これから断捨離を始めようとしている方であれば、「断捨離をすると悪いことが起きる」という噂は見聞きしたというケースも少なくないでしょう。「やめておいたほうが良いのかな?」と不安になる方も多いかもしれません。
とはいえ、断捨離は本来、自分に好影響をもたらしてくれるという意味で行われるものです。本記事では断捨離の悪い噂や原因、後悔しないためのポイントなどについてお伝えします。
断捨離すると悪いことが起きるのは本当?
断捨離したからと言って、運気が下がったり、体調不良になったりするなどの悪いことが必ず起こるとは限りません。断捨離の進め方や方法を間違えなければ、噂されるような悪影響が出ることはないでしょう。
悪いことが起きる可能性をなるべく下げたい場合は、噂の原因を把握し、断捨離についての理解を深めることが大切です。
より効果的な断捨離ができるように、メリットや後悔しないためのポイントも押さえましょう。
断捨離のよくある悪い噂とその原因
断捨離のよくある悪い噂は、以下の5つです。
- 体調不良になる
- 運気が下がる
- 気持ちが追いつかない
- 大切なものをなくした
- 鬱になる
噂の原因を確認することで、間違った断捨離の進め方も把握できます。一つひとつ確認していきましょう。
体調不良になる
断捨離すると体調不良になるという噂があります。しかし、断捨離することと体調不良になることに因果関係はありません。
一気に断捨離したことにより、疲れが出て体調不良になることはあり得ますが、多くの場合は、同じタイミングにたまたま体調を崩しただけだと考えられます。
断捨離すると必ず体調を崩すというわけではないため、進め方に気をつければ、体調不良になることを避けられるでしょう。
運気が下がる
断捨離すると運気が下がるという噂を耳にしたことがあるかもしれません。しかし、スピリチュアルの観点によると、断捨離とは運気を上げる行為であり、好転反応が起こるとされています。
好転反応とは、良い変化があるときに、心身にネガティブな影響が見られることです。断捨離すると好転反応が見られることがあるため、運気が下がるという噂が広まっていると考えられます。
好転反応は、物事が良い方向に進んでいるときに見られるため、運気が下がっているわけではありません。
気持ちが追いつかない
断捨離すると気持ちが追いつかず、メンタルが不安定になるという悪い噂もあります。
しかし、気持ちが追いつかないことの原因は、一気にかつ過度に断捨離したことです。断捨離すると必ず気持ちが追いつかなくて苦しくなるということではありません。
一気に進めず、自分のペースで断捨離することを意識すれば、気持ちが追いつかないということは起きにくくなります。断捨離は、自分の気持ちを大切にしながら、ゆっくりと進めましょう。
大切なものをなくした
断捨離すると、大切なものをなくしてしまうという噂もあります。
実際に、断捨離したときに大切なものまで捨ててしまい、ショックを受けるということもあるようです。しかし、断捨離するときに、絶対に残しておきたいものを捨てないように気をつけていれば、大切なものをなくすことはありません。
断捨離すると、必ず大切なものをなくしてしまうというわけではないので、安心してください。
鬱になる
断捨離すると鬱になるという噂もあります。しかし、根拠が一切ないただの噂であり、信憑性はないため、鬱になるから断捨離はしないと考える必要はありません。
しかし、ものを捨てることに対して過度に執着する断捨離依存症になると、鬱病と同じような症状が見られることがあります。
断捨離するときは、「快適に生活する」や「部屋をきれいにする」などの目的を忘れず、自分のペースで進めることが大切です。
そもそも断捨離するメリットとは
断捨離するメリットは、主に3つあります。
- 時間や心に余裕が生まれる
- 無駄遣いが減ってお金がたまりやすい
- 自分自身やものを大切にできる
断捨離することにより、自分にとって本当に必要なものや大切なものを見極められるようになるでしょう。
時間や心に余裕が生まれる
断捨離すると、時間と心に余裕が生まれるというメリットがあります。
断捨離することにより、ものが減り、整理整頓しやすくなるため、掃除にかかる時間を短縮可能です。部屋をきれいに保つこともできるようになり、心にも余裕が生まれます。
ものが溢れた部屋にいると落ち着かず、常に何かに追われているような気分になりますが、ものが少ないと目から入ってくる情報が減り、スッキリとした気持ちで過ごせるようになるでしょう。
無駄遣いが減ってお金がたまりやすい
断捨離のメリットは、ものへの執着がなくなり、お金をためられるようになることです。
身の回りにものが溢れていると、何を購入しなければならないのかということや、自分にとって大切なものが分からず、同じものや必要度が高くないものを何となく購入してしまいます。
断捨離をすれば、すでに持っているものと本当に必要なものを把握でき、無駄な買い物をすることが減るので、貯金に回す金銭的余裕が生まれるでしょう。
自分自身やものを大切にできる
断捨離のメリットは、自分自身やもの、今を大切にできるようになることです。
断捨離したあとは、必要かつ大事なものが身の回りに残るため、部屋にある大量のものを見て「片付けなきゃ」という気持ちにおそわれたり、過剰な消費行動をとったりすることがなくなります。
ものが少なくなることにより、今持っているものを大事にしようと考えて行動することや、買い物に費やしていた時間を自分のやりたいことに有効活用することも可能です。
断捨離の意味も再確認
断捨離は、以下3つの意味から成り立ちます。
断 | 外部から入ってくる不要なものを断つ |
---|---|
捨 | 家や身の回りにある不用品を捨てる |
離 | ものへの執着から離れる |
つまり、断捨離とは、今後入ってくる情報やものが必要か見極められるよう身の回りのものを見直し、捨てることであり、最終的にはものへの執着を手放すことが目的です。
『断捨離 新・片づけ術』や『不思議なくらい心がスーッとする断捨離』を著した「やましたひでこ」という作家の造語であり、ヨガの断行・捨行・離行動の考え方に由来しています。
断捨離で後悔しないためのポイント
断捨離で後悔しないためには、過度な期待や進め方をしないことが大切です。やり方に気を付けることで、噂されるような悪いことが起きる可能性が小さくなり、メリットのある断捨離ができるでしょう。
後悔しないためのポイントを5つ紹介します。
過度に期待しない
断捨離を始めたら急激に変化があるという過度な期待をしないことが大切です。
断捨離の効果を期待しすぎると、「何も変わらないから、もっと捨てなきゃいけない」と捨てることに義務感を覚えるようになり、苦しくなります。義務感に支配されたまま続けると、断捨離依存症になる可能性もあるため、注意が必要です。
「断捨離すれば次の日から幸せになれる」のように大きな変化がすぐに起こることはないので、過度に期待しないようにしましょう。
必要なものまで捨てない
断捨離したことを後悔しないためには、必要なものまで捨てないことが大切です。断捨離の「捨」の意味は、身の回りにある不要なものを捨てることであり、大切なものや必要なものまで捨てることではありません。
断捨離して部屋をスッキリとさせたい場合でも、大切なものまで捨ててしまったら、ものが減ってきれいになったとしても、うれしい気持ちにはなりません。
すべて捨てなくてはならないという思い込みを手放しましょう。
他人のものを勝手に捨てない
断捨離するときは、他人のものは勝手に捨てないと肝に銘じておくことが大切です。他人のものを勝手に捨てると、人間関係にヒビが入ることがあるため、注意しましょう。
自分にとっては不必要なものでも、相手にとっては大切なものであるということはよくあります。断捨離を始めようと思っている場合は、他人と一緒に使っているものでも、自己判断で勝手に捨てず、必ず事前に確認しましょう。
一気に頑張りすぎない
断捨離するときのポイントは、一気に頑張りすぎないことです。
断捨離は、身の回りにあるものを捨てるか否かの判断を何度もする行為であり、頭や心、体が疲弊しやすいという特徴があります。
一気に終わらせようと頑張りすぎると、疲れで判断が的確にできず、大切なものを捨ててしまうというミスが起きるため、注意が必要です。
一度にすべての断捨離を終わらせようとせず、自分のペースで少しずつ進めましょう。
断捨離自体が目的ではないことを理解する
断捨離するときは、ものを捨てることが目的ではないと理解することが大切です。
「ものを減らしたい」や「部屋をきれいにしたい」など断捨離する目的は人それぞれ異なりますが、ものを捨てることは断捨離の手段であり、目的ではありません。
断捨離することを目的とすると、ものを捨てることに過度に執着するようになり、断捨離依存症になってしまう危険があります。
断捨離後に自分がどうなりたいかを見据えることが大切です。
上手な断捨離のやり方を知ろう
断捨離のデメリットを減らし、メリットを増やせる上手なやり方を知りましょう。
- 必要かどうかの基準を明確にする
- 迷ったら一旦保留する
- 不用品の処分は少しずつする
上記のポイントを押さえることで、上手に断捨離できます。
「必要」「不要」の基準を明確に
断捨離するときは、「必要」「不要」の基準を明確にしましょう。基準を決めずに断捨離を始めると、捨てるか悩んでいる間に時間が経ち、挫折する可能性が高まります。
断捨離前に判断基準を決めておくことで、決断のスピードが上がり、大切なものを捨ててしまうミスも起きにくくなるでしょう。
断捨離をしようと考えている方は、自分にとって大切かつ必要なものと、不要だから絶対捨てたいものは何なのか言語化してみてください。
どうしても迷うものは一旦保留してもOK
断捨離するときにどうしても捨てるかどうか決められないものがあった場合は、一旦判断を保留しましょう。焦って判断すると、捨てたあとに後悔することがあるため、一旦保留することは有効な手段です。
しかし、保留したあと捨てるかどうかを判断するタイミングを決めていないと、存在を忘れて、長い間そのままになってしまう可能性があります。
保留するときは捨てるか否かを決断する締め切り日を設定して、忘れないようにしましょう。
不要なものは少しずつ処分する
断捨離を上手に進められるように、不要なものを少しずつ処分することを心がけてみてください。
断捨離したときに捨てると決めたものが多い場合は、一気に処分しようとすると負担が大きいです。一度に全て捨てようとせず、自分のペースで処分しましょう。
不用品のなかでも、まだ使えるものや、捨てるのがもったいないと感じるものは、売ってお金に変えたり、誰かに譲って再利用してもらうのがおすすめです。
断捨離は本来「悪いことが起きる」ものではない
断捨離は本来「悪いことが起きるもの」ではありません。断捨離と、「運気が下がる」や「体調を崩す」などの噂の内容に因果関係はないので、上手に進めれば消費行動やものへの執着を手放せるでしょう。
断捨離には、心・時間・お金に余裕が生まれたり、自分自身やものを大切にできたりするというメリットもあります。
断捨離してみようと思っている方は、自分のペースで無理なく進めることを意識してみてください。