フリマアプリを使いたいけれど、ラクマとメルカリはどっちがいいの?と迷ってはいませんか。どちらも日本ではユーザー数の多いフリマアプリで、多くの人が利用しています。
しかし、実際に利用しようとすると違いがわからず、どちらのアプリが自分に向いているか、どういう場面で使い分ければいいかなどわからないことが多いのではないでしょうか。
本記事では、ラクマとメルカリをあらゆる点から比較して、その違いを解説していきます。この記事を読んで、自分に合っているアプリや、自分のニーズに合ったアプリを検討してみてください。
ラクマとは?
出典:ラクマ
ラクマとは、楽天が運営するフリマアプリです。取引をすると、楽天ポイントがもらえたり、購入に楽天ポイントを使用できたりと、楽天のサービスを活用して、商品の個人売買ができます。
ラクマには購入申請というシステムがあり、出品者が購入者をある程度制限できることが特徴の1つ。評価が悪いアカウントと取引をしたくない、コメントをくれた人だけに販売したい、などの出品者の希望を叶えた安全性が魅力です。
登録方法
ラクマへの登録方法を紹介します。
- ラクマのアプリをインストールする(WEB版では不要)
- ラクマを「はじめる」をタップ
- 楽天IDを入力する(もっていなければ新規登録をする)
- 会員情報として楽天の登録情報が反映されるので確認
- ニックネーム・性別・招待コードを入力する
- 電話番号を認証して完了
ラクマでは以前メールアドレスやSNSアカウントとの連携で登録ができましたが、2022年7月以降、楽天IDとの連携が必須になりました。
メルカリとは?
出典:メルカリ
日本で最もダウンロード数が多いフリマアプリです。年代、性別を問わず多くの人が利用しています。
そのため、出品されている商品数も多く、希望の商品が見つけやすいことが特徴です。同じ商品が複数出品されている場合もあり、自分の希望の金額や商品状態、取引相手などを選べます。
2023年7月以降、取引メッセージでは、スタンプ機能が搭載されました。発送連絡や取引のお礼などが簡単にできるようになり、メッセージを作成する手間が軽減されたのも魅力の1つです。
登録方法
メルカリの登録方法は、SNSとの連携などいくつかありますが、ここではメールアドレスを使用した登録方法を紹介します。
1.アプリをインストールする(WEB版では不要)
2.会員登録からメールアドレスで登録を選択
3.メールアドレスとパスワードを入力する
4.電話番号を認証して登録完了
WEB版でも同様に会員登録が可能ですが、本人確認機能はアプリからのみ行えるので、アプリの利用がおすすめです。
ラクマとメルカリの違い
無料で使えるフリマアプリということで、共通点が多い2つのアプリですが、異なる点もあります。違いを把握することで、状況に応じてアプリを使い分けることが可能です。
ここでは、ラクマとメルカリの違いをさまざまな視点から解説します。
ラクマとメルカリの違い
ラクマ | メルカリ | |
利用者数 | 累計3,500万ダウンロード | 世界累計1億ダウンロード(2017年12月時点) |
販売手数料 | 4.5%~10%の間で変動 (2023年8月1日より) | 10% |
送料 | ゆうパケットポスト175円~ ネコポス200円~ など発送方法によって異なる | ゆうパケットポスト215円~ ネコポス210円~ など発送方法によって異なる |
支払手数料 | ラクラクあと払い(ペイディ) コンビニ払い ATM払い キャリア決済 d払いのみ有料 | コンビニ払い ATM払い キャリア決済のみ有料 |
振込手数料 | 210円(1万円以上の振込申請時に楽天銀行を指定すると無料) | 200円(お急ぎ振込を利用すると+200円) |
最低振込額 | 1,000円 | 200円 |
2023年7月現在
出典:ラクマ、mercari、ラクマ公式ブログ、メルカリヘルプセンター
利用者数
利用者数はラクマが累計3,500万ダウンロードに対し、メルカリは2017年12月時点ですでに世界累計1億ダウンロードを突破していて、利用者数には大きな差があるといえます。
日本国内で見ても、メルカリのほうが2倍以上のダウンロード数があり、幅広い年代や性別の人が利用していることが明確です。そのため、出品数や購入希望者数はメルカリのほうが多いと考えられ、商品はメルカリのほうが売れやすい傾向があるでしょう。
しかし商品によっては購買層の関係で、ラクマのほうが売れる場合もあり、見極めが重要です。
出典:ラクマ、プレスリリース|mercari
販売手数料
2023年7月まではラクマの販売手数料は6%、メルカリは10%と、ラクマのほうが同じ金額で販売した場合、手取りが多いことがメリットとされてきました。しかし2023年8月以降、ラクマが規約を改訂し、販売手数料が変動型に変更。
前の月の販売実績に応じて販売手数料が変動するというもので、たくさんラクマを利用して販売すれば、手数料を4.5%に抑えられるように。しかし条件は厳しく、多くのユーザーにとっては販売手数料が上がることが予想され、メルカリとの差がなくなる可能性が高いでしょう。
出典:販売手数料改定|ラクマ、メルカリ手数料|メルカリヘルプセンター
ラクマの2023年8月以降の販売手数料算出条件
販売手数料 | 合計販売回数 かつ 合計販売金額 |
---|---|
10% | ‐ |
9% | 4回以上 かつ ¥5,000以上 |
8% | 6回以上 かつ ¥10,000以上 |
7% | 8回以上 かつ ¥30,000以上 |
6% | 10回以上 かつ ¥50,000以上 |
4.5% | 10回以上 かつ ¥100,000以上 |
2023年7月現在発表されている条件
出典:販売手数料が変動する仕組み|ラクマ
送料
送料に関しては下記の「ラクマ・メルカリの配送サービスを比較」で詳しく解説しているのでそちらも参考にしてください。
ラクマには「かんたんラクマパック」、メルカリには「らくらくメルカリ便」「ゆうゆうメルカリ便」という独自の発送方法があります。これらを利用してゆうパケットポストで荷物を発送した場合、ラクマだと175円、メルカリだと215円。
一方ゆうパックの120サイズはラクマだと1,350円、メルカリだと1,200円なので、どちらが必ず安いとは言えません。商品を出品する前に発送方法を決めておいて、それに適したアプリを選択すれば送料を抑えられます。
支払手数料
ラクマとメルカリでは利用できる決済方法や支払手数料が異なります。自分が使いたい方法が使用できるか、その方法は無料かなどを把握して、アプリを使用しましょう。
ラクマとメルカリの支払手数料一覧
支払い方法 | ラクマ | メルカリ |
---|---|---|
クレジットカード | 無料 | |
Apple Pay | – | 無料 |
Fami Pay | 無料 | |
LINE Pay | 無料 | ‐ |
ペイディ | 100円 | ‐ |
メルペイのあと払い/定額払い(メルカード含む) | ‐ | 無料 |
ラクマポイント 楽天ポイント/キャッシュ | 無料 | ‐ |
コンビニ払い | 100~200円(商品価格により変動) | 100~880円(商品価格により変動) |
ATM払い | 100円(金融機関により別途支払い手数料がかかる場合あり) | 100~880円(商品価格により変動) |
キャリア決済 | 150円 | 100~880円(商品価格により変動) |
d払い | 150円 | ‐ |
2023年7月現在
出典:支払手数料|ラクマ、メルカリ手数料|メルカリヘルプセンター
コンビニ、ATM、キャリア決済を利用する場合、支払金額が高額だとラクマのほうが支払金額が少なくて済みます。また普段のコード決済で楽天ペイあるいはメルペイを使用している人は、使用するアプリもまとめておくとポイントも活用できて便利ではないでしょうか。
振込手数料
振込手数料とは、売上金を銀行振込で受け取る際に発生する手数料のことです。ラクマの振込手数料は210円、メルカリの振込み手数料は200円と大きく差はなく、どちらのアプリでも同様の金額がかかります。
しかしラクマでは10,000円以上を振込申請する際、楽天銀行を振込先に指定することで、210円の手数料が無料に。
一方、メルカリでは通常2、3日かかる振込を短縮するお急ぎ振込サービスがあります。これを利用するには別途200円が必要です。
出典:振込手数料|ラクマ、メルカリ手数料|メルカリヘルプセンター
最低振込額
最低振込額とは、売上金の受け取りに銀行振込が利用できる最低金額のことです。ラクマは1,000円、メルカリは200円に設定されています。1,000円に満たない金額を銀行振込で受け取りたい場合は、メルカリにすると良いでしょう。
しかし、ラクマでもメルカリでも、小額の売上金のなかから200円以上の手数料が取られてしまうのはもったいないですよね。ラクマまでは楽天ペイ、メルカリではメルペイを利用して売上金を受け取ると、手数料がかからず満額受け取れるので、そちらも検討してみましょう。
出典:最低振込額|ラクマ、振込申請|メルカリ
ラクマ・メルカリの配送サービスを比較
ラクマとメルカリで使用できる発送方法と、その料金を比較します。まずは両アプリ共通の金額で使用できる発送方法の料金を見てみましょう。
発送方法 | ラクマ・メルカリ共通料金 | |
---|---|---|
定型郵便物 | 25g以内 84円 50g以内 94円 | |
定型外郵便物(規格内) | 50g以内 120円 100g以内 140円 150g以内 210円 250g以内 250円 500g以内 390円 1kg以内 580円 | |
定型外郵便物(規格外) | 50g以内 200円 100g以内 220円 150g以内 300円 250g以内 350円 500g以内 510円 1kg以内 710円 2kg以内 1,040円 4kg以内 1,350円 | |
レターパックライト | 4kg以内 370円 | |
レターパックプラス | 4kg以内 520円 | |
スマートレター | 1kg以内 180円 | |
クリックポスト | 1kg以内 185円 | |
ゆうメール | 150g以内 180円 250g以内 215円 500g以内 310円 1kg以内 360円 | |
飛脚宅急便 | 距離によって異なる |
2023年7月現在
出典:ラクマ発送方法、メルカリの発送方法早わかり表
ゆうメールと飛脚宅急便はメルカリの発送方法早わかり表には掲載されていませんが、発送方法を「未定」で出品し、相手の住所がわかっていれば利用可能です。
一方以下の発送方法はラクマ、メルカリそれぞれアプリ独自の発送サービスに対応しているため、料金が異なります。
- ゆうパケット
- ゆうパケットポスト
- ゆうパケットプラス
- ネコポス
- 宅急便コンパクト
- ゆうパック
- 宅急便(ヤマト)
それぞれのアプリごとに異なる発送方法を解説していきます。
かんたんラクマパック
ラクマではかんたんラクマパックという発送サービスを取り入れています。匿名で購入・発送が可能、送料が全国一律、配送状況がアプリで把握できる、発送トラブル時の補償付きという、メリットが多い発送方法です。
具体的に発送に使用できるのはヤマト運輸と日本郵便のサービスで、どちらの発送料金もメルカリに比較して安いということがポイント。楽天独自の補償も充実していて、安心して利用できるサービスです。
かんたんラクマパックの送料
発送方法 | 送料 |
---|---|
ゆうパケット | 1kg以内 180円 |
ゆうパケットポスト | 2kg以内 175円(+別途専用シール5円~+専用箱65円~) |
ゆうパケットプラス | 2kg以内 380円(+別途専用箱65円) |
ネコポス | 1kg以内 200円 |
宅急便コンパクト | 530円(+別途専用箱70円) |
ゆうパック | 60サイズ 700円 80サイズ 800円 100サイズ 1,150円 120サイズ 1,350円 140~170サイズ 1,500円 |
宅急便(ヤマト) | 60サイズ(~2kg) 800円 80サイズ(~5kg) 900円 100サイズ(~10kg) 1,150円 120サイズ(~15kg) 1,350円 140サイズ(~20kg) 1,550円 160サイズ(~25kg) 1,800円 180サイズ(~30kg) 2,100円 200サイズ(~30kg) 2,500円 |
2023年7月現在
出典:ラクマ発送方法
らくらくメルカリ便・ゆうゆうメルカリ便
らくらくメルカリ便とゆうゆうメルカリ便は、メルカリが提供する発送サービスです。らくらくメルカリ便はヤマト運輸、ゆうゆうメルカリ便は日本郵便と提携しています。
発送方法はラクマと変わらず、匿名発送も可能です。メルカリ便を使用した発送でのトラブルの場合は、事務局がトラブルに応じて補償をしてくれるので、万が一のときも安心。アプリと連携して荷物の追跡が可能で、購入者にも安心してもらえます。
らくらくメルカリ便・ゆうゆうメルカリ便の送料
発送方法 | 送料 |
---|---|
ゆうパケット | 1kg以内 230円 |
ゆうパケットポスト | 2kg以内 215円(+別途専用シール5円~+専用箱65円~) |
ゆうパケットプラス | 2kg以内 455円(+別途専用箱65円) |
ネコポス | 1kg以内 210円 |
宅急便コンパクト | 450円(+別途専用箱70円) |
ゆうパック | 60サイズ 770円 80サイズ 870円 100サイズ 1,070円 120サイズ 1,200円 140サイズ 1,450円 160サイズ 1,700円 170サイズ 1,900円 |
宅急便(ヤマト) | 60サイズ(~2kg) 750円 80サイズ(~5kg) 850円 100サイズ(~10kg) 1,050円 120サイズ(~15kg) 1,200円 140サイズ(~20kg) 1,450円 160サイズ(~25kg) 1,700円 |
2023年7月現在
出典:メルカリの発送方法早わかり表
購入するならどっちが良い?
ラクマとメルカリは、それぞれメリットやデメリットがあります。出品するアプリに悩んだとき、発送者としては発送料金が安いなど、いくつかのポイントでアプリを比較することが可能です。
しかし、購入者として利用するなら、どうやって選べばいいか悩みますよね。ここでは3つの観点から、購入者にとってどちらがおすすめかを解説します。
女性ユーザーはラクマ
ラクマは2012年、フリルという名前で日本で最初のフリマアプリとして誕生しました。その後楽天と統合し、名前をラクマに変更したという経緯があります。
フリルは主に女性向けのアプリだったということもあり、ラクマのユーザーは女性が多いです。そのため、女性向きの商品が出品されていることが多く、女性向けの商品を探すなら、ラクマのほうが充実している可能性があります。
メルカリは商品の種類が豊富
メルカリは、利用者数日本一のフリマアプリです。出品数も多く、探している商品を見つけられる可能性が高いでしょう。
またユーザーが多いことから、同じ商品が複数出品されていることがあり、価格競争が起きやすいのもメルカリの特徴です。そのためラクマと比べて安く販売されていることも多々あります。
利用料はどちらも無料
ラクマ、メルカリともに利用料金はかかりません。
出品する場合は、送料や販売手数料を比較してアプリを検討する必要があります。一方、購入する場合は送料着払いの場合以外、どちらのアプリも出品された価格のみを支払うことで購入可能です。
もし希望の商品がラクマ、メルカリともに出品されている場合は、商品の状態や表示価格を比較して、購入するアプリを選択すると良いでしょう。
トラブル時の補償
取引でトラブルが発生した場合の補償内容を解説します。
- ラクマの場合
- メルカリの場合
ラクマでは「ラクマあんしん補償」という独自の補償基準を設けています。
内容は発送時の荷物の「紛失補償」、購入した品が偽造品だった場合の「偽造品購入に対する補償」、購入した品が正規品か疑わしいときの「鑑定サービス補償」です。それぞれ条件を満たすことをラクマが判断すれば、購入金額を補償してもらえます。
アカウントが乗っ取られた、メルペイが勝手に使用されたなどの不正利用トラブルの場合は、警察に相談・届け出をすると全額補償を受けられます。
発送時の荷物の紛失や破損などのトラブルに関しては、個別に状況を判断して対応するため、補償額は決まってはいません。事務局へトラブル内容を伝え、指示を仰ぎましょう。
ラクマ・メルカリでよくある質問
ラクマやメルカリを使用するときに、よくある質問について解説します。アプリを利用する際の疑問点は、規約などを読んで事前にきちんと確認しておき、規約違反のないようにサービスを利用するように心がけましょう。
「ラクマでも販売中」「メルカリでも販売中」はOK?
ラクマ、メルカリの両アプリに同じ商品を出品している場合、商品説明文に「ラクマでも販売中」「メルカリでも販売中」と記載することは問題がない行為です。
しかし、そのあとに「別アプリで#〇〇で検索してください」などと記載したり、出品ページのURLを貼ったりするなど、もう一方のアプリへ誘導する行為は規約違反。あくまでもほかのアプリでも出品していることのみを記載するようにしてください。
同時出品は規約違反?
同じ商品をラクマとメルカリ両方で同時に出品することは規約違反ではありません。
ただし、万が一同時に商品が売れてしまったり、売り切れたにも関わらず出品停止を忘れていて、もう一方のアプリで売れてしまったりするトラブルも考えられます。その場合、トラブルの内容によっては、規約違反に該当する可能性も。
同時出品をする場合は、商品が売れた場合、速やかに対応できる状況にしておきましょう。
「安心できる取引ならラクマ」「早く売るならメルカリ」がおすすめ
ラクマとメルカリの違いについて、発送方法や料金、利用者層、補償内容など、あらゆる観点から解説しました。
ラクマは購入申請があったり送料が安い発送方法が多かったりと、出品者にとって使用しやすいアプリです。利用者数はメルカリに劣りますが、安全安心の取引ができる工夫がたくさん施されています。
一方メルカリは、やはり利用者数が多いことが強みです。購入希望者も多く、出品者も多いため、迅速な取引ができるでしょう。
それぞれのアプリの特徴を抑えたうえで、ニーズに合ったアプリを使用してみてはいかがでしょうか。