メルカリを使う中で転売行為に出会ったり、自分の商品を転売されたりと悔しい思いをした方もいらっしゃることでしょう。しかし、メルカリには、転売商品に対し「通報」の形で、運営に連絡する方法があります。
本記事ではメルカリの転売に関する考え方や、通報で使えるテンプレート、転売防止対策まで、わかりやすく記載しています。転売の通報、転売被害を防ぐ際にお役立てください。
メルカリにおける転売の扱い
メルカリの規約には、転売行為を禁止する表記はありません。そもそも、転売とは、一度購入したものを、売却して利益を得る行為のこと。読まなくなった本をメルカリで売ることも、広い意味で転売にあたります。
問題視されているのは、高額転売です。転売を目的に限定商品や希少性の高い商品を大量に購入し、高額な値段で売る行為は、消費者、企業ともにデメリットしかありません。そのためメルカリでは、電子チケットだけでなく、転売目的で得たとみなされる紙チケットは出品が禁止されています。
メルカリの転売は通報するべき?
メルカリで通報をしても、通報した相手(出品者)には、誰が通報したのか、バレることはありません。また、通報する人数が多ければ多いほど、メルカリ事務局が対応する可能性が高まると考えられます。
メルカリで悪質な転売を見つけた場合は、通報するとよいでしょう。ちなみに、メルカリではメルカリガイドに違反している出品に対して、違反商品の削除や違反の疑いのある商品の出品停止を行っています。
コメントや取引メッセージなどのやりとりのなかで、相手の違反を報告した場合、メルカリは違反者に対してメッセージ送信の制限や削除などの対応をとることも。そのほか、アカウントの利用制限などの対応も実施中されています。
メルカリで転売を通報するやり方
メルカリでの転売を見つけたり、自分のハンドメイド商品を転売されたりした場合に、どのように通報すればよいのでしょうか。ここからは、通報時に必要な情報や通報内容について、わかりやすく解説します。
通報の手順
通報の手順は、次のとおりです。
1.通報したい商品を選ぶ
2.「…」アイコンをタップ
3.「この商品を事務局に報告」をタップ
4.報告理由を選び、「事務局に報告する」をタップ
5.「商品の報告を受け付けました」の表示が出たら、通報完了
報告理由で「その他」を選んだ場合は、理由の詳細入力が求められます。空白のままでは、事務局に報告できないため注意しましょう。
【コピペ可】通報メッセージのテンプレ
通報するときのメッセージのテンプレを紹介してください。通報メッセージを送る場合、途中までの手順は同じです。
1.通報したい商品を選ぶ
2.「…」アイコンをタップ
3.「この商品を事務局に報告する」をタップ
その先の手順について、各シチュエーションのテンプレートを紹介します。
高額転売の場合
1.報告理由「その他」を選ぶ
2.理由欄に内容を記入
希望小売価格(または定価)◯◯円の商品です。◯◯の店で確認済。手数料・送料を考慮しても、明らかに高額だと考えられます。転売目的の可能性が高いため、迷惑行為であり、削除をご検討ください。
禁止物の出品の場合
下記は、メルカリの出品禁止物です。
- 偽ブランド・権利侵害品
- 医薬品・医療機器
- 薬機法違反(海外化粧品等)
- 危険物(花火や火薬など)
- 銃刀法違反・武器類
- アダルト・18禁
- ブルセラ・児童ポルノ・中古下着
- 現金類・偽造チケット・偽造金券
- 宣伝・捜し物・福袋
- 実物の画像がない
報告理由の中から、該当するものを選びます。この場合、理由は不要です。
ハンドメイド作品の転売
ハンドメイド作品の転売自体は、メルカリのルール違反ではありません。ただ、高額転売の場合は、上記高額転売の場合のテンプレートを活用し、自分の販売サイトなどを合わせて記載しましょう。
自分のハンドメイド作品を、転売ヤーが自分の作品として出品している場合は「偽ブランド品・権利侵害品」として通報する方法と、報告理由「その他」を選んだ上で、詳細を記入する方法があります。以下、テンプレートです。
こちらの商品は私が製作した商品です。販売サイトURL:〜〜〜。出品者は、自分が作ったと偽って販売しているため、著作権の侵害で通報します。削除をご検討ください。
メルカリで転売したいときの注意点
ここからは購入した商品を転売したいけれど、通報されたりアカウント停止になったりするリスクは避けたいと考える方向けに、転売の際の注意点を解説します。
高額転売は通報される可能性がある
以前のメルカリガイドには、禁止行為として「転売等の営利を目的としてメルカリで商品を購入し、著しく高い金額で売ること」と書かれていました。しかし、2023年7月時点、メルカリガイドにおいて転売を問題視する表記は確認できません。
また、高額転売の基準も、メルカリの明確な基準はありません。ただし、商品価格が著しく高騰している場合は、メルカリアプリ内の商品検索結果画面・購入画面においてアラート機能がはたらき、注意喚起が行われます。
また、利用者が「高額転売だ」と感じた際には、値段に関わらず通報される可能性がある点にも注意です。
例えばPS5が品薄状態だった際には、定価以上の金額でメルカリに出品しているケースが目立ちました。多くのファンから根強い人気を誇るガンプラに関しても、入手困難な品や組み立て済みの品は、高額転売されていることが多いです。
利益目的の転売は古物商許可が必要
古物営業法では、古物を一度人の手に渡ったものや、本来の目的、用途を大きく変えない状態で加工や補修を行なった状態と定めています。新品、中古の商品を仕入れ、利益目的で転売する場合、古物商許可証が必要です。
下記は、利益目的とみなされるケースの一例です。
- 購入から売却を反復継続している
- 限定品の大量購入を行なっている
具体的な回数は決まっていませんが、何度も繰り返し転売行為をしていると、利益を出すことを目的に行なっていると解釈されるケースが多いです。また、同一アイテムの大量購入も、自分で使うためとは考えにくいため、許可が必要となります。
一方、次のケースでは古物商許可は不要です。
- 家で使っていたものを売る場合
- 人からプレゼントされたものを売る場合
- 海外から中古品を輸入し売る場合
禁止行為をチェックしておく
前述したように、メルカリでは転売自体が禁止されているわけではありません。ただ、禁止行為には厳しい対応がとられるため、あらかじめ何がダメなのか、チェックしておきましょう。
- 特定の商品を許可や届出なく出品する
- 手元にない商品を出品する(無在庫販売)
- ほかのフリマアプリとの二重出品
- 海外からの商品発送
- 海外への商品発送
- 商品の交換
- 第三者の商品の代理出品
- 商品の出品者本人や関係者による購入
- 商品の手渡しの強要
- 郵便局(営業所)留めでの発送
- 外部サービスへの誘導
出品が禁止されているものがある
メルカリでは出品そのものが禁止されている商品があります。なかには、数年前は問題なく出品できたが、後日規制されているものもあるため、注意が必要です。
- 電子チケット
- 電子クーポン
- 個人輸入した海外の化粧品、サプリメント
- 子どものスクール水着、体操服
- Nintendo SwitchのDL版ゲーム
また、禁止商品の中には「知的財産権を侵害するもの」が含まれます。メルカリガイドには違反商品のなかに「許諾なくキャラクターなどを使用したハンドメイド品、同人誌など」との記載があります。ただ、現在の出品カテゴリには「同人誌」があることから、同人誌や同人グッズの出品自体は可能です。
メルカリと提携して転売対策をしている企業もある
転売が社会問題になるにつれ、企業側も転売に対して、さまざまな対応をとっています。メルカリと協定を結び、不正出品や過度な高額転売の抑止に向け、発売前に商品情報の共有を行う企業も増えてきました。
下記は、メルカリとの提携を行った企業の一例です。
- ポケモン
- ディズニー(オリエンタルランド)
- ユニクロ(ファーストリテイリング)
- サンリオ・サンリオエンターテイメント
- アサヒビール
提携企業の商品を高額転売使用とした場合、購入画面に「価格急騰の可能性があるので、購入は冷静にご判断ください」などのメッセージが表示されます。
メルカリで転売を通報されたらどうなる?
メルカリで転売を通報されたとしても、すぐに商品ページが削除されるわけではありません。いたずらや嫌がらせ目的の通報もあるためです。
ただ、事務局確認後、問題があると判断された場合は次のようなペナルティを受けてしまいます。
- 通報商品の一時出品停止、削除
- アカウントの利用制限
- アカウントの停止
- コメント送信制限
違反行為による商品削除の場合には、事務局から理由が書かれたメッセージが届きます。すぐに対応し、今後はルールを守って出品するようにしましょう。ただ、違反に心当たりのない場合は、メルカリ事務局に問い合わせ、違反をしていないことを伝えてください。
ハンドメイド作品の転売を防ぐ方法
ハンドメイド作家にとって、イベントやネットショップで販売している作品をメルカリで転売されることは避けたいもの。ここからは、メルカリでの転売行為を予防するためのヒントや対策方法を紹介します。
オリジナルのロゴやマークをつける
オリジナルのロゴ、タグ、マークなどを作成し、作品につける方法です。アクセサリーの場合は刻印などでもよいでしょう。すぐに外したり消したりできるものは避けてください。
オリジナルの要素が入ることで、出品時に消費者に転売だと気づかれる可能性が上昇。転売しにくくなるため、転売目的の人から狙われる確率が下がります。
転売禁止と明記する
はっきりと「転売目的のご購入は、お断りします」「転売はご遠慮ください」など、転売禁止であることを記載する方法です。書く場所は、プロフィールや説明欄、写真など、わかりやすいところがよいでしょう。
言葉は抑止力にはなるものの、そもそも転売ヤーと呼ばれる人は、注意書きを無視する可能性も高いです。一方、何も書かないことで、お客様から「転売を容認しているのか」と思われる可能性もあります。
購入個数を制限する
転売ヤーは、大量購入・大量販売が基本です。そのため1人2個までなど、個数制限を設けることが効果的です。ただし通販の場合、家族の名前を使用した購入の可能性も考えられます。
同一住所への送付は数を制限する、郵便局留めなどは受け付けないなどのルールを設けることも大切です。
転売ルールを理解しメルカリを使おう
メルカリでは転売そのものは禁止していませんが、ルール違反に対しては、適切に対応しています。高額転売や規約違反を見つけた場合は、通報を行いましょう。
また通報結果については、通報者に知らされることはないものの、通報に対し、順次適切な対応がとられています。メルカリで通報を検討している方は、本記事を参考にしてください。