新しい洋服を買いたいと思っても、普段選ぶ色がきちんと自分に似合っているのか、なかなか分かりにくいですよね。
自分の魅力をより引き出してくれる「パーソナルカラー」を知れば、自分に似合う色がわかり、洋服・化粧品選びで迷わずに済みます。
似合わない色を身につけていると、自分では気づかぬうちに、相手からは老けて見えたり、不健康に見えたりしているかもしれません。
この記事では、自分をより美しく見せてくれる「パーソナルカラー」について、意味や分類方法、特徴などを解説します。最後まで読めば、自分に似合う色の系統が分かるので、ぜひ目を通してみてください。
パーソナルカラーとは
パーソナルカラーとは、 自分をより良く見せ、引き立ててくれる色 のことです。
色というのは、同じ色でも周りにある色によって見え方が変わってきます。人の顔色も同じで、着ている服やアクセサリー、メイクなどの色を変えると、同じ人でも活き活きとして見えたり、老けて見えたりするのです。
パーソナルカラーは、 その人が生まれ持った髪・瞳・肌・頬・唇の色などをもとに、より自分を引き立たせる色のグループ を見つけます。
パーソナルカラーによくある誤解
「パーソナルカラーは黄み肌か色白かで判断する」と誤って認識している人も多いですが、 肌や瞳の色が同じならパーソナルカラーも同じ、というのは誤解 です。
パーソナルカラーは自分自身がもっている色ではなく、 「自分に似合う色」を指します 。肌の色と似合う色は違う場合もあり、自分で判断するよりも、プロに第三者の視点で判断してもらうほうが正確です。
パーソナルカラーの判断要素には生まれ持った肌・瞳などの色もありますが、 一番大切なのは本人に色をあてがったときの見え方 。外見の特徴だけで決めつけないことが大切です。
パーソナルカラーの診断方法
パーソナルカラーは「赤が似合う」「青が似合わない」などと判断をするのではなく、赤ならどんな赤が似合うのかを診断するものです。
たとえば赤には、「レッド(原色)」「ローズレッド」「チェリーレッド」「バーガンディー」「チャイニーズレッド(朱色)」などがあります。 どの赤がその人をよりきれいに見せるかを診ていくのが「パーソナルカラー診断」です。
パーソナルカラーを調べるには、ドレープと呼ばれる100~300色以上の布をその人にあてて、顔色がどのように見えるか、どの色が似合うかをチェックしていきます。
パーソナルカラーを知るメリット
今後のファッションやメイクを考えるにあたって、パーソナルカラーを知ることは大きなメリットです。
ここでは、パーソナルカラーを知ることでどのような効果があるのかを解説していきます。
肌への効果
パーソナルカラーをファッションに取り入れると、 肌のくすみがなくなり、ツヤが出て健康的な顔色に見えます。
メイク・ファッションをパーソナルカラーに合わせることで、肌に透明感が出たり、顔のクマやシミなどが目立ちにくくなったりして、元気な印象を与えてくれるのです。
また、 フェイスラインもすっきりし、顔全体に立体感が出るので小顔効果もあります。
ファッションへの効果
パーソナルカラーに合わせたファッションにすると、洋服の一部だけ浮くことがなくなり、 統一感のあるセンスの良いコーディネート ができます。
また、化粧品や洋服を選ぶ際も迷いにくくなり、「家で試したらあまり似合わなかった」という買い物の失敗を減らすことも可能です。
調和のとれたコーディネートは 縦のラインを強く見せるため、着痩せ効果もあります よ。
髪への効果
パーソナルカラーを診断すると、自分に似合う髪色も分かります。
髪は第一印象にも大きく関わる、見た目のなかでも重要な要素。自分になじむカラーが分かると、 髪をきれいに見せ、相手に若々しい印象を与えられます。
パーソナルカラーの分類と特徴
パーソナルカラーの分類は、 4種類に分ける考え方が一般的 です。
はじめに2種類の「アンダートーン(ベースとなる色の2グループ)」に分け、さらに各アンダートーンをもう2種類ずつに分けて、4種類のどれに当てはまるかを診ます。
ここでは、パーソナルカラーの分類方法と特徴を解説するので、自分がどれに近いかチェックしてみてください。
アンダートーン
最初に、色相(赤・青・黄などの色味)によってアンダートーンが「イエローベース」と「ブルーベース」のどちらであるかを判断します。
黄みがかった色が似合うならイエローベース、青みがかった色が似合うならブルーベースです。
イエローベース
イエローベースは、 さまざまな色に黄みを加えた色が似合う人 を指します。黄みがかった色とは、オレンジ、コーラル(珊瑚色)、ブラウン、黄緑などの色です。
イエローベースはさらに「春(スプリング)タイプ」と「秋(オータム)タイプ」の2つに分けられ、それぞれを略して「イエベ春」「イエベ秋」とも呼びます。
イエローベースの人は、 女性らしく、親しみやすい印象を与える人が多い です。
ブルーベース
ブルーベースは、 さまざまな色に青みを加えた色が似合う人 を指します。青みがかった色とは、ローズレッド、マゼンタ、ブルー、青緑などの色です。
ブルーベースはさらに「夏(サマー)タイプ」と「冬(ウィンター)タイプ」の2つに分けられ、それぞれを略して「ブルベ夏」「ブルベ冬」とも呼びます。
ブルーベースの人は、 上品で、洗練された印象を与える人が多い です。
パーソナルカラーの4タイプ
色相からイエローベース・ブルーベースを判定したら、次は明度(明るさ)、彩度(鮮やかさ)、清濁(色の濁り度合い)から春・夏・秋・冬の4タイプに分けます。
何十~何百枚のドレープをあてながら、肌の明るさや透明感、ツヤ感はどうなるかなどを見て、その人が良く見える色を見つけるのです。
4タイプをさらに細かくして16タイプに当てはめる方法もありますが、ここでは主な分類とされる春・夏・秋・冬の4タイプについて解説します。
春(スプリング)タイプ
出典:ICBI
似合うもの | |
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系統 | 黄み、クリア、明るい |
髪色 | 明るい茶系 |
メイク | ・オレンジやイエローなどのビタミンカラー、コーラルピンク、朱色など ・ツヤ感のあるメイク |
ベースカラー | アイボリーやキャメルなど、黄みがかった明るい色 |
アクセサリー | ・イエローゴールド、ピンクゴールドなど明るいゴールド系 ・小さめで可愛らしいもの |
春(スプリング)タイプは、「ブライトスプリング」とも呼ばれ、全体的に明るく、可愛らしい印象の人です。花では、ポピーやチューリップのような色合いを指します。
アンダートーンはイエローベースで、髪や瞳の色はやわらかなブラウン系。肌色はアイボリーに近く、健康的でツヤがある人が多いです。
元気、若々しい、カジュアルなどのイメージワードで表現され、お花畑のような明るい雰囲気を持っています。 明るく、彩度の高い鮮やかな色が似合う ことが特徴です。
黒を身に着けると重く見えるので、かしこまった場面で着る洋服も、 ネイビーなど少し明るい色に寄せる とよいですよ。
夏(サマー)タイプ
出典:ICBI
似合うもの | |
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系統 | 青み、スモーキー、明るい |
髪色 | ダークトーン、アッシュ系 |
メイク | ベビーピンク、ローズピンク系、ラベンダー、水色など |
ベースカラー | オフホワイト、ライトグレー、ネイビーなど |
アクセサリー | ・シルバー、ピンクゴールド ・ツヤが控えめで、上品なもの |
夏(サマー)タイプは、「パステルサマー」とも呼ばれ、全体的に上品でソフトな印象の人です。花では紫陽花(あじさい)や朝顔のような色合いを指します。
アンダートーンはブルーベースで、髪や瞳の色はダークブラウン。肌の色は青白いか、色白のなかにほんのりピンクを感じる色味の人が多いです。
涼しげ、爽やか、ソフトなどのイメージワードで表現され、優しげでエレガントな雰囲気をもっています。 明るく、彩度の低いスモーキーな色が似合う ことが特徴です。
黄みの強い色は顔色をくすませるので、 ベースカラーはオフホワイトや、ネイビーなどの寒色系を取り入れ、差し色でパステルカラー を使いましょう。
秋(オータム)タイプ
出典:ICBI
似合うもの | |
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系統 | 黄み、スモーキー、暗め |
髪色 | ベージュ、オレンジ、ダークブラウン、オリーブなど |
メイク | ベージュ系、サーモンピンク、ブラウン系、くすみオレンジなど |
ベースカラー | ベージュ、ブラウン、カーキなどのアースカラー(自然物をイメージした色) |
アクセサリー | ・イエローゴールドやブロンズなど ・ツヤ感がなくマットで、重量感があるもの |
秋(オータム)タイプは、「ディープオータム」とも呼ばれ、全体的に落ち着いた深みのある印象の人です。熟した果実や紅葉のような色合いを指します。
アンダートーンはイエローベースで、髪や瞳の色はダークブラウン。肌の色はオークル(黄土)系で、日焼けすると黒くなって深みが増す人が多いです。
リッチ、シック、ヴィンテージなどのイメージワードで表現され、落ち着いたゴージャスな雰囲気をもっています。 暗く、彩度の低いスモーキーな色が似合う ことが特徴です。
彩度の高い鮮やかな色だと安っぽく見えるので、秋タイプだけに似合う、 暗く深みのある色を上手に活かしましょう。 マスタードやレンガなど、 重ための暖色が似合います よ。
冬(ウィンター)タイプ
出典:ICBI
似合うもの | |
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系統 | 青み、クリア、暗い |
髪色 | バイオレット、ラベンダー、グレージュ、グレーアッシュなど |
メイク | ・赤、ローズピンク、青みの強いピンク、エメラルドグリーン、ロイヤルブルーなど ・パキッとした鮮やかな色 |
ベースカラー | ネイビー、ブラック、チャコールグレー(濃いグレー)、グレージュ(グレーとベージュの中間色)など |
アクセサリー | ・プラチナ、ツヤのあるシルバー、ホワイトゴールドなど ・シャープなデザインのもの |
冬(ウィンター)タイプは、「ビビットウィンター」とも呼ばれ、個性的でパキッとした印象の人です。バイオレットやレモンイエローのような鮮やかな色合いを指します。
アンダートーンはブルーベースで、髪や瞳の色ははっきりとしたブラック。肌の色は透けるような色白、もしくは暗めの肌色の人が多いです。
シャープ、モダン、華やかなどのイメージワードで表現され、人目を引く洗練された雰囲気をもっています。 暗く、原色など彩度の高いクリアな色が似合う ことが特徴です。
鮮やかな色をいくつも使うと品の良さがなくなるので、 色の数は抑えましょう。
パーソナルカラーとは違う色を使うときのポイント
人によっては、パーソナルカラーと違う色が好きだったり、たまには気分を変えたりしたいときもあるでしょう。
「イエローベースだけど青みがある色を取り入れたい」「ブルベ冬だけどソフトな印象の洋服を着たい」など、パーソナルカラーに反する色を使うときは、 ポイント使いをして範囲を狭める のがおすすめです。
似合わない色を髪やトップスに使うと、目に入る範囲が広いのでどうしても似合わない印象になります。アイシャドウだけ、インナーだけ、靴だけなど、どこかワンポイントだけ外して、ほかはパーソナルカラーに合わせると、違和感なく取り入れられますよ。
また、 各タイプごとの共通点を取り入れる 方法もあります。たとえば春と冬なら「鮮やか」という点が共通しているので、イエベ春の人が青みのある色を使いたいときは、鮮やかな色を選ぶ方が似合いやすいです。
パーソナルカラーとは自分を美しく見せる手段のひとつ
ここまで、パーソナルカラーの意味や分類、似合う色などを紹介してきました。
パーソナルカラーを髪色やメイク、洋服のコーディネートなどに取り入れれば、より自分を美しく、元気に見せることができます。身にまとうと輝く色を知ることで、仕事では頼りがいのある印象に、私生活では魅力的な女性に見せてくれることでしょう。
しかし、似合う色だからといって、何から何までパーソナルカラーでそろえる必要はありません。 今使っているものがお気に入りなら、そのまま使えば良い のです。
ここぞという仕事のときや、気合を入れたいデートなどのトータルコーディネートに用いるために、自分に似合う色を知っておくことはプラスになります。新しい洋服を買うときの基準にもできるでしょう。
パーソナルカラーを上手に取り入れて、自分に似合うおしゃれを楽しんでくださいね。
パーソナル診断については、こちらの記事で診断方法などを詳しく解説しています。