。この記事では、ワインオープナーごとのワインコルク栓の開け方やおすすめ商品について紹介します。
また、コルクが折れてしまったときや、ワインオープナーが手元にないときの対処法についても解説。ワインのコルク栓の開け方についてお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてください。
ワインを開ける前の準備
開封前のワインは酸化を防ぐため、直射日光を避け、13~15度の温度変化の少ない場所で保管します。飲む前には白ワインは冷やし、赤ワインは常温にしておくことがおすすめです。
温度の違いによって味や香りも変わるので、はじめは冷蔵庫で冷やしておくと、飲みながら変化を楽しめます。
ワインを飲むときは普段使っているコップでも構いませんが、よりワインを楽しむのであれば、ワインの魅力を引き出してくれるワイングラスを用意すると良いでしょう。
ワインコルクの種類と取り扱い方
ワインの栓はコルク樫から造られたものだけでなく、ガラスでできたものなどさまざま。それぞれに違った魅力や特徴があり、コルク栓を開ける時間もワインの楽しみのひとつです。ここではワインコルクの種類について、特徴や扱い方を紹介します。
コルク栓
スポンジのような素材ですが、コルク樫の樹脂でできています。高級ワインからカジュアルワインまで広く使用されており、ワインの栓といえばコルク栓をイメージする方も多いでしょう。
コルク栓の開栓にはオープナーが必要です。また、コルク栓を再栓することは困難なので、保存する際はワインストッパーを使用します。近年ではスクリューキャップの普及もあり、コルク樫の生産は減少傾向です。
蝋キャップ
コルク栓の上から蝋で覆っているタイプです。まわりの蝋を削り落としてから、開栓します。蝋の上からオープナーのスクリューを差し込み、栓を抜きましょう。このときに割れた蝋がワインの中に入らないよう、注意が必要です。
コルク栓のまわりをしっかりと蝋で覆うことで、コルクの乾燥やワインの酸化を防ぎます。一般的には瓶口に蝋が残って体内に入ってしまう可能性があることから、安全性の高い蜜蝋を使うことが特徴です。
スクリューキャップ
開栓や再栓が簡単にでき、広く普及しているスクリューキャップは、コルク臭のリスクがないことが特徴です。大衆的なイメージが持たれていますが、酸素透過量をコントロールでき高級ワインにも適しています。
ペットボトルのように手でまわし開けるだけなので、道具は必要ありません。開栓にコツなどもなく、手軽さが魅力です。
ガラス栓
全体がガラスで作られていて、接着面は合成樹脂が用いられていることで密封しているタイプです。日本ではまだあまり普及していませんが、高級感がありコストがかかることから主に高級ワインに使用されてます。
開栓方法は栓を手で引き抜くだけなので、スクリューキャップ同様に道具は不要です。再び栓を差し込むことで再栓できます。
ワインコルク栓の開け方
ワインコルク栓の開栓時には専用の道具が必要です。オープナーは価格帯や使用方法もさまざま。デザイン性に優れているものや初心者でも使いやすいものなど、自分に合ったものを見つけましょう。
ここではオープナーの種類ごとのワインコルクの開け方について解説します。
ダブルアクションタイプのソムリエナイフ
出典:Yahooショッピング
- ナイフを使ってキャップシールを剥がす
- コルク栓にスクリューを差し込む
- 短いフックを瓶口にかけてコルクを少し引き上げる
- 長いフックをかけてコルク栓の7~8割程度まで引き上げる
- 手でコルクを包み持ち栓を引き抜く
コルク栓を2段階に分けて引き抜くことで、弱い力で簡単に開栓できます。手順をふめば楽に開けられるので、開栓に慣れていない初心者におすすめ。一方で、シングルアクションに比べて開栓に時間がかかってしまうことがデメリットです。
シングルアクションタイプのソムリエナイフ
出典:Yahooショッピング
- ナイフを使ってキャップシールをはがす
- コルク栓にスクリューを差し込む
- フックを瓶口にかけて、コルク全体の7~8割程度まで引き上げる
- 手でコルクを包み持ち栓を引き抜く
コルクを一気に抜いてしまうと瓶が倒れるリスクがあるため、一気に引き抜かずに最後は手を使ってやさしく引き抜きましょう。
ダブルアクションよりもスマートでデザイン性にも優れていますが、扱いには慣れが必要。ダブルアクションからのステップアップにおすすめです。
スクリュープル
出典:Yahooショッピング
- キャップシールをはがす
- オープナーをボトルにセットする
- ハンドルをまわしてスクリューを差し込む
- コルク栓が抜けるまでハンドルをまわしつづける
1979年に発売が開始されたスクリュープルは、初心者でも真っすぐにスクリューを挿入できる操作性の高さがメリットです。ハンドルをまわすだけで開栓できるので、力の弱い方におすすめ。コルクのカスが落ちてしまうリスクがある点がデメリットです。
T字型コルクスクリュー
出典:Yahooショッピング
- キャップシールをはがす
- コルク栓にスクリューを垂直にまわし入れる
- 根元まで埋め込む
- ゆっくりと引き上げる
スクリューとハンドルがT字型になったシンプルな作りが特徴のオープナー。比較的安価で手に入れられることがメリットです。うまく開栓するには、しっかりとスクリューを垂直に差し込まなければならないため、上級者に向いています。
引き上げるときには腕力が必要です。勢い余って瓶を倒してしまわないよう注意しましょう。
ウイング
出典:Yahooショッピング
- キャップシールをはがす
- オープナーをボトルにセットする
- ハンドルをまわしてスクリューを差し込む
- スクリューを奥まで差し込んでいくと左右のウィングが上がってくる
- ウィング部分を持ってコルク栓を引き上げる
オープナーの左右に羽のような部品が付いていることから「ウィングタイプ」と呼ばれるオープナー。テコの原理を利用していることが特徴で、初心者でも簡単に使えます。
弱い力でも開栓できることがメリットで、コルクがやわらかいと崩れやすいことがデメリットです。
電動式ワインオープナー
出典:Yahooショッピング
- キャップシールをはがす
- 本体をワインボトルの口にセットする
- スイッチを入れると自動でスクリューが差し込まれていく
- 適度にスクリューが挿入できたところで再度スイッチを押す
- コルクが引き上げられ開栓できる
電動で差し込みから引き抜きまで行われるので、コツや力も必要ありません。スクリュー部分でけがをするリスクがなく、安全性が高いことがメリット。ほかのオープナーと比べて価格が高いことがデメリットです。
スパークリングワインの開け方
- ボトルに布巾を被せる
- ゆっくりとねじりボトルとコルク栓の間に隙間を作る
- 一気に引き抜かず隙間からガスを抜く
- 十分にガスが抜けてからコルク栓をまわし抜く
スパークリングワインはほかのワインと違って炭酸が入っています。コルク栓が抜けてしまわないようにワイヤーで留められていることが特徴です。
スパークリングワインの開栓時は、ボトル内にガスが充満している状態であるため、栓が勢いよく飛んでしまう危険性があります。ボトル内のガスを十分に抜いてからコルク栓を抜くことがポイントです。
コルク栓を開けるのにおすすめの道具
オープナーは機能性はもちろん、オシャレでデザイン性に優れたものがたくさんありますよね。ワイン好きなら持っておきたい、コルク栓を開けるのにおすすめの道具を紹介します。初心者は使いやすいものを選びましょう。
ALESSI パロットソムリエナイフ
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イタリアデザイン界の巨匠「アレッサンドロ・メンディーニ」がデザインした、オウム型のソムリエナイフです。カラフルなモザイク模様が特徴的で、遊び心が感じられます。
本体は持ちやすく、滑りづらいので初心者におすすめ。大きめのサイズでスマートに扱えるでしょう。長く使いつづけられるソムリエナイフです。
ATHRO ソムリエナイフ黒檀
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ナイフで有名な岐阜県関市で作られている、純日本製の本格ソムリエナイフです。ハンドル部分には天然木黒檀を採用しており、耐久性に優れています。シングルアクションタイプならではの、スマートなデザインが魅力。
ナイフにはセレーション加工が施されており、切れ味がよいこともポイントです。オシャレなデザインのソムリエナイフをお探しの方におすすめします。
Le Creuset スクリュープルTM100 ブラック
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オシャレで愛好家が多い「ルクルーゼ」から販売されているスクリュープル。シックなデザインで飽きが来ず、長く使いつづけられることが特徴です。
ハンドルを右にまわすだけで開栓ができ、操作性にも優れています。初心者でも簡単に使いこなせるでしょう。購入しやすい価格でコスパが良いことも魅力です。ワインの開栓に苦手意識を持っている方におすすめします。
和平フレイズ T型コルク抜きGC-108
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シンプルで使いやすいキッチンアイテムを多く販売する「和平フレイズ」のT字型コルクスクリューです。小さめのサイズで収納時にも邪魔にならず、手の小さい女性でも扱いやすいでしょう。
ハンドル部分が木製でデザイン性にも優れており、どんな雰囲気のキッチンにもよくなじみます。日本製で高品質であることも魅力。なるべく安くオープナーを購入したい方におすすめです。
貝印ワインオープナー
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貝印は日本のみならず、海外からも人気のあるブランドです。落ち着いた色味でデザイン性が良く、高級感があります。リーズナブルな価格で、なるべく安くウィングタイプのオープナーをお探しの方におすすめです。
ハンドルをまわしてスクリューを差し込み、上がったウィングを下に押すだけで開栓。適度に重量があり、安定感があることで固いコルクでも簡単に引き抜けます。
CIRCLE JOY 電動ワインオープナー
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スマートでモダンなデザインが特徴の電動式ワインオープナー。カラーバリエーションが豊富で、自分好みの色味を選べます。機能性に優れており、開栓までは約8秒ととてもスピーディーに開栓。
DOWNボタンとUPボタンを使い分けるだけの操作性の良さが特徴で、押したボタンによって色の違うライトが光ります。フル充電で最大60本のボトルを開けられるタフなオープナーです。
コルクが折れてしまったときの対処法
コルクはスクリューを真っすぐに差し込めていない状態で引き抜こうとしたり、差し込みが甘かったりすると、途中で折れてしまうことがあります。基本的には、折れたコルクは2枚刃式のワインオープナーを使用すると簡単に開栓が可能です。
また、折れてしまったコルクが半分ほど残っている場合には、再度スクリューを斜めに差し込み、瓶口に沿わせるようにして引くとうまく抜けるでしょう。しかしこの方法は少しコツが必要で、初心者向けではありません。
最終手段はボトル内に落とす方法です。ワインはコーヒーフィルターや茶こしなどでろ過して飲むといいでしょう。
ワインオープナーがないときの対処法
「ボトルワインを手に入れたけれど、ワインオープナーを持っていない」という場合でも、開栓は可能です。オープナーが自宅にないときや破損してしまったときなどの代案として、オープナーを使わずに開栓する方法をご紹介します。
工具を使う
ドライバーを使用してねじをコルク栓に差し込み、ねじごと引き抜くことで開栓できます。使用するねじは、3cm以上の長さがあるものがおすすめ。このとき、ねじがグラつかない程度までしっかりと差し込むことがポイントです。
ねじが手元にない場合にはくぎでも代用できます。ペンチがあるとさらに引き抜きやすくなるでしょう。
カトラリーを使う
フォークをコルク栓に差し込み、ゆっくりとひねり抜く方法です。フォークは全体がコルクに刺さる、小さめのものを選びましょう。
コルクがもろくなっていると、崩れてしまう危険性があるため注意が必要です。ある程度引き抜いたところで、一度フォークを抜き、再度違う場所にさすことでコルクが崩れるリスクを軽減できます。
コルクの開け方を習得してワインを楽しもう
ワインコルクの種類もさまざまで、ワインオープナーを必要とするコルク栓を使ったワインボトルも数多くあります。ワインを楽しむのであれば、自分に合ったワインオープナーを自宅にひとつ用意しておくことがおすすめ。
使っているときの気分を上げてくれるのでデザイン性もとても重要ですが、特に初心者は扱いやすさを重視して選ぶことが、より重要です。使いやすいワインオープナーがあると、開栓時もストレスなくボトルワインを楽しめるでしょう。