自分に似合う服を知りたいと思っても、服の種類もコーディネート方法もたくさんあって、何を着ればいいのかよく分からないですよね。
生まれ持った身体の特徴である「骨格タイプ」を知ると、自分のスタイルをよりきれいに見せてくれる服が分かります。
骨格タイプを知らないまま服を選んでいると、がっしりして見えたり、華奢を通り越して貧相に見えたりなど、まわりにマイナスな印象を与えているかもしれません。
この記事では、骨格タイプの基本である「ストレート」「ウェーブ」「ナチュラル」の3タイプについて、特徴や似合うアイテム、コーディネートのポイントなどを紹介します。
骨格タイプが分からないときの解決策も載せているので、自分の身体に似合う服がわかるようになり、さらにおしゃれが好きになりますよ。ぜひ最後まで目を通してみてください。
骨格タイプとは
骨格タイプ(骨格診断)とは、生まれ持った骨格や、筋肉と脂肪の付き方、肌の質感などによって、その人に似合う服の系統を診断するものです。
骨格タイプは主に「ストレート」「ウェーブ」「ナチュラル」の3タイプに分けられ、身長や体重、太りすぎ・痩せすぎなどに関係なく決まります。
以下のデータは、ファッション界においてコンサルティングやプロの養成を行っている東京のサロン「カラー&スタイル1116」が、844人分の顧客データをもとに出したものです。
※2019年9月18日時点のデータ
全国規模の統計ではないですが、このデータによると、日本人にはストレートタイプが一番多く、ウェーブタイプがもっとも少ないようです。
骨格タイプの特徴は三者三様で、似合う服・似合わない服もまったく異なります。
骨格ストレートの特徴
まずは、割合として日本人に一番多いと言われる「骨格ストレート」の特徴を解説します。
全体的な傾向
「骨格ストレート」タイプは、全体的に身体にメリハリがあり、砂時計のような体型とも言われます。バストや腰の位置が高く、グラマラスな印象で身体に厚みがあることが特徴です。
肌にもハリや弾力があり、ジャストサイズの服をきれいに着こなせます。
骨格ストレートの芸能人
骨格ストレートと言われる芸能人は、以下の方々です。
- 50代:鈴木京香さん、藤原紀香さん
- 40代:米倉涼子さん、深田恭子さん
- 30代:深田恭子さん、石原さとみさん
- 20代:広瀬すずさん、橋本環奈さん
※年代は2022年11月時点
皆さんともに胸・ウエスト位置が高く、上半身に厚みがあります。細身な方でも肩幅や身体の厚みがあるのは変わらず、グラマラスな印象です。
骨格ストレートに似合うアイテム
以下に、骨格ストレートに似合うアイテム・似合わないアイテムをまとめました。
全体 | ○ジャストサイズ ×オーバーサイズ |
首回り | ○首回りがすっきりしたVネック・Uネック ×首が詰まった服 |
肩・袖・トップス | ○肩口がジャストフィットしたトップス オフショルダー、パフスリーブ(袖口が膨らんでいるもの) |
スカート | ○タイトスカート ×すそが広がるスカート |
パンツ | ○縦のラインが見えるセンタープレス、チノパン ×ハイウエスト、スキニー |
素材 | ○カシミヤ、シルク、レザー、綿100%など、生地が厚くハリやゴージャス感のあるもの ×シフォン、レースなど柔らかくカジュアルな素材 |
コーディネートのポイント
首回りがすっきりとしたトップスに、広がりすぎないスカートを合わせたコーディネート。Iラインを意識したすとんと落ちるロングコートに、足元はパンプスを履いて肌を見せています。
身体に厚みがある骨格ストレートの人は、シンプルにまとめたコーディネートが得意なため、画像のように柄物はスカートだけにとどめておくと上品です。
骨格ストレート向けの服・コーディネートはこちらの記事で詳しく解説しているので、ぜひ読んでみてください。
骨格ウェーブの特徴
ここでは、「骨格ウェーブ」の特徴についてみていきます。
全体的な傾向
「骨格ウェーブ」は、全体的に身体が薄く、首が長め・鎖骨が細めなどの特徴があります。バランスの重心は下半身にあり、腰位置が低めで、洋ナシのような体型と言われるタイプです。
筋肉よりも脂肪がつきやすく、肌も柔らかくてふわふわしており、女性らしい華奢なイメージを与えます。
骨格ウェーブの芸能人
骨格ウェーブと言われる芸能人は、以下の方々です。
- 50代:石田ゆり子さん、森口博子さん
- 40代:小西真奈美さん、神田うのさん
- 30代:北川景子さん、新垣結衣さん
- 20代:藤田ニコルさん、池田エライザさん
※年代は2022年11月時点
骨格ウェーブの方々は首がほっそりと長く、上半身が華奢な方が多く見られます。
骨格ウェーブに似合うアイテム
以下に、骨格ウェーブに似合うアイテム・似合わないアイテムをまとめました。
全体 | ○華奢な部分を見せるタイトな服 ×骨格を隠すオーバーサイズな服 |
首回り | ○首元が開いていないラウンドネック(首元が丸く開いたもの)・ボトルネック(首元が立ち上がっていて少し隠れるもの) ×首元が開いているVネック、開襟シャツなど |
肩・袖・トップス | ○リブニット(縦筋の入ったニット)、ノースリーブ ×デザイン性のない普通の半袖・長袖、ドルマンスリーブ(脇あたりの袖付けから袖口に向かって細くなるもの) |
スカート | ○プリーツスカート、フレアスカート ×マキシ丈スカート(くるぶしあたりまで隠れるもの) |
パンツ | ○スキニー、ハイウエスト、テーパード(ウエストからすそに向かって細くなるもの) ×ワイドパンツ、カーゴパンツ(ゆるくてポケットがたくさんついたもの) |
素材 | ○レース、シフォン、ベロアなど柔らかい素材 ×レザー、リネンなど硬い素材 |
上半身が華奢で、胸の位置が低い骨格ウェーブは、胸元は隠して二の腕や背中を出したほうがきれいに見えます。
首・手首・足首が華奢なため、「3首」を見せるような服を選ぶと体型を活かせるでしょう。「Xライン」のコーディネートで、くびれが美しく見えるように意識してみてください。
コーディネートのポイント
首が詰まりぎみで、骨格ウェーブの特徴である華奢な手首を見せたトップス。ウエストから足首に向かって、シルエットが緩やかに細くなるタイトスカートを合わせています。
全体的に柔らかい素材を使っており、ふわりとしたウェーブの雰囲気を活かせるコーディネートです。
骨格ウェーブ向けの服・コーディネートはこちらの記事で詳しく解説しているので、ぜひ目を通してみてください。
骨格ナチュラル
ここでは、「骨格ナチュラル」の特徴を解説します。
全体的な傾向
「骨格ナチュラル」の人は、全体的に肩や手首などの関節がしっかりしており、”フレーム感”が目立つタイプです。
手足が長めで、重心が上下のどちらにも偏らない長方形のような印象を与えます。肌はドライな質感で、スタイリッシュな服装が似合う骨格です。
骨格ナチュラルの芸能人
骨格ナチュラルと言われる芸能人は、以下の方々です。
- 50代:天海祐希さん、鈴木京香さん
- 40代:深津絵里さん、中谷美紀さん
- 30代:綾瀬はるかさん、本田翼さん
- 20代:永野芽郁さん、池田美優(愛称:みちょぱ)さん
※年代は2022年11月時点
スタイリッシュな服装が似合い、女性らしさだけでなく凛としたかっこよさも兼ね備えたイメージがあります。
骨格ナチュラルに似合うアイテム
以下に、骨格ナチュラルに似合うアイテム・似合わないアイテムをまとめました。
全体 | ○フレーム感を隠すオーバーサイズの服 ×身体にジャストフィットしている服 |
首回り | ○タートルネック、大きく開いていないラウンドネックなど ×Vネック、スクエアネックなど大きく開いているもの |
肩・袖・トップス | ○ドルマンスリーブ、フレンチスリーブ(肩が少しだけ隠れているもの) ×オフショルダー、ノースリーブ |
スカート | ○マキシ丈スカート ×膝上スカート、ミニスカート |
パンツ | ○ガウチョパンツ、ワイドパンツ ×ショートパンツ、スキニー |
素材 | ○リネンやヴィンテージデニムなど、天然素材や古着感があるもの ×シルクやサテンなど光沢感のあるもの、シフォンなどふわふわしたもの |
骨格ナチュラルの人は、しっかりした骨格が目立たないように、ゆるくラフなコーディネートにするのがおすすめです。
ストレート・ウェーブが着るとだらしなく見えるオーバーサイズも、ナチュラルならスタイリッシュに着こなせます。
可愛らしい服装にしたいときは、小花柄など甘めの柄ではなく、ペイズリーやボタニカル(花・草木)柄など、不揃いな模様を選びましょう。
コーディネートのポイント
ナチュラルが得意とするゆったりとしたタートルネックの、腰あたりまで隠れるニットをトップスに選んでいます。
ボトムスには、すそに向かって広がるAラインのスカートをチョイス。オーバーサイズトップス×ロングスカートにしてもだらしなく見えないのがナチュラルの良いところです。
洋服のコーディネート自体は無地でまとめてシンプルに、小物に柄バッグをもってきて遊びを入れています。
骨格ナチュラル向けの服・コーディネートはこちらの記事で詳しく解説しているので、あわせて読んでみてください。
骨格診断の7タイプ・9タイプとは
骨格タイプの診断方法には、今まで紹介した3種類のほかに、7タイプ・9タイプに分けるものもあります。
診断方法は違いますが、どれも元の3タイプをさらに細かくしたものであり、大元は同じです。ここでは概要だけ解説するので、気になる人は調べてみてください。
7タイプ
7タイプの骨格診断は、身体の厚みに加え、肩とお尻のどちらが目立つか、ウエストのくびれははっきりしているかなどの特徴で判断し、以下の7種類に分けます。
タイプ名 | 特徴 | |
---|---|---|
身体のラインが 直線的(ストレート)な4タイプ | カジュアル | マネキンタイプ(ナチュラル・健康的) |
クラシック | ニュースキャスタータイプ (正統派、知的) | |
ドラマティック | 海外セレブタイプ(個性的・ゴージャス) | |
ハイファッション | パリコレモデルタイプ (都会的・スタイリッシュ) | |
身体のラインが 曲線的(ウェーブ)な3タイプ | ソフトクラシック | 女子アナタイプ(上品・洗練された) |
ロマンティック | グラビアタイプ(グラマラス、華やか) | |
ラブリー | アイドルタイプ (かわいらしい、若々しい) |
3タイプよりも細かく身体の特徴を分けており、ミックスされている要素なども知ることが可能です。
9タイプ
9タイプの骨格診断は、基本であるストレート・ウェーブ・ナチュラルをさらに3タイプずつに分け、以下の9種類においてどこにあてはまるかを診る方法です。
《ストレート》
- ザ・ストレート(純粋なストレート)
- ソフトストレート(ウェーブ寄り)
- ボリューミーストレート(ナチュラル寄り)
《ウェーブ》
- ザ・ウェーブ(純粋なウェーブ)
- シンプルウェーブ(ストレート寄り)
- ボリューミーウェーブ(ナチュラル寄り)
《ナチュラル》
- ザ・ナチュラル(純粋なナチュラル)
- シンプルナチュラル(ストレート寄り)
- ソフトナチュラル(ウェーブ寄り)
世の中には、ウェーブの傾向ももったストレートや、ナチュラルの傾向ももったストレートなど、ミックスタイプの人も存在します。
Webサイトの診断などでチェック項目に偏りが出ない人は、9タイプで分類してみると個性にぴたりとあてはまるかもしれません。
骨格タイプが分からないと感じる原因
最後に、骨格タイプを自己診断してもよく分からないと感じる原因をいくつかご紹介します。
自分を客観的に見られていない
骨格診断をするときに、無意識に自分を良くみたり、反対にコンプレックスのことばかりを考えて、誤診する人は多いです。
たとえば、本来痩せれば身体は薄いタイプなのに、太っているから「身体が厚い」と判断しているなど。
また、パキッとした顔立ちで普段からボーイッシュな服装をしている人は、「自分は可愛らしいウェーブではないだろう」と最初から除外しているケースもあります。
体重や顔立ちと骨格とは別物と考え、どうしても客観的に見られない場合は家族や友人などの第三者に判断してもらいましょう。
そもそも骨格の特徴が強くない
骨格タイプの特徴が混ざっている「ミックスタイプ」の人は、自己診断をしても「ストレートかナチュラルか分からない」などと2つのタイプで迷います。
どちらか分からない場合は、はっきりさせる必要はありません。
骨格診断の目的は、正確なタイプが分かることではなく、自分に似合う服を知ることです。
「上半身はナチュラル、下半身はストレート」など、特徴があると思えるところに焦点をあてて、両方の良い部分をコーディネートに取り入れましょう。
骨格タイプを知って自分に似合う服を楽しもう
ここまで骨格タイプについて、3タイプの特徴や、さらに細分化した診断法、骨格タイプが分からない原因などを解説してきました。
自分の骨格タイプが分かると、積極的に見せる部位と、洋服でカバーするべき部位が分かり、服も選びやすくなります。
自分に似合った服を着ることで、鏡で自分を見たときの雰囲気や、相手に与える印象もぐっと良くなり、おしゃれが楽しくなりますよ。
まずはネットで診断をしてみて、いずれはプロの診断も受けてみてください。
骨格診断とあわせて、自分にきれいに見せる「パーソナルカラー」も知るとより素敵なコーディネートができるので、こちらの記事も良ければ読んでみてくださいね。