家事や仕事など、毎日忙しく過ごしている人は多いですよね。そんな時に丁寧な暮らしを心がけると、心に余裕が生まれ、生活もより良い方向に向いていくものです。
しかし実際に始めようとしても、「何から始めて良いのかわからない」「ゆとりがないのに丁寧な暮らしなんてできるの?」とさまざまな疑問を持ちがち。
この記事を読んで、丁寧な暮らしの始め方やメリットなどを知っていただければ、日々の暮らしに楽しみを見出せることでしょう。
ぜひできる範囲から、丁寧な暮らしを無理なく始めてみてください。
「丁寧な暮らし」とはそもそもどんな暮らし?
雑誌やテレビなどで近年よく耳にするようになった『丁寧な暮らし』という言葉。なんとなく意味はわかるけど、漠然としていて具体的なことは知らないという人も多いことでしょう。
丁寧な暮らしとは、そのまま気にしなければ過ぎ去ってしまうような生活に関することに時間と手間をかけて暮らすことです。
丁寧な暮らしの特徴
憧れている人も多い丁寧な暮らしですが、具体的にはどんな暮らしのことをいうのでしょうか。ここでは、丁寧な暮らしの特徴を解説していきます。
質の良いものを大事に使う
生活していくうえでは節約も大切ですが「このスーパーの方が10円安いからここでは買わない」など切り詰めすぎると心に余裕がなくなってしまいます。
例えば、同じ調味料でもオーガニック素材のものを選ぶ、ちょっと高くてもデザインが好みのマグカップを使うなど。質の高いものを贅沢に使うのも良いでしょう。
品質の良い食材を使って料理を作れば、美味しく食べられて体にも優しいなど良い影響を与えます。
できるだけ「手作り」する
今は買ってくれば何でも揃う便利な時代です。しかし、そこはあえて手作りにこだわると丁寧な暮らしに近づきます。
しかしいきなりすべて手作りにするとなると負担が増えて息苦しくなってしまうので、料理・お菓子作り・裁縫など、どれか得意なことから始めてみてください。
手作りなら好みのトッピングやデザインを取り入れられるので、家族も喜んでくれるでしょう。
ちょっとした贅沢を大切にする
丁寧な暮らしをしたいなら、少しの贅沢を許すのも大切です。
枕やマットレスは自分の寝姿勢に合ったものを使ったり、リラックスタイムに飲むコーヒーを上質なものにしたり。こだわりのものを選ぶと大切に使おうと意識するので、結果的に長く良い状態で愛用できることになります。
なんでも安さを優先するのではなく、こだわりたい部分にはお金をかけて質の良いものを選ぶのが、丁寧な暮らしにつながりますよ。
自分にとって「心地よい」を最優先する
丁寧な暮らしはこうしなければならないといった決まりはありません。ただ、無理せずに自分が心地よいと感じる生活を送ることが、丁寧に暮らすことになります。
そのため、手作りすることに苦痛を感じたり、背伸びし過ぎた贅沢をしたりするのは、無理をしているので丁寧な暮らしとは言えません。
時間をかけて断捨離や掃除をするなど、自分にとっての心地よさを感じられる生活を見つけてみてください。
丁寧な暮らしを行うメリット
丁寧な暮らしを行うことで、いくつかの良い変化が起こります。
ここからは、丁寧な暮らしを行うメリットをご紹介。事前にメリットを理解しておくことで、丁寧な暮らしを続けるモチベーションにもつながるため、ぜひチェックしてくださいね。
気持ちが穏やかになる
丁寧な暮らしを行うと、いつもなら面倒に感じてしまう家事などを楽しめるようになるメリットがあります。
仕事や家事などに追われる忙しい日常のなかでは、物事を早く終わらせることや効率的にこなすことにこだわりがちです。しかし、あえて手間ひまをかけてじっくり取り組むことで、普段は見逃してしまうような小さな喜びや楽しさを発見でき、穏やかな気持ちになれるでしょう。
自分に向き合うことができる
丁寧な暮らしは「自分が大切だと感じることに時間と手間をかけて暮らす」こと。よって「自分にとって大切なことは何か」を考えるきっかけになります。時間に追われながらスケジュールをこなす毎日のなかで、そのようなことを考える機会はなかなかありません。
丁寧な暮らしを行うことで、日常のなかで見落としがちな「自分が大切なこと・好きなこと」に想いをめぐらせ、自分の価値観に向き合えるでしょう。
心に余裕が生まれる
心に余裕が生まれることも、丁寧な暮らしのメリットです。暮らしの基礎となる衣食住を丁寧に行うことにより、生活が整います。整った暮らしは、健康面はもちろん、精神面にもよい影響を与えるため心に余裕が持てるようになるでしょう。
また、自分が大切だと感じることにじっくり向きあうことで、満足感や幸福感を得られます。
丁寧な暮らしを実践してみよう
丁寧な暮らしをしてみたいと考えている人もいるでしょう。しかし具体的に何をすればよいのかわかりにくいものです。
ここでは、丁寧な暮らしにつながる方法をいくつか解説します。
まずは取り入れやすいと思うことから、無理なく心地よいと感じる程度でやってみてください。
断捨離・片付け
丁寧な暮らしは、ゆったりとした気持ちで必要と思われる厳選したアイテムを大切に過ごすことを言いますが、そのためには、毎日を気持ち良く過ごせる部屋が必要です。
いつか必要になるかもしれないからと空き箱や袋など何でもとっておく人もいますが、丁寧な暮らしを送るなら、必要なものだけをとっておき、整理されていることが大切。
具体的な方法を以下に詳しくご紹介します。
本当に必要なもの以外は断捨離する
意識しないでいると、家のなかにはどんどん物が増えていきます。
何年も着ていないのにいつか着るかもしれないからととっておいている洋服、衝動買いしたけど一度しか使っていない運動器具など。
改めて家にあるものをチェックしてみると、実際に使っているものは意外と少ないことがわかります。
1年使っていないものなら、今年もまた使わない可能性が高く、2年以上使っていないものなら生活にはなくても問題ないものなので、断捨離候補に入れても良いでしょう。
買ってからほとんど使っていないけどもったいなくて処分できない…という考えがあると、ものが増えてしまうので、区切りをつけて不要なアイテムをうまく処分する癖をつけると良いですね。
その日のゴミはその日のうちに捨てる
ゴミは生活をしているとどうしても出てきます。それをそのまま放置すると、1〜2個だったものがどんどん増えてしまい、片付けるのが億劫になるほどになってしまいます。
必要なものか不要なものかを仕分けるのも、増えてしまうと作業が面倒になってやりたくなくなり、負のループに陥ってしまうので、ゴミは次の日に持ち越さないようにしましょう。
ものの選び方
丁寧な暮らしを送りたいなら、選ぶものにもこだわりたいものです。一つひとつこだわったものなら、意識しなくても大切に扱うようになり、余計なものも買わなくなりますよ。
具体的な方法を以下に詳しく解説していきます。
服や食材など、素材にこだわる
味噌汁を作る際にかつお節や煮干しからだしをとれば、美味しく食べられますし、添加物などがないので体にも良いなどメリットも豊富。
服もデザインの良さばかりに目がいきがちですが、肌触りの良いシルクや肌に優しいオーガニックコットンなどを選ぶと、着心地がよいので心穏やかに過ごす環境づくりにもつながりますよ。
寝心地のよい寝具でしっかりと休む
睡眠は健やかな心と体には不可欠で重要なポイントになります。質の良い睡眠が得られれば、疲れやストレスを効率的に取り除いて前向きな気持ちにもつながりますよ。
気持ちにゆとりができるのは、丁寧な暮らしを実践する際にはかかせません。
就寝時に着用するものは肌触りに気をつける、マットレスや枕は寝姿勢や体形に合ったものを選ぶなど寝具にこだわれば、睡眠の質向上にも役立ちます。部屋を真っ暗にした方が眠れる人なら、遮光レベルの高いカーテンを使うなど部屋の環境を整えるのも大切です。
暮らし
丁寧な暮らしとは、今までの何気ない生活を見直して、手間と時間をかけて自分らしい日々を送ることを言います。
しかし、いざ実践しようとするとなにをどうすればよいのかわからないという人も多いですよね。
そこでここでは、取り入れると丁寧な暮らしに近づける具体的な方法をいくつかご紹介します。
アロマやキャンドルで癒される
人それぞれに好みの香りはありますよね。リビングや寝室などに好きな香りを取り入れると、それだけで気分が落ち着いて優雅な気持ちになるものです。
浴室で湯船にアロマオイルを一滴たらす、寝室でアロマキャンドルを使うなどリラックスしたいシーンで使うとより効果的なので、ぜひ試してみてください。
花のある暮らしを取り入れる
花のある暮らしは素敵ですよね。一輪でも飾ってあると、気持ちが安らぎますし、季節を感じることもできます。
豪華な花束である必要はなく、花屋で目に留まった一輪の花、庭に咲いている花でも良いので玄関やリビングなど目に留める好きな場所に飾りましょう。
ティータイムでリラックスする
朝から夜まで忙しく余裕がないと、丁寧な暮らしにはほど遠くなります。
1日のなかで5分でも10分でも、好みの紅茶やコーヒーとお菓子を用意してリラックスタイムを作りましょう。
短時間でも心安らぐ時間を作れば気持ちに余裕ができ、自分を大切にできます。
土鍋でごはんを炊く
「難しそう」「面倒そう」というイメージのある土鍋ごはん。しかし意外と簡単で、炊飯器と比べて時間もかからないので忙しい人にもおすすめです。
炊飯器と比べるとふっくらと美味しくなり、おこげなども楽しめます。火加減を見るなど多少の手間はありますが、丁寧な暮らしにはうってつけです。お米選びからこだわるのも良いですね。
考え方
丁寧な暮らしと聞くと素敵ですが、実行しようとすると難しいのではと躊躇しがちです。また、実際に始めてみたものの途中でモチベーションが下がってしまうこともあるでしょう。
思考をちょっと変えるだけで丁寧な暮らしを無理せず続けやすいですよ。
ここからは、丁寧な暮らしを行うために知っておきたい考え方をご紹介します。
自分だけではなく環境にも配慮する
丁寧な暮らしでは、自分が心地よいと感じる暮らしを目指しますが、ゴミを減らす・無農薬野菜を選ぶなど、環境に配慮することも結果的に丁寧な暮らしにつながります。
環境のために取り組んでいると思うと心も充実し「この暮らしを続けよう」というモチベーションにもなるでしょう。
周囲の人や便利なサービスも頼ってみる
丁寧な暮らしでは、何より「自分にとっての心地よさ」を大切にしましょう。「すべて自分で手作りする」「体によいものだけを食べる」とこだわるあまり、無理をしてストレスを溜めてしまっては本末転倒です。
ときには家族や友達などの身近な人や、便利なサービスに頼ることも必要。人に料理を作ってもらったり、オーガニックのお店や宅配食材を利用したり、上手にサービスを活用して負担を減らしましょう。
最終的には自分のペースが大切
丁寧な暮らには「こうしなければならない」という明確なルールはなく、自分にとって心地よいペースで行うことが大事です。
ストイックなルールを決めたり、SNSを眺めて他人と比べたりすることは、丁寧な暮らしから遠ざかってしまうため要注意。本来の目的を見失わないようにしましょう。
自分の価値観に向き合いながら、穏やかな気持ちで行うことがポイントです。無理のないペースで、楽しみながら続けましょう。
丁寧な暮らしに疲れてしまったら
丁寧な暮らしを望んでいても、いままでの暮らしと大きく変わるとときには疲れてしまうこともあるでしょう。
無理して丁寧な暮らしを続けるのは、真の丁寧な暮らしとは言えません。疲れたときには正直な心で休憩することも大切。
ただ何も考えずにぼーっとするのではなく、リラックスできる環境で好きな音楽を聴く、好きな飲み物を用意して観たい映画や読みたい本を読むなど、自分のために時間を使うことを心がけるのがポイントです。
無理せずできることからこつこつと
近年耳にすることが多くなった、丁寧な暮らしに憧れる人は多いですよね。
素敵な空間でゆとりのある生活を送っていると、心も豊かになり気持ちも前向きになります。
しかし、丁寧な暮らしは便利さよりも一つひとつ丁寧に手間と時間をかけて生活を送るスタイルのため、無理をしていると息苦しくなることも。
完璧にこなそうとルールに縛られるのは、本来のやり方ではありません。
真の自分を見つめて、無理のない心地よいペースで丁寧な暮らしを楽しんでください。