電気料金が安い関西のおすすめ新電力9選｜料金比較や選ぶポイントも

2016年の電力自由化を受け、関西を含め全国的に手頃な電気料金で利用できる新電力が増えています。より安い会社に切り替えたいと思っても、それぞれ独自のサービスを提供しているので、どのように比較すればいいのかわからないという人もいるのではないでしょうか。

電気料金を抑えるなら、単純な単価の安さだけでなく、利用者の生活スタイルや電気の使用量などを考慮する必要があります。目先の安さだけで決めてしまうと、かえって高くつく可能性があるため注意しましょう。

本記事では、関西エリアのおすすめ電力会社の紹介および、それぞれの電気料金やサービスを徹底比較します。電力会社を選ぶポイントや切り替え手順も解説するので、ぜひ参考にしてみてください。

関西電力の主なプランと電気料金

新電力に切り替える前に、まずは関西電力のプランと電気料金を把握しておきましょう。場合によっては、関西電力に契約したままのほうが安い場合もあります。

関西電力の主なプランと料金は下記のとおりです。

（※）夏季：毎年7月1日～9月30日、その他季：夏季以外の期間

出典：電気の基本料金・単価表｜関西電力

プランごとの料金は、一般的に「基本料金（円）＋電気使用量（kWh）×料金単価（円／kWh）」で割り出せます。多くの電力会社では、公式サイトで簡単に料金シミュレーションできる機能があるので、計算方法がよくわからないときは活用してみましょう。

本記事で紹介する電力会社の料金比較

（※）デイタイム：平日AM10時～PM5時／リビングタイム：平日AM7～10時・PM5～11時、休日AM7時～PM11時／ナイトタイム：毎日PM11時～AM7時

【関西】電気料金が安いおすすめの電力会社

関西エリアでおすすめの新電力について、それぞれの特徴や魅力ポイントを含めてご紹介します。

今よりも電気料金を抑えたいけど、どの電力会社を選べばいいのかわからず悩んでいる人は、候補のひとつとして検討してみてください。

店舗名	店舗紹介	ロゴ	評価
大阪ガス	詳細		★ 3.4
ONEでんき	詳細		–
新日本エネルギー	詳細		★ 4.0
ENEOSでんき	詳細		★ 3.6
まちエネ	詳細		★ 3.0

※口コミ評価はウリドキやGoogle、その他サイトの情報を参考にしています

大阪ガス

店舗紹介

大阪ガスは、160万件を超える供給件数を誇り、関西電力エリアの新電力のなかでも、多くの家庭や飲食店などに選ばれている電力会社です。

さまざまなプランが用意されていますが、電気の使用量が多い家庭は「ファミリー応援プラン」がおすすめ。関西電力のなっトクでんきプランと比較した場合、月に316kWh以上の使用で電気料金が節約できます。370kWhなら、1年あたり約2,000円お得です。

マイ大阪ガスおよびスマイLINKに登録すると、スマイLINK内の買い物で使える3,000円分のボーナスが特典としてもらえます。登録料はかからないので、必ず登録してゲットし忘れないようにしましょう。

店舗情報

ONEでんき

店舗紹介

豊富なプランを提供する電力会社が多いなか、ONEでんきはスタンダードプランのひとつのみ。基本料金が0円なので、関西電力の従量電灯Aプランと比較すると、年間で約5,200円カットできます。このほか、初期費用・解約手数料・違約金もすべて無料です。

従量料金に関しては、関西エリアでは1kWhあたり25.50円で、どれだけ電気を使っても変わりません。一般的に、料金単価は電気の使用量が多くなるほど高くなるため、電気をたくさん使う場合はメリットが大きいでしょう。

もし月に500kWhの電気を使うとすると、関西電力の従量電灯Aよりも、ONEでんきのほうが183.76円安いです。年間なら2205.12円も変わるので、電気使用量が多い家庭は検討してみてください。

店舗情報

新日本エネルギー

店舗紹介

新日本エネルギーは、2023年6月現在、新ネクストバリュープラン電灯Aというプランのみ新規申込を受け付けています。これは関西電力の従量電灯Aに相当し、電気を使えば使うだけお得になるプランです。

基本料金（最低料金）を比較すると、関西電力が433.41円なのに対し、新日本エネルギーは990.00円なので、高く感じるかもしれません。しかし、従量料金の単価が一律25.40円と低めに設定されており、使用量が多ければ新日本エネルギーのほうが節約できます。

具体的には、月600kWhの電気使用量では関西電力が約45円安く、650kWhでは新日本エネルギーが約120円安い結果に。毎月の使用量をチェックして、安くなるかどうか計算してみましょう。

店舗情報

ENEOSでんき

店舗紹介

ENEOSは、1998年に電気事業をスタートし、20年以上にわたる実績をもつ電力会社です。全国に30箇所以上の発電所を保有しているため、関西エリアだけでなく、全国のほとんどのエリアで利用できます。

関西電力の従量電灯Aを利用している人は「関西Aプラン」、従量電灯Bを利用している人は「関西Bプラン」が相当。いずれも基本料金・従量料金ともに、関西電力よりも単価が安くなります。

2年以上利用する予定なら、オプションの「にねんとくとく割」がおすすめです。通常の単価から、1〜2年目は0.20円、3年目以降は0.30円が割引されます。ひと月400kWh使う家庭では、それぞれ年間で960円、1,440円の節約になるので、ぜひ申し込みましょう。

店舗情報

まちエネ

店舗紹介

まちエネは、毎月の電気料金が定額のきほんプランがおすすめです。「6kVA未満」「6kVA以上50kVA未満」と契約容量によって定額料金が異なり、それぞれ関西電力の従量電灯A・Bに相当します。

6kVA未満の契約容量では、200kWhまで定額4,610円で利用可能です。一方、6kVA以上50kVA未満の契約容量だと、300kWhまでは6,120円＋396円／kVAが定額料金としてかかります。たとえ定額範囲内をオーバーしても、それ以降の料金単価はいずれも関西電力より安いため、そこまで使用量を心配する必要はありません。

電気料金の安さ以外には、毎月ローソンの無料クーポンがもらえたり、Pontaポイントが貯まったりするので、ユーザーにとっては嬉しい特典でしょう。

店舗情報

【関西】一人暮らしにおすすめの電力会社

一人暮らしをしている学生や単身赴任中の人は、一般家庭と比べて電気使用量が少ない傾向にあります。そのため、少ない電力量に対して単価を安く設定している電力会社がおすすめです。

ここでは参考として、おすすめの電力会社を2社ご紹介します。

店舗名	店舗紹介	ロゴ	評価
リミックスでんき	詳細		★ 3.8
どこよりも電気	詳細		★ 4.0

※口コミ評価はウリドキやGoogle、その他サイトの情報を参考にしています

リミックスでんき

店舗紹介

リミックスでんきでは、電力取引価格に連動した料金プラン「Styleプラス」を提供しています。電力取引価格とは、30分ごとに変動するJEPXの料金スポット市場価格のこと。この市場価格に基づいて決定された単価と、エリアごとに設定されている固定従量料金を足したものを料金単価として、電気料金を割り出します。

翌日の単価は、JEPX WEBの公式サイトで確認でき、どの時間帯が安い・高いかの判断が容易です。そのため、単価が安い時間帯に洗濯機を回したり、掃除機をかけたりと、電気を消費しやすい家事を行うようにすれば、電気代を抑えられます。

自分で電気料金をコントロールできることが、リミックスでんきの強みでしょう。

店舗情報

どこよりも電気

店舗紹介

どこよりも電気では、電気使用量の多い家族向けのAプラン、毎月基本料金が100円値引きされるBプラン、基本料金が無料の単身向けのCプランから選べます。

このなかで一人暮らしの人におすすめなのは、単身向けのCプランです。毎月の基本料金が0円なうえ、関西エリアの従量電灯Aなら、1kWhにつき22.30円とリーズナブルな料金単価で使用できます。

月の平均使用量が200kWhの人の場合、電気料金は4,460円。関西電力の従量電灯Aだと4,622.76円で、その差は約162円です。年間で比較すると、約1,944円もの電気料金を節約できます。

電気のほかWi-Fiやネット回線、ウォーターサーバーなど豊富なサービスを提供しているので、まとめての契約もいいでしょう。

店舗情報

【関西】オール電化住宅におすすめの電力会社

オール電化住宅では、ガスを使用せずすべて電気でまかなうため、一般家庭よりも使用量が多くなりがちです。

オール電化向けのプランもありますが、それ以外でも安くなる場合があるので、いろんなプランを比較してみましょう。ここでは2社をピックアップしてご紹介します。

店舗名	店舗紹介	ロゴ	評価
eo電気	詳細		★ 3.4
HTBエナジー	詳細		–

※口コミ評価はウリドキやGoogle、その他サイトの情報を参考にしています

eo電気

店舗紹介

eo電気では4つのプランを設けており、オール電化住宅に住んでいる人向けのオール電化プランも用意されています。電気のみの利用も可能ですが、eo光ネットと一緒に契約することで基本料金が220円お得に。

関西電力のはぴeタイムRに相当するプランで、料金単価は使用量ではなく時間帯で変動します。日中が高く、夜間が安く設定されているので、できるだけ電気料金を安く抑えるなら、単価の安い夜間帯に家事を済ませるといいでしょう。日中はほとんど家にいないという人にはぴったりのプランです。

生活リズムによっては、はぴeタイムRから切り替えたからといって、必ずしも安くなるとは言い切れません。単価の安さだけでなく、生活も工夫してみましょう。

店舗情報

HTBエナジー

店舗紹介

HTBエナジーは、北海道から九州まで全国的に電気を供給している電力会社です。ライフスタイルに合わせて選べるプランを用意しており、オール電化住宅には「ぜんぶでんき」という専用プランがあります。

関西電力のはぴeタイムRより、平均6～7％単価が安く設定されているため、切り替えることで節約できる可能性は高いでしょう。基本料金については、約14％割引されています。

電気設備や水まわりのトラブルをはじめ、窓ガラスが割れたり、玄関の鍵を失くしてしまったりした場合も、30分以内の作業であれば無料で対応してくれるサービスつき。電気以外のさまざまなトラブルにも駆けつけてもらえるので、安心して利用できるでしょう。

店舗情報

【関西】電気料金が安くなる電力会社の選び方

関西電力から新電力に切り替えたほうが安いとは聞くものの、数多くある電力会社のなかから選ぶとなると迷いますよね。

選び方を間違えると、今よりも電気代が高くなってしまうかもしれません。どんなところに注目すべきか、選ぶポイントを以下に解説します。

基本料金を比較する

電気料金は、一般的に「基本料金・従量料金・燃料費調整額・再エネ促進賦課金」を合計し、小数点以下を切り捨てた金額です。セット割などの割引があれば、ここから差し引かれます。

このなかで固定でかかるものが基本料金です。1kWhでも電気を使用すれば必ず毎月請求されるため、各電力会社でどのくらい基本料金がかかるか比較しましょう。

ほかの料金との兼ね合いもありますが、基本料金がフリーなプランもおすすめです。

従量料金を比較する

従量料金は、基本料金とは違い、電気の使用量によって変動することが特徴。

一般的には、「〇〇kWhまで1kWhあたり△△円」というように数段階に区分されており、使用量が多いほど単価が高く設定されています。

大人数家族やオール電化住宅など、電気をよく使う家庭では特に従量料金が重要です。たった1円の差でも、月々の電気代では大きな差になるので、さまざまなプランを比較してより単価の安い電力会社を選びましょう。

契約縛りの有無を確認する

電力会社の選び方として、契約に縛りがあるかどうかがポイントです。電力会社のなかには、携帯電話やインターネットの契約でよくある、「○○年以内に解約すると違約金が発生する」といった契約期間を設けています。

「1年後には引っ越すから、とりあえず一番安いところで契約しておこう」と目先の安さだけで選ぶと、実は2年契約プランで「解約時に違約金を請求された」と後悔する可能性も。電気料金の安さも大事ですが、短期間で解約する予定があるなら、契約縛りの有無にも注意しましょう。

キャンペーンや特典内容を確認する

電力会社によって、独自のキャンペーンの実施や特典を付与していることがあります。

たとえば、「電気料金1,000円ごとに10ポイント還元」というように、一定の電気料金に対してポイントを還元するパターン。ポイントは電気料金に当てられるほか、Tポイントや楽天ポイントをはじめ、別のポイントに換えられることが多いです。

上記の例では、月10,000円の電気料金なら、1年間で1,200ポイントも獲得できます。こうしたお得な特典があるかどうかもチェックしましょう。

セット割があるか確認する

電気と一緒にガスやインターネット、携帯電話などを契約することで、「セット割」として毎月の電気料金からいくらか割引される場合があります。

セット契約は、電気料金が安くなることはもちろんですが、すべて同じ契約会社から請求されるため、光熱費の管理がしやすくなるメリットも。

割引率は各電力会社によってさまざまなので、引越しでいろいろと契約し直す必要があるときなどは、セット契約も視野に入れましょう。

関西電力から新電力へ切り替える手順

電力会社を切り替えること自体は、特にむずかしい手続きはありません。

ここではスムーズに切り替えるために必要な準備や確認事項を含め、基本的な流れを解説します。これから電力会社の切り替えを検討している人は、ぜひ参考にしてみてください。

➀現在の電気料金・使用量を確認する

より電気料金が安い電力会社に切り替えるには、まずは現在どれだけの電気を使用しているか、いくら電気料金がかかっているかを把握することが大切。

関西電力から毎月届く「電気ご使用量のお知らせ」に、基本料金・電力量料金（従量料金）・使用量などが記載されているので、確認してみましょう。紙の明細書を受け取っていない人は、関西電力の会員向けWEBサービス「はぴeみる電」で確認できます。

➁生活スタイルに適した新電力・プランを選ぶ

電気使用量が多い家庭はたくさん使うほどお得になるプラン、日中はほとんど使わない人は深夜料金が安いプランなど、生活スタイルに適したプランのある電力会社を探しましょう。

ガスも一緒に契約するならセット割引率が高いところや、他社から乗り換えるなら高額キャッシュバックを受けられるところもおすすめです。ただしキャッシュバックについては、一定期間利用しないと付与されないことが多いため、適用条件をよく確認してください。

③切り替え先の電力会社へ申し込む

よく比較検討し、契約したい電力会社が決まったら、切り替え先の電力会社に申し込みます。ほとんどの電力会社はWEB上で手続きが完結するものの、不安な人は直接電話で相談しながら進めるといいでしょう。

手続きの際は、以下の情報をあらかじめ用意しておくとスムーズです。

• 現在契約中の電力会社名
• 現在契約中の電力会社のお客さま番号
• 供給地点特定番号または地点番号（22桁）

なお、上記はすべて検針票に記載されています。

スマートメーターの設置工事が必要

従来の電力メーターは、検針員が1軒ずつ回り、電気使用量をチェックしなければなりませんでした。しかし昨今は、自動で測定値を遠隔地に送信するスマートメーターに順次取り替えられています。

2024年までに100％の普及率を目指して進められており、未設置の住宅は電力会社の切り替え時に取り換え工事が必要です。費用や立ち合いは不要なものの、切り替えまでに通常より時間を要するので、スケジュールに余裕をもって手続きしましょう。

関西電力への解約手続きは不要

新しい電力会社への申し込みが済んだら、基本的に関西電力へ解約の連絡をする必要はありません。関西電力に限らず、新電力からほかの新電力へ切り替えるときも同様です。

注意点としては、ガスやインターネットなどとセット契約している場合、電力会社を切り替えることで割引が適用されなくなります。場合によっては、電気だけでなくすべて解約されることもあるため、「ガスが使えない…」という事態にならないよう、事前によく確認しておきましょう。

新電力への切り替えでよくある質問

電気料金の安い新電力へ切り替えたい気持ちはあるものの、「大手の関西電力のほうが、なんとなく安心」と感じている人も少なくないのではないでしょうか。

ここでは新電力への切り替えについてよくある質問をご紹介します。

新電力が安い理由は？

新電力は、ターゲットとする顧客を絞ってサービスを提供しており、大手電力会社よりも小規模での運営が可能です。

設備にかかるコストや人件費などを削減し、その分安い料金設定で電気を供給できることが、新電力の安さの理由でしょう。

新電力に変えると電気の質は落ちる？

新電力に切り替えることにより、電気の質が落ちてしまうのではないかと懸念している人もいるかもしれません。ところがどの新電力も、電気を送る送配電ネットワークは大手電力会社と同じものを使用します。

そのため、利用する電力会社によって品質が変わることはありません。

電気料金以外のサービスも比較して電力会社を選ぼう

関西電力から新電力に切り替えると、電気料金を安く抑えられるケースは多いでしょう。新電力を利用したとしても、電気の質が落ちることもないため、今までどおり問題なく電気を使用できます。

ただし本記事でも紹介したように、生活リズムや電気の使用量によって適するプランはさまざまです。また、セット割や違約金など、電気料金以外の部分もしっかり確認しないと損してしまうかもしれません。

電力会社を選ぶ際は、料金の安さだけでなく、あらゆるポイントをチェックして比較検討しましょう。