つみたてNISA(積立NISA)を始めたいと思っても、証券会社も投資信託も数が多すぎて、どう選べばいいかわからないですよね。
証券会社はそれぞれ貯まるポイントが違い、銘柄の選び方にも押さえておくべきコツがあります。
長期投資・初心者向けの銘柄を選ばないと、せっかくつみたてNISAを20年間運用しても、思ったより利益にならないかもしれません。
この記事では、投資初心者がつみたてNISAを運用しやすいおすすめの証券会社と、高確率で利益を出せる投資信託の銘柄を紹介します。
最後まで読めば、何を基準に投資先を選べばいいのかわかるので、将来の資産を増やすために、ぜひ目を通してみてください。
つみたてNISA(積立NISA)の口座開設におすすめの証券会社3選
つみたてNISAを始めるには、NISA用の口座開設が必要です。
つみたてNISAの利益だけで言えば、カギとなるのはどの投資信託(銘柄)を選ぶかであり、口座を持つ金融機関はそこまで重要ではありません。
しかし普段の買い物などでポイントを貯めている場合は、つみたてNISAの買い付けで最長20年間ポイントが発生するので、証券会社選びも慎重に行いたいところです。
ここでは、ポイントがお得に貯まるおすすめの証券会社を3社紹介します。
SBI証券
出典:SBI証券
SBI証券でつみたてNISAの口座を開き、三井住友カードを使って積立てると、 0.5%(つみたてNISAの上限額・年間40万円で2,000ポイント)の「Vポイント」が貯まります。
Vポイントは1ポイント=1円でキャッシュバックできますよ。
さらに投資信託の保有高に合わせて「Tポイント」「Pontaポイント」「dポイント」のいずれかを貯められるマイレージサービスもあり、投資信託を買えば買うほどお得です。
スマホの「かんたん積立アプリ」でつみたてNISAの管理もでき、選べる銘柄数も多いので、投資初心者も使いやすい証券会社となっています。
証券会社情報
SBI証券 | |
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電話番号 | 0120-104-250 |
公式サイト |
楽天証券
出典:楽天証券
楽天証券でつみたてNISAの口座を開き、楽天カードで積立てると、0.2%(年間40万円で800ポイント)がつきます。
ポイント還元率はSBI証券に比べると劣りますが、楽天銀行の金利がアップしたり、投資信託の残高に合わせてポイントがもらえたりと、特典が多いです。
つみたてNISAで買う銘柄は、楽天関連のものでなくても損はないので安心してください。
また、「楽天ふるさと納税」も使いやすいので、支払い関係を楽天でまとめておくメリットは十分あります。
証券会社情報
楽天証券 | |
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電話番号 | 0120-188-547 |
公式サイト |
auカブコム証券
出典:auカブコム証券
auカブコム証券でつみたてNISAの口座を開き、auPAYカードで積立てると、1%(年間40万円で4,000ポイント)のPontaポイントがつきます。
スマホ決済アプリ「auPAY」払いでもつみたてNISAの支払いが可能です。
また、投資の保有高に対してもPontaポイントが還元され、もらったポイントを投資に回すこともできます。
auユーザーやローソンをよく使う人は、auカブコム証券でつみたてNISAを積立てて、より多くのPontaポイントを貯めましょう。
証券会社情報
auカブコム証券 | |
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電話番号 | 0120-390-390 |
公式サイト |
つみたてNISA(積立NISA)のおすすめ銘柄5選
つみたてNISAでもっとも重要なのは、どの投資信託を買うかです。
ここでは株式100%の3銘柄と、資産複合型の2銘柄を紹介するので、最初は1~3銘柄ほど選ぶつもりで特徴を見てみてください。
株式100%
株式100%とは、債券や不動産投資などではなく、その名の通り「株式だけ」を買う投資信託です。選りすぐりの3銘柄をご紹介します。
eMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)
eMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)は、その名の通り「全世界の株式」に投資できる銘柄です。
日本やアメリカなど、ひとつの国の株式に投資すると、戦争や経済破綻などで株価が暴落するリスクがあります。
全世界株式も半数はアメリカの株式ですが、比較的リスク分散はできるでしょう。
eMAXIS Slimシリーズは、信託報酬(投資信託を運営・管理してもらうために投資家が払う費用)を最低水準にするとうたっており、0.1144%と群を抜いて安いです。
20年の長期投資をするつみたてNISAに適しており、最初の1銘柄に選ぶのがおすすめ。
同シリーズで、「貯金を日本円でしているから、投資は海外株式にしたい」という人のために、「eMAXIS Slim全世界株式(除く日本)」という銘柄もあります。
《投資信託情報》
銘柄 | eMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー) |
信託報酬 | 0.1144% |
純資産額 | 7209億5300万円 |
純資産額前年比 | +125.34% |
出典:楽天証券
※2022年10月31日時点
楽天・全世界株式インデックス・ファンド(楽天VT)
楽天・全世界株式インデックス・ファンド(通称:楽天VT)は、これ1本で日本・先進国・新興国など全世界の株式(約8,800銘柄)に投資ができるETF(上場している投資信託)です。
同じような銘柄でほかに手数料が低いものもありますが、楽天VTは純資産総額が2,100億円を超えており、多くの投資家たちから人気を集めているのがわかります。
2017年からの5年間で株価も+50%ほど上昇しているので、長期投資すれば高確率で利益を得られる銘柄と言えるでしょう。
《投資信託情報》
銘柄 | 楽天・全世界株式インデックス・ファンド(楽天VT) |
信託報酬 | 0.199% |
純資産額 | 2175億1300万円 |
純資産額前年比 | +64.01% |
出典:楽天証券
※2022年10月31日時点
eMAXIS Slim米国株式(S&P500)
eMAXIS Slim米国株式(S&P500)は、アメリカの代表企業500社に投資できる米国100%株式の投資信託です。
先ほども説明した通り、eMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)に投資しても半分以上は米国株式なので、「それならば利益の高い米国100%で投資しよう」と考える投資家が多くなっています。
「攻める投資先を選ぶならeMAXIS Slim米国株式(S&P500)」とも言われるだけあって、多くの投資家が保持する銘柄で、純資産額もとても多いです。
「初めての投資でいきなりひとつの国に絞るのは不安」という人は、次に紹介する「資産複合型」などと合わせて積立てておけば、リスク分散しつつ高い利益を狙えます。
《投資信託情報》
銘柄 | eMAXIS Slim米国株式(S&P500) |
信託報酬 | 0.0968% |
純資産額 | 1兆5877億3200万円 |
純資産額前年比 | +116.98% |
出典:楽天証券
※2022年10月31日時点
資産複合型
資産複合型は、株式だけでなく債券や不動産など、資産の種類を分散できる投資信託です。つみたてNISAの運用が終わる20年後の利益は株式より少ないですが、リスクを分散できます。
1銘柄安定したものを買っておきたい人はチェックしてみてください。
eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)
eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)は、先ほども紹介したeMAXIS Slimシリーズの資産複合型版です。
eMAXIS Slimシリーズなので信託報酬は0.154%と安く、日本国内・先進国・途上国の株式・債券・不動産に均等に投資できます。
これから投資を本格的に勉強したい人は、株式100%と合わせて買っておき、運用利益の違いを見ていくのもいいですね。
資産複合型のなかではもっとも純資産額が高く、はじめの一歩としておすすめできる銘柄です。
《投資信託情報》
銘柄 | eMAXIS Slimバランス(8資産均等型) |
信託報酬 | 0.154% |
純資産額 | 1647億2300万円 |
純資産額前年比 | +36.75% |
出典:楽天証券
※2022年10月31日時点
ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)
ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)は、日本と先進国の株式・債券に投資する資産複合型の投資信託です。
投資割合は日本50%・先進国50%であり、初心者でも運用実績がわかりやすくなっています。
信託報酬は0.1749%で、2015年からの7年間で株価も+40%以上を記録。日本と先進国にしか投資しないため、より堅実に資産運用をしていきたい人におすすめです。
《投資信託情報》
銘柄 | ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型) |
信託報酬 | 0.154% |
純資産額 | 245億200万円 |
純資産額前年比 | +51.97% |
出典:楽天証券
※2022年10月31日時点
つみたてNISA(積立NISA)の銘柄を決めるポイント
つみたてNISAの銘柄を決めるには、いくつかの重要なポイントがあります。
順番に解説するので、投資初心者の人は以下のポイントにならって銘柄を選んでみてください。
初心者は「インデックスファンド」を選ぶ
投資信託には、2つのタイプがあります。
ひとつは、米国株式なら米国、全世界株式なら全世界の「すべての株式」を買って、平均的に運用する「インデックスファンド」。
もうひとつは、プロが平均よりも高いリターンを得られそうな株式を買って運用する「アクティブファンド」です。
プロが運用する分、株式の利益だけで言えばインデックス<アクティブとなることが多いですが、アクティブファンドは信託報酬が高くなっています。
つみたてNISAは長期投資なので、20年高い信託報酬を支払い続けると、トータル収支では損するケースも。
世界の経済成長とともに株価も上がるので、すべての株式を買い付けるインデックスファンドでも利益は出ます。この記事で紹介した5銘柄もすべてインデックスファンドです。
投資初心者が、長期投資であるつみたてNISAでアクティブファンドに挑戦するのはやめておきましょう。
つみたてNISAは「株式100%」を選ぶ
先ほども少し触れましたが、投資信託には、株式だけを買う「株式100%」と、債券や不動産などと分散して投資をする「資産複合型(バランスファンド)」があります。
つみたてNISAのような長期投資での利益は株式100%>資産複合型です。つみたてNISAは利益に税金がかからないというメリットがあるので、利益が出れば出るだけ資産を増やせます。
資産複合型が悪いわけではありませんが、非課税のつみたてNISAで選ぶなら、保有額は株式100%>資産複合型にして、高い利益を出すのがおすすめです。
手数料が低い銘柄を選ぶ
投資信託に限ったことではないですが、手数料は何でも低いほうが良いですよね。
投資信託の手数料は購入手数料・信託報酬(管理・運営手数料)・解約手数料の3つがあり、購入・解約時の手数料は無料の銘柄が多く、差が出るのは主に信託報酬です。
インデックスファンドの信託報酬は0.05〜0.2%程度が相場ですが、つみたてNISAは長期投資であり、運用する20年の間ずっと信託報酬を払い続けます。
長い目でみると信託報酬による差は大きく、信託報酬が安ければその分多く投資信託を買えるため、信託報酬は低いに越したことはないです。
「純資産額」と「純資産額前年比」が多い銘柄を選ぶ
投資信託の銘柄を選ぶときは、純資産額と純資産額の前年比も見たほうがよいです。
純資産額が多ければ、利益が出ると考えている投資家が多い証拠になります。また、純資産額の前年比が高ければ、魅力を感じて購入している人が現時点でも多いということです。
純資産額が少ない銘柄は、最悪の場合運用ストップする可能性もあります。つみたてNISAは20年間の長期投資なので、運用が止まるリスクのある銘柄は選ばないようにしましょう。
つみたてNISAは投資先の入れ替えができない(厳密には変更できるがメリットがない)ため、最初に選ぶ銘柄が肝心です。
今売れている銘柄を見るには、各証券会社の「買い付けランキング」などを見ても調べることができます。ランキングの10位以内に入っていなければ、1~10位を超えるメリットはないものと思ってください。
つみたてNISA(積立NISA)のおすすめは全世界株式のインデックスファンド
つみたてNISAについて、おすすめの証券会社や投資信託の銘柄、初心者が押さえておくべき選び方のポイントを紹介しました。
最初は1~3銘柄に少額投資して、学びながら積立額を増やしていけば、つみたてNISAでは高確率で資産を増やせます。
つみたてNISA自体が初心者向けの投資方法なので、難しいことはありません。
知識だけ取り入れても、実際に体験してみないとわからないことは多いです。
月1,000円、もっと言えば月100円でもいいのですぐに投資を始めて、ぜひ流れをつかんでくださいね。