スカーフは季節やファッションに合わせるのに対し、ツイリーはさまざまな場面で活用できます。ネックウェアとしてはもちろん、バッグにアクセントを加えるなどヘアアクセサリーとしても利用が可能です。
しかし、多くの人がツイリーの魅力や使用方法について知らない現状があります。この記事を読むと歴史や特徴、おしゃれな使い方を楽しむ方法が分かります。既存にはない新しいファッションスタイルを発見してみてはいかがでしょうか。
こだわりのアレンジからシンプルな巻き方まで、多彩なスタイルを楽しめるツイリー。ここでは起源や特徴、使い方を詳しく解説します。エルメスの人気アイテムを知り、ファッションの新たな可能性を広げましょう。
エルメス以外のブランドも、ツイリーと似たものを提供しています。しかし、火付け役としてエルメスが重要な役割を果たしました。エルメスのシルクスカーフはファッション愛好家から支持を受けており、コレクターズアイテムとしても高評価です。
ブランドとしての信頼がツイリーの人気に火をつけ、日常のスタイルに取り入れるトレンドが広まりました。エルメスの歴史と品質がツイリーの知名度を高める要因だったとも言えるでしょう。
シルクやシフォンなどのやわらかく軽やかな質感の生地素材で作られているため、上品さを感じられます。バッグなどのアイテムに巻きつけたり、結んだりする際に扱いやすいでしょう。
また、一般的に知られているツイリーの形状は、5×86cmの長方形をしており、バッグチャームやヘアバンドなど多彩なアレンジができます。
特徴的なサイズと形は、日常のファッションに個性的なアクセントを加えやすく、誰でも気軽に取り入れやすい点も人気の理由でしょう。
スカーフの新しい可能性を追求するなかでエルメスが生み出したツイリーは、2003年に誕生しました。その後も毎年新しいテーマを打ち出し、クリエイターと共同でニューデザインを発表するなど、多彩なバリエーションが生まれ続けています。
独自のデザインが季節やファッショントレンドに影響されないため、長期的に愛用できる点が魅力です。エルメスのデザイナーたちは、芸術とファッションの融合を追求し、独自のうつくしさを提供しています。
「細長い筒状のスカーフ」という意味を持つツイリーは、エルメスの展開するスカーフコレクションのひとつです。英語では「Twilly」と表記されます。エルメス以外にもツイリーに似た形状のスカーフはありますが、一般的にツイリーと言うとエルメスのスカーフを指すことが多いです。
単に細長い形状のスカーフというわけではなく、上品なデザインの柄が大きな特徴で、エルメスらしい高級感を感じられるでしょう。
エルメスのツイリーには、以下の5つの種類があることをご存じでしょうか。
| 種類 | サイズ |
|---|---|
| ツイリー | 幅5〜長さ86cm |
| マキシツイリー | 幅20〜長さ220cm |
| マキシツイリー・カット | 幅20〜長さ160cm |
| マキシツイリー・スリム | 幅10〜長さ180cm |
| ツイロン | 幅3〜高さ193cm |
「ツイリー」は細いネクタイのような形状で、シリーズのなかではスタンダードなタイプ。「マキシツリー」は大きいサイズで、マフラーのように巻きつけて使用できることが魅力です。
「マキシツイリー・カット」はマキシツイリーを短めに切ったもので、ベルトやスカーフとしての活躍が期待できるでしょう。細めの幅と長めの丈感がお好みの方には「マキシツイリー・スリム」がおすすめ。
「ツイロン」は、2018年に誕生した新しいツイリーです。3cmと細い幅が特徴のため、アクセサリー代わりに使用できます。
ツイリーとスカーフは、大きさや形状が異なります。
ツイリーは長方形の布地でサイズはさまざまです。この小さなサイズがツイリーの特徴であり、ヘアバンドやバッグチャーム、ネックウェアとして使用され、その小型サイズが使い勝手の良さをもたらします。
一方、スカーフは正方形でサイズの平均は88×88センチです。スカーフは肩にかけたり、ヘッドスカーフとして使われたり、コートやジャケットを着用する際のコーディネートに適しています。
ツイリーは長方形をしており、スタンダードなサイズは5×86cmです。エルメスのスカーフとして名付けられた「カレ」のサイズは、45cmもしくは90cm四方の正方形。使い方もドレスと組み合わせたり、首から肩にかけて巻いたりするのに適しています。
ツイリーは小さなアクセントとして使いやすく、カレは大きなアクセントとしてボリューム感を出したいときに活躍するでしょう。それぞれ目的に合わせて使用することで、より華やかさを演出できます。
洗練されたファッションスタイルを演出するうえで、ツイリーを活用したいと考える方もいるのではないでしょうか。さまざまな使用方法を知ることで、おしゃれに幅を出せるかもしれません。多彩な使い方と巻き方のアレンジをみてみましょう。
エルメスバッグとの組み合わせは定番であり、ファッションテクニックとしても有効です。アレンジのコツは、ツイリーとバッグの色合わせに注意すること。同じ色でそろえるのではなく、異なる色を選んでみましょう。華やかさとバッグの上品さが際立ちます。
たとえばオレンジ色のバッグに、対照的な緑や青を結ぶと洗練されたイメージの演出が可能です。色のコントラストがツイリーの魅力を引き立て、バッグに個性的なアクセントを加えるでしょう。
リボン結びにする
ツイリーをリボン結びにする巻き方は、可憐で女性らしい印象です。具体的なステップは、ツイリーを中央で折りたたみ、その中心にリボン結びを作ります。結び目が上にくるようにバッグの持ち手やベルトに巻きつけると、エレガントで華やかなディテールとして演出可能です。
このスタイルは、女性らしさを際立たせたい特別な日やパーティーなどのシーンに合うでしょう。やわらかな質感とリボン結びのかわいらしさが魅力的です。
ハンドルに巻きつける
ツイリーをバッグのハンドルに巻きつけるスタイルは、シンプルかつ洗練された印象を醸し出します。巻き方は、ツイリーをバッグのハンドルに巻きつけ、軽く結ぶだけです。このシンプルなアクセントがバッグ全体の雰囲気を一変させます。
ハンドルにツイリーを巻くことで遊び心を加えつつも、上品さをキープ。シーンによっては、カジュアルなデイバッグからエレガントなクラッチバッグまで幅広いバッグに適用が可能です。
片ハンドルにネクタイ巻き
ツイリーを片方のハンドルにネクタイ巻きするスタイルは、特別感をバッグにプラスし、クラシックで上品な印象をもたらすでしょう。巻き方は、ツイリーをバッグの片方のハンドルに取り付け、ネクタイのように巻くだけです。
このスタイルは、ビジネスミーティングやフォーマルなイベント、ディナーデートなど、上品な雰囲気が求められるシーンに合います。シンプルながらも印象的なスタイリングを求める方におすすめです。
両ハンドルに使う
ツイリーをバッグの両ハンドルに使うことは、ファッションとハンドル保護の実用性を両立できるすばらしいアイデアでしょう。同じ色を使う場合、バッグのデザインに奥行きと立体感を演出し、ツイリーの素材や柄がバッグ全体のスタイリングに豊かさをもたらします。
さらにハンドルごとに異なる色のツイリーを使うことで、ダイナミックなアクセントを加えてみてはいかがでしょうか。もし色合わせに迷ったときは、同じ種類のツイリーを両ハンドルに使うと失敗しません。
エルメスのツイリーは、シンプルで洗練されたデザインが魅力です。その使い方は多岐にわたります。
ここでは、先ほど紹介したバッグ以外の楽しみ方として、アクセサリー代わりに身につける方法をご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
首元にスカーフと同じように巻く
ツイリーをスカーフと同じように首元に巻くスタイルは、洗練された印象を演出。巻き方はツイリーを半分に折り、首に巻きつけて結びます。このスタイルは、カジュアルなデイリーのコーディネートや、ビーチでのリゾートファッションにおすすめです。
ツイリーの柄やカラーがシンプルなアウトフィットに遊び心をプラスし、自由なスタイリングを楽しめるでしょう。自然体でリラックスした雰囲気を醸し出すため、休暇やアウトドアのイベントにもぴったりです。
手首に巻いてブレスレットにする
ツイリーを手首に巻いてブレスレットのように身につけるスタイルは、カジュアルで遊び心のある印象を与えます。
巻き方は、ツイリーを手首に巻きつけて、ねじって簡単な結び目を作るだけ。ツイリーの色や柄が手元に明るさや個性をもたらし、装いに軽やかさをプラスできます。
腕時計やほかのブレスレットと組み合わせても良いでしょう。このスタイルは、カジュアルなランチや友達とのアウトドアイベント、フェスティバルなど、楽しいシーンにもおすすめです。
カチューシャみたいに頭に巻く
ツイリーをカチューシャのように頭に巻くスタイルは、かわいらしさと革新的な印象を同時に楽しめるでしょう。
巻き方は、ツイリーを幅広く広げてから前髪から頭の後ろにかけて巻きつけて結びます。このスタイルは、自由な雰囲気のイベントや屋外コンサートなど、カジュアルで楽しいシーンにおすすめです。
特にワンピースやサマードレスと組み合わせると、夏らしいフェミニンな印象に仕上がります。ヘアアクセサリーとして自分らしさを表現してみてはいかがでしょうか。
ウエストベルトとして使う
ツイリーをウエストベルトとして使うスタイルは、ウエストを引き締め洗練された印象を演出してくれます。
巻き方は、ツイリーをウエストに巻きつけて軽く結ぶだけです。ワンピースやシャツワンピースと組み合わせると、スタイリッシュでフェミニンな雰囲気を醸し出します。
ウエストベルトとしてのツイリーは、デートや夜の外出、大切なイベントなど、特別な印象を求めたいシーンにぴったりです。このシンプルなスタイリングにより、ウエストラインを美しくみせられるでしょう。
スタンダードなツイリーは、5×86cmの細長い形状で使い勝手が良く、バッグハンドルに巻くと便利です。そしてマキシツイリーは、通常のツイリーの人気が高まったことで新たに登場したアイテム。
ツイリーとマキシツイリーでは、サイズだけではなく価格も比例して高いことが特徴です。
以下に、ツイリーとマキシツイリーの価格を表にしてまとめました。ただし、2023年度10月現在、マキシツイリーシリーズは公式ショップでの取り扱いがありません。そのため、2021年度の参考価格を紹介します。
| ツイリーの種類 | 定価（参考価格） |
|---|---|
| ツイリー（幅5×長さ86cm） | 21,600円 |
| マキシツイリー（幅20×長さ220cm） | 45,360円 |
| マキシツイリー・カット（幅20×長さ160cm） | 46,200円 |
| マキシツイリー・スリム（幅10×長さ180cm） | 40,700円 |
ツイリーを美しく保つためには、どのようなお手入れ方法が適しているのでしょうか。ここでは、洗い方の手順や少しでも長く状態を保つための方法、気をつける点についてご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
ツイリーは高価でデリケートなアイテムですが、クリーニングに持ち込む必要はなく、自宅で簡単に手洗いできます。具体的な手順は以下のとおりです。
- ツイリーを冷たい水でやさしく洗う。
- 中性洗剤を数滴使用し、ツイリーの汚れを取り除く。
- きれいな水で軽くすすぎ、タオルにはさんで余分な水を吸収させる
- ツイリーを平らに広げて風通しの良い場所で乾かす
洗剤を使用するときは、きれいな色や柄を損なわないよう、漂白剤や強力な洗剤は避けておくと安心です。
ツイリーは、力を入れず丁寧に扱いましょう。引っ張ったり無理に伸ばしたりしないように気をつけてください。摩擦によって生地が傷つく可能性があるため、擦り合わせすぎないようにしましょう。
ツイリーをしまう際は繊細な生地を保護するために、クリアなプラスチック袋やボックスに入れ、ほかのアクセサリーや衣類と接触させないようにします。デリケートなアクセサリーのように、注意を払いながら扱うと良いでしょう。
エルメスのツイリーは、とてもデリケートな素材を使用しています。洗濯したあとは特に生地が弱くなりやすいため、直射日光を避けた陰干しがおすすめ。生地の質感と美しさを保つためには、日光が当たらない環境での保管が重要です。
保管する際は、風通しの良い涼しい場所を選んで湿度や温度にも気をつけると良いでしょう。これらのケアを続けるとエルメスのツイリーを長く楽しむことができ、ツイリー特有の美しさをキープできます。
ツイリーを日常に取り入れておしゃれ上級者になるためには、巻き方やカラーコーディネートにこだわりながら楽しむことが大切です。季節やシーンに合わせて使い方を変えて、ツイリーの魅力を引き立てましょう。
きれいな状態を保つためには、保管方法だけではなく洗濯などのお手入れの際も注意が必要です。日頃からやさしく丁寧に扱うことで、長く使用できます。自分らしいスタイルを表現しながら、あなたの魅力を引き立てるおしゃれを楽しみましょう。
