メルカリで購入したい商品を見つけたとき、値下げ交渉することでもっと安く手に入れられたら嬉しいですよね。しかし「相手に失礼かな?」と躊躇してしまう人もいるでしょう。
メルカリで値下げ交渉すること自体は、失礼な行為ではありません。むしろ頻繁に行われているため、出品者のなかには値下げすることを前提とした価格設定にしている人もいます。
とはいえ自分本位の交渉内容や横柄な態度はNG。相手に不快感を与え、場合によっては通報されてペナルティを受けることもあります。また自分が交渉された場合についても、相手への配慮の気持ちが大切です。
本記事では、メルカリでの値下げ交渉のやり方・された場合の対応方法・各状況におけるコメント例などを解説します。気持ちのいい取引ができるよう、ぜひ参考にしてみてください。
メルカリの値下げ交渉とは
メルカリにおける値下げ交渉とは、出品されているアイテムを購入しようと検討している購入者が、その出品者に対して「値下げしてほしい」と依頼することをいいます。
一般的な通販サイトとは異なり、メルカリは個人間のやり取りになるため、交渉に応じてくれることも少なくありません。こうした値下げ交渉は盛んに行われており、そこがメルカリの魅力ともいえるでしょう。
【購入者】メルカリの値下げ交渉のやり方
値下げ交渉のやり方は簡単で、購入したい商品の出品ページにコメントするだけでOKです。とはいえ、「ちょっと値下げして」というようなお願いのしかたは避けましょう。
ここでは交渉の流れやコメントの例文を紹介するので、チェックしてみてください。
値下げ交渉の流れ
メルカリアプリで該当商品の出品ページを開き、下のほうにスクロールして「コメントする」のボタンをタップ。コメントページが開かれるため、簡単な挨拶を含めた値下げ依頼のメッセージを書いて送信します。
値下げしてもらった場合は速やかに取引へ進み、お礼も忘れずに伝えましょう。もし値下げ不可だった場合も、了承の旨や返答へのお礼をひと言送ると好印象です。
出品者から返答がないからといって、何度もコメントすることは厳禁。通知に気付いていない場合もありますが、あえてスルーしている可能性もあるので、再送するとしても数日あけて一度確認する程度にとどめましょう。
依頼コメントの例文
値下げ依頼のコメントを送るときは、丁寧な言葉遣いはもちろん、明確な希望価格を記すことで相手も応じてくれやすくなります。
下記のコメント例文を参考にして、ぜひ値下げ交渉にチャレンジしてみてください。
こちらの商品を購入したいと考えているのですが、もし可能であれば○○円ほどお値下げしていただけないでしょうか。
ご検討のほど、お願いいたします。
こちらの商品を○○円でお譲りいただくことは可能でしょうか。
ご検討いただければ幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。
こちらの商品はお値下げ可能でしょうか。
○○円で即決させていただきたいと考えております。
ぜひご検討のほど、よろしくお願いいたします。
値下げ交渉するときの注意点
メルカリで値下げ交渉を含むコメントのやり取りを行う場合、モラルに反するような行動・言動は慎みましょう。
ここでは値下げ交渉において、購入希望者が注意すべき点を解説します。気持ちよく取引できるように、節度を保って行動してくださいね。
常識の範囲内で希望価格を提示する
いくらお得に購入したいからといって、無謀な値下げを迫ることは失礼かつ迷惑な行為です。
値下げは出品者の購入者に対する「感謝の気持ち」といえるので、してもらえることが当然ではありません。購入者が「なるべく安く買いたい」のと同じように、出品者も「なるべく高く売りたい」と考えるはずです。
相手への配慮がない、自分本位の値下げ交渉はやめましょう。
値下げ可能かどうか事前に確認しておく
値下げ交渉する前には、商品ページや出品者のプロフィール欄を確認しましょう。
もし「値下げできません」といった内容が記されていたら、交渉は避けるべきです。わざわざ書いているということは、出品者は値下げ交渉されたくないと思っているはず。それにも関わらずコメントを送ると、相手に不快な思いをさせてしまいます。
トラブルを防ぐためにも、必ず確認してくださいね。
値下げを断られたら潔く諦める
値下げするかしないかは出品者次第なので、当然ながら断られてしまうことも多々あります。もし「これ以上は値下げできない」といわれたら、潔く諦めましょう。
無理だといわれてもしつこく食い下がって値下げを迫ることは、相手に不快感しか与えません。まして、腹いせに誹謗中傷や嫌がらせをすることは言語道断です。
迷惑行為はメルカリ事務局へ通報され、利用制限やアカウント削除といったペナルティが課せられることもあります。絶対に避けてください。
交渉に応じてもらったら速やかに購入する
値下げ交渉に応じてもらえた場合は、なるべく早めに購入しましょう。
出品者は、相手が購入してくれると信じて値下げしているはずです。それなのに、交渉しておきながら購入しない・連絡しないというのは、せっかくの厚意を無下にすることになります。
もし「やっぱり購入はやめたい」というときは、必ず出品者にひと言伝えましょう。
【出品者】メルカリで値下げ交渉された場合の対応
自分が交渉される側になったとき、どのように対応・返答すればいいのか不安な人も少なくないでしょう。
値下げに対して「応じる」「断る」「値下げ可能な金額を提示する」という3つのケース別に、対応方法やコメントの返答例をご紹介します。
値下げ交渉に応じる場合
提示された希望価格どおりに値下げする場合は、出品価格を変更してその旨をコメントしましょう。あとは相手が通知に気付いて購入してくれるのを待つのみです。
ただ、変更後の価格は全ユーザーが閲覧できるため、意図的か否かは別として、安価に飛びついた第三者が即購入してしまう「横取り」が発生する場合があります。
ルールがあるわけではありませんが、できれば「○○様専用」と記載して購入者を限定しておくと、横取りが起こる確率は低くなるのでおすすめですよ。
了承コメントの例文
ただ値下げしたことを記載するだけでなく、興味をもって連絡してくれたことへのお礼を添えると印象がよくなります。
お願いされた側だとしても、丁寧・親切な対応を心がけることで高評価をつけてもらいやすくなるでしょう。
それでは○○円で対応させていただきます。
価格を変更いたしましたので、ご確認ください。
どうぞよろしくお願いいたします。
○○円で対応させていただきましたので、ご確認ください。
商品ページは○○様専用に変更しております。
どうぞよろしくお願いいたします。
値下げ交渉を断る場合
たとえ値下げする気がなくても、スルーせずに断りのコメントを返すのがベター。
毎度コメントを無視していたり、態度の悪い受け答えをしていたりすると、その様子を見たユーザーたちから「この人からは買いたくない」と思われてしまうかもしれません。
結果的に購入には至らなかったとしても、購入意欲を示してくれたことへ感謝しつつ、しっかりと断りましょう。
拒否コメントの例文
値下げできないとはっきり伝えることで、しつこく交渉されることは少なくなるでしょう。ただし、攻撃的な口調でシャットアウトすることはNGです。
また、交渉価格での対応はできなくても、許容できる下限価格があれば提案してみると購入してもらえる確率が上がるでしょう。
申し訳ございませんが、これ以上のお値下げはできません。
現在の価格にてご検討いただければ幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。
こちらの商品は送料を含めた価格であるため、これ以上のお値下げは難しいです。
ご希望に沿えず、申し訳ございません。
ご希望の価格は難しいですが、○○円であれば対応させていただきますので、ぜひご検討ください。
コメントお待ちしております。
値下げ金額が提示されていない場合
具体的な金額が記されておらず、いくらまでなら値下げ可能かを問うようなコメントも少なくありません。
その場合、値下げできるのであれば「○○円でいかがでしょうか」とこちらから価格を提案し、相手の意向を聞いてみましょう。
合意したら価格を変更し、値下げに了承した場合と同じ流れで進めていきます。
金額提案コメントの例文
値下げ可能な金額を提案したときは、相手の意思を確認するまで価格は変えないようにしましょう。金額によっては希望に沿わず、購入を見送る人もいるためです。
まずは交渉相手からの返答を待ち、買ってもらえるようなら速やかに対応しましょう。
○○円までであればお値下げ可能です。
こちらの価格で納得いただけるようでしたら、すぐに価格を変更いたしますのでコメントください。
どうぞよろしくお願いいたします。
それでは○○円でいかがでしょうか。
ぜひご検討のうえ、再度コメントいただければ幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。
値下げ交渉されたときの注意点
値下げ交渉されたときは、自分が嫌な思いをしたりトラブルに発展したりすることがないように、いい加減な対応は避けましょう。
お互いに円満なやり取りを行うために、出品者側が注意すべきポイントをいくつか解説します。
値下げするときは期限を設ける
値下げ交渉に応じる場合、いつまで値下げしておくか期限を設けることがおすすめです。
価格を変更したのになかなか購入してもらえないと、いつまで待てばいいのか悩みますよね。しかしあらかじめ期限があれば、期間内に購入してもらえなかったときは気兼ねなく元の価格に戻せます。
価格を下げたときは、先述したとおり横取りを防ぐために「専用ページ」を活用してみてくださいね。
無理に対応しない
断るのは気が引けるからといって、無理に相手の希望に合わせることはおすすめしません。
「値下げを拒否したらこの先売れないかも…」と不安を覚える人も少なくないでしょう。とはいえ、なんでもかんでも要望に応えていたらキリがないうえに、利益がほとんどなくなってしまっては売れてもあまり意味がありませんよね。
値下げしたくなければ、自分の意志を曲げずに断る勇気をもちましょう。
値下げできないときはしっかり断る
値下げが不可の場合は、はっきりと断ることが大切です。明確な理由を添えるとより相手も納得しやすいでしょう。曖昧な受け答えは相手を困惑させ、無駄なやり取りが続いてお互いにストレスを感じてしまうことも。
断るのが苦手な人は、前もって商品ページもしくはプロフィールに「値下げ交渉不可」と書いておくと、問い合わせが減って気持ちが楽になりますよ。
【共通】値下げ交渉ではいくら下げるのが一般的?
まず購入者側についてですが、値下げ交渉をするときの目安として、出品価格からだいたい10%程度引いた価格で依頼してみてください。1,000円の品なら900円、3,000円の品なら2,700円といった形です。
そして出品者側においても、やはり10%程度を目安にしましょう。出品する段階で10%上乗せした価格に設定しておくと、値下げしても損した気持ちになりにくいですよ。
ただ、高額商品の場合は10%であっても大きな額になってしまうので、10%にこだわらずうまく調節してみてくださいね。
値下げ交渉の成功率をアップさせるには?
値下げ交渉するなら、少しでも成功する確率を上げたいですよね。
手当たり次第にいろんな出品者へ値下げ交渉している人もいるかもしれませんが、実はもっと効率よく値下げに応じてもらいやすくなる方法があります。
3つのコツをご紹介するので、ぜひ試してみてください。
在庫処分や断捨離品を狙う
出品者のなかには、「在庫処分中」「断捨離のため大量出品」というような内容を記載している場合があります。そういった出品物は、「捨てるよりはまし」程度の考えで出されているケースが多く、ちょっと強気な値下げ価格を提示しても応じてもらえることも。
もし購入したいものが該当していたら、ぜひ一度交渉してみることをおすすめします。
出品日数が長いものを狙う
まだ出品からの日数が短いと、「値下げしなくても購入してくれる人がこれから現れるかもしれない」といった期待をもつ出品者も多いでしょう。
逆に長期間買ってもらえずに売れ残っている場合は、「せっかく購入意思をもってくれた人を逃したくない」と、妥協して値下げに応じてくれるかもしれません。
商品を探すときは、新着商品だけでなく過去の出品情報もさかのぼってチェックしてみてくださいね。
複数の出品物を一緒に買う
同じ商品数が売れたとしても、複数人にそれぞれ発送するより同じ相手にまとめて発送するほうが、手間や送料が少なく済みます。
また、自分からたくさん買ってくれる人を無下に扱う人は少ないでしょう。値下げをお願いすれば、感謝の気持ちとして安くしてくれる可能性は高いといえます。
ただし、「まとめて買ってやるんだから安くしろ」という態度はやめましょう。
希望価格の登録機能とは?
値下げ交渉はメルカリでお得に購入するための手段です。頻繁に行われますが、なかには「やり取りが面倒だな…」と感じている人もいるでしょう。
そんな人には2023年7月に追加された「希望価格の登録」機能がおすすめです。「希望価格の登録」機能を活用すれば、値下げ交渉の手間を省け、より気軽にメルカリでの出品・購入が楽しめますよ。
匿名で希望価格をリクエストできる
希望価格の登録機能を利用すると、購入希望価格のリクエストができます。その後、商品の価格がリクエストした金額かそれ以下になると、自動的に相手に通知される仕組みです。
今までの値下げ交渉に比べると、値下げ交渉におけるコメントのやり取りが大幅にカットできるようになり、購入者・出品者共に負担が減りました。
なお、リクエストは匿名で行えます。プライバシーを守る観点からも、価格交渉のハードルが下がりました。
3つの値引き幅が選択できる
希望価格の登録機能では3段階の値下げ幅があらかじめ決まっています。商品価格が10,000円未満であれば5%・8%・10%、10,000円以上であれば5%・10%・15%から選択可能です。
任意で希望価格を設定することはできませんが、リクエストできる金額が決まっていることで「この金額をリクエストして失礼ではないか?」などと悩む必要がありません。出品者側が、大幅値下げを要求されるストレスから解放されることもメリットでしょう。
購入率のアップも期待できる
値下げ交渉に対する購入者の心理的負担軽減で、今まで積極的に交渉できなかった人が金額リクエストを伝えやすくなったことは、購入者だけでなく出品者にも大きなメリットがあります。
「どのくらいの金額で購入したい人が多いのか」がわかることで、出品者側は値下げの意思決定がしやすくなりました。。リクエストされた希望購入価格を参考にして値下げをすれば、購入率アップが期待できます。
当然値引きに応じたくないときは、応じる必要はありません。
メルカリの値下げ交渉に関するFAQ
メルカリの値下げ交渉は、マナーを守って丁寧に行うことが大切です。しかし公式ではない独自のルールがあったりして、ハードルが高く感じますよね。
ここでは、そんなメルカリの値下げ交渉に関する疑問に答えます。
商品購入後の価格変更は可能?
商品購入後は価格変更ができません。そのため、購入前に必ず金額を確認するようにしましょう。何らかの理由で、どうしても価格変更が必要な場合は、取引をキャンセルしてやり直す必要があります。
メルカリでは合意のないキャンセルはできないため、どうしてもキャンセルが必要なときは、まず取引メッセージで取引相手に相談してみてください。トラブルに発展しないためにも、マナーを守った丁寧なやり取りを心がけましょう。
「お気持ち程度の値下げ」はいくら?
値下げ交渉のときによく使われる「お気持ち程度のお値下げ」に明確な基準などはありませんが、一般的に販売価格の5~10%を指すことが多いでしょう。具体的には1,000円の商品であれば50〜100円、2,000円の商品であれば100~200円くらいです。
値下げ交渉で大幅な値下げがむずかしい場合「お気持ち程度」値下げをすることで購入率を上げられます。出品者のなかには、値下げ交渉をされることを見越して、はじめは少し高めに金額設定しておく人も多いです。
「専用出品」をしても横取りされることはある?
メルカリの値下げ交渉のときに見かける「専用出品」は、取り置きとしてよく利用されています。しかし、これはあくまでも独自ルールでメルカリが推奨している方法ではありません。
専用出品にしていても、ほかの人に購入されてしまう「横取り」が発生することがあります。「ひどい」と思うかもしれませんが、「横取り」はメルカリのルール上は違反ではありません。
とはいえ、取り置きをしていた商品を横取りされたとなると、購入を検討していた人も出品者も、いい気はしないでしょう。
トラブル回避のためには専用出品を避けるか、事前に「早い者勝ちになる」旨を示しておくとよいです。
メルカリの値下げ交渉は相手への配慮を忘れずに
メルカリの値下げ交渉においては、購入者・出品者どちらも相手への思いやりの気持ちを忘れてはいけません。
すべてメルカリ上のみでのやり取りであるため、なかには面と向かって話すよりも強気な態度を取ってしまう人もいるでしょう。しかし顔が見えないからこそ、より丁寧な言葉遣いを意識し、文字だけでは誤解を招くような表現にも気を付けるべきです。
最後までお互いが気持ちよく取引を終えられるように、ぜひ本記事を参考に上手な値下げ交渉を行ってくださいね。