テレビを捨てる際は、家電リサイクル券を用意し、リサイクル料金と収集運搬料金を支払う必要があります。
「家電リサイクル券をどこで入手すれば良いのか」「もっと簡単な方法でテレビは捨てられないのか」と考える方も多いのではないでしょうか。
本記事ではテレビの捨て方6つを徹底解説。これからテレビを捨てようとしている方は、ぜひこの記事を参考にしてみてくださいね。
テレビを捨てる前に知っておきたいこと
テレビには、捨てる前に知っておきたい注意点がいくつかあります。処分方法が決まっており、今では粗大ゴミとして処分できません。
確認しておかないとテレビを処分できなかったり、余計な手間がかかったりする可能性があるので、知っておくべき点をまとめました。ぜひ確認しておきましょう。
テレビは家電リサイクル法の対象製品
日本には「家電リサイクル法」という、資源の有効利用を推進するための法律があります。家電メーカーと消費者の両方が費用を負担して、「再利用できる資源はリサイクルすること」という定められたルールです。
対象の商品ごとに細かく分類されており、テレビは家電リサイクル法の対象製品に指定されています。テレビの種類によっては家電リサイクル法の対象外の場合もあるので、処分の前に確認しておきましょう。
リサイクル料金と運搬料金
テレビをリサイクルするのには費用がかかります。テレビのメーカーや種類によってかかる金額が違うので、以下に主要な家電メーカーのリサイクル料金をまとめました。
ブラウン管テレビ 15型以下 | 1,320〜1,870円 |
ブラウン管式テレビ 16型以上 | 2,420〜2,970円 |
液晶・プラズマ式テレビ 15型以下 | 1,870円 |
液晶・プラズマ式テレビ 16型以上 | 2,970円 |
出典:再商品化等料金一覧|家電リサイクル券センター
これらの料金に加えて、運搬料金が1,600〜3,000円かかります。お住まいの地域やテレビのメーカーや大きさによって費用が変わるので、事前に把握しておきましょう。
リサイクル券が必須
自分で指定取引所に持ち込む場合は、「家電リサイクル券」が必要です。家電リサイクル券は郵便局で買うことができ、事前に記入を済ませておく必要があります。
家電販売店や業者に引き取りを依頼する場合は、リサイクル券の控えが発行されるので必ず受け取り、大切に保管しておきましょう。
リサイクル券はリサイクルを行った証明になります。管理番号から処分したテレビがメーカーに引き渡されたか確認できる、非常に重要な証明書です。
リサイクル券を間違えたら引き取ってもらえない
郵便局で購入したリサイクル料金の金額が間違っていた場合は、テレビを引き取ってもらえません。再度リサイクル券を購入し、テレビと一緒に持ち込み直す必要があります。
リサイクル券を購入し直し、再度テレビを持ち運ぶ手間がかからないように、事前に処分予定のテレビの大きさをしっかりと確認しておきましょう。
処分対象のテレビメーカーでないと一律料金に
リサイクル券の購入費用は、大きさと種類に加え、メーカーによっても変わります。
リサイクル券センターによってメーカーごとにグループ分けされており、処分対象外のメーカーは一律で費用が高いグループの分類です。処分予定のテレビのメーカーを確認し、間違ったリサイクル券を買わないように気をつけましょう。
振替払込受付証明書がないと引き取ってもらえない
郵便局でリサイクル料金を振り込んだ場合、リサイクル券に付いている振替払込受付証明書に押印してもらってください。
指定取引場所に押印してもらった証明書を持っていかないと、テレビを引き取ってもらえない場合があります。必ず保管しておき、持ち込みの際に忘れないようにしましょう。
家電リサイクル券の「排出者控え」をとっておく
指定取引場所に自ら持ち込む場合でも販売店に依頼する場合でも、家電リサイクル券の排出者控えが発行されます。
もし排出者控えをくれない業者は違法業者なので、注意してください。排出者控えは問い合わせの際に必要になることがあります。必ず受け取り保管しておきましょう。
【基本】テレビの捨て方
基本的なテレビの捨て方ですが、正規の方法は大きく分けてふたつ。どちらも家電リサイクル券を使用する点は同じですが、処分費用が多少異なります。
それぞれの具体的な手順と特徴を解説するので、ぜひ参考にしてください。
料金販売店回収方式
料金販売店回収方式とは、処分予定のテレビを販売店に引き取ってもらう回収方法です。
こちらの方法だと家電リサイクル券を用意したり、持ち運んだりする必要がなく、手間が少ないというメリットがあります。
テレビを新しく買い替える場合と処分するのみの場合で、多少手順が異なるので注意しましょう。
手順1 販売店に回収依頼をする
テレビを買い替える場合は、新しいテレビを購入する際に販売店に古いテレビの回収を依頼できます。買い替えではなく処分のみの場合は、処分予定のテレビを購入したお店に連絡し、回収を依頼しましょう。
手順2 処分予定のテレビを用意しておく
販売店に依頼した場合は、自宅に回収に来てくれます。予定した日時までに処分予定のテレビを用意しておきましょう。リサイクル費用に加えて運搬費がかかりますが、テレビを運搬する手間がかからないことが最大のメリットです。
手順3 製品メーカーへ引き渡せされたか確認
リサイクルに出したテレビが製品メーカーに引き渡されたか確認したい方は、お問い合わせ管理票番号を使って確認が可能です。そのためにも、引き渡しの際に必ずリサイクル券の排出者控えを受け取り、保管しておきましょう。
料金郵便局振込方式
料金郵便局振込方式では、郵便局で家電リサイクル券を購入し、指定引取所へ持ち込んで自治体が回収します。
販売店回収方式だと運搬費がかかりますが、こちらの方法だと費用はリサイクル費だけです。手間はかかりますが、費用を抑えたい方におすすめできます。
手順1 処分予定のテレビの確認
テレビの品目やサイズ、メーカーによって処分費用が変わるので、処分予定のテレビを事前に確認しておきましょう。
もし払込金額が違っていた場合は、引き取ってもらえない可能性があり、しっかりチェックする必要があります。
手順2 郵便局で家電リサイクル券を購入
上記の確認が終わったら、次は郵便局で家電リサイクル券を購入します。
リサイクル券には氏名や住所のほかに、処分するテレビのメーカーやリサイクル料金の記入が必要です。事前に調べておくと、記入もスムーズに行えます。
手順3 指定引取所に持ち込む
テレビにリサイクル券を貼り付けて、指定引取所まで持ち込めば完了です。地域によって引取所は変わるので、調べておきましょう。
問い合わせの際に必要になります。リサイクル券の排出者控えは必ずとっておいてください。
テレビの捨て方は全部で6つ
テレビの処分方法をお伝えしてきましたが、正規の捨て方は煩雑だと感じる方もいるのではないでしょうか。
実は、ほかにも処分する方法があります。ケースによってはお得に処分できる可能性があるので、把握しておきましょう。
テレビの販売店に依頼する
テレビの販売店に依頼すると、いらなくなったテレビを引き取ってくれます。新しくテレビを購入する販売店か、処分予定のテレビを購入した販売店に限って、処分の依頼が可能です。
ただし、販売店で処分してもらう場合は、リサイクル料金に加えて運搬料がかかります。代表的な販売店の運搬料は、以下の通りです。
店舗名 | 運搬料(税込) |
ヤマダ電機 | 2,200円 |
ケーズデンキ | 2,200円 |
販売店によって、運搬料は異なります。販売店に依頼する場合は、事前に処分予定のテレビの回収にいくらかかるのか確認しておきましょう。
リサイクルショップに依頼する
処分予定のテレビの状態によっては、リサイクルショップが買取ってくれる可能性があります。この方法だと処分費用がかからず、買取金額の分プラスになるのでお得です。
買取方法には宅配買取や出張買取など、自分の条件にあった方法を選べることもメリットといえるでしょう。
ただし、リサイクルショップによって買取額や買取対象が変わります。余計な手間をかけないためには事前の確認が必要です。
不用品回収業者に依頼する
自治体の不用品回収業者に依頼する方法もあります。依頼すると自宅まで回収に来てくれるので、手間がかからないことが特徴です。ひとりでは運べない大型のものや、処分予定のテレビが複数ある場合におすすめできます。
買取ってくれるわけではなく、回収費用がかかるのでお得とはいえません。また、なかには高額な金額を請求する悪徳業者もいます。事前にネットで検索するなどの注意が必要です。
フリマアプリで売る
フリマアプリで売ることもひとつの選択肢です。自分で価格が決められるため、リサイクルショップに買取ってもらうより高値で売れる可能性があります。
出品や購入者とのやり取り、梱包から発送まですべて自分で行う必要があり、手間がかかることがデメリットです。
買い手が見つからない心配がありますが、フリマアプリの市場規模は年々拡大して利用者も増えています。意外とすぐに、買い手が見つかるかもしれませんよ。
知人・友人に譲る
買取店に買取ってもらえなかったり、業者とのやり取りが面倒だと感じたりする場合は、テレビを必要としている知人や友人に譲ってしまうこともひとつの手です。
処分費用がかからないうえに、譲った人に喜んでもらえるので、処分方法として有効な手段といえます。
テレビにはB-CASカードというICカードが使用されており、抜き取って渡すか、使用者変更の手続きが必要です。譲る前に確認しておきましょう。
自治体指定の引取所に依頼する
使用できないような状態のテレビは買取や人に譲ることが難しいので、引取所に依頼するという方法も選択肢に入れましょう。テレビの状態にかかわらず、引取所に持っていけば処分してくれるので確実な方法です。
ただし、郵便局で家電リサイクル券を購入しなければならず、引取所まで自らテレビを持ち運ぶ必要があり、非常に手間がかかります。
テレビが壊れてしまった場合は仕方ないですが、まだ使用できるのであればほかの処分方法を検討してもよいかもしれません。
テレビのおすすめの捨て方
6つのテレビの捨て方をまとめましたが、選択肢が多く迷われている方もいるのではないでしょうか。
そんな方におすすめできるのが、販売店に処分を依頼する方法です。正規の処分方法なので安心して処分でき、何より手間がかかりません。
正規の処分方法だと料金郵便局振込方式がありますが、家電リサイクル券を購入する手間が非常に大きいです。手間に加えて運搬費がかかります。テレビの持ち込みも対応してくれる販売店もあるため、費用を抑えたい方は持ち込み可能か確認してみましょう。
テレビの捨て方に関するよくある質問
テレビは処分する際にいくつかの手順があるので、どうするべきか悩む場面が出てくるかと思います。
こちらでは、テレビを捨てる際によくある質問をまとめました。捨て方について困っている方やこれから処分する方は、ぜひ参考にしてください。
壊れたテレビでも回収してくれる?
処分予定のテレビが壊れていても回収は可能です。
壊れているテレビは、リサイクルショップやフリマアプリでの売却が難しいため、販売店に依頼するか回収業者に引き取ってもらうことになります。
買い替えの予定があれば、手間の少ない販売店への依頼がおすすめです。メーカーや大きさによって処分費用が変わるので、確認しておきましょう。
過去に購入した電気店がわからないときは?
購入店がわからない場合は、近くの電気店に依頼してみましょう。購入した電気店でなくても、回収対応をしてくれる場合があります。ただし、電気店には販売したテレビ以外の引取り義務はないので、断られることも想定しておきましょう。
もし近くの電気店にも回収を断られてしまったら、ほかの処分方法を検討してみてください。
テレビの寿命はどのくらい?
カラーテレビ(液晶・プラズマ)の平均的な使用寿命は10年といわれています。使用頻度や設置環境によって寿命は変わりますが、目安として知っておいて損はありません。
テレビの買取をしてもらいたい人は、壊れる前に対応する必要があります。寿命を意識して、壊れる前に行動することが重要です。
自分にとって最適な処分方法を選択しよう
本記事では、テレビの処分方法について解説しました。意外と知らなかった処分方法もあったのではないでしょうか。
費用や手間がかかるので面倒だと感じる人も多いと思いますが、テレビの適切な処分は家電リサイクル法として定められた義務です。正しい方法を知らずに処分すると、場合によっては不法投棄になってしまう可能性もあります。
テレビの処分に関して事前に情報を把握し、自分にとって最適な方法で処分しましょう。