地球に優しい地産地消とは?今日からできる取り組みを紹介

SDGs

地産地消という言葉は知っているけれど、実際の取り組みや定義については知らない人が多いのではないでしょうか。

地産地消は「地域で生産したものを、その土地で消費する」という取り組みのことで、地産地消を積極的に行うことで、地球に大きなメリットがあります。

実際に自分の生活の中で地産地消を取り入れる方法、どんなメリットやデメリットがあるのかを知らないと、やってみようという気には起きないですよね。

本記事では、地産地消とはどんな活動のことか、地産地消に関して生産者、消費者の立場でのメリット・デメリット、地産地消に取り組むための方法について紹介します。読んだあとにすぐに取り組める方法のため、ぜひ参考にしてみてください。

地産地消とは?

地産地消とは、「地域で生産したものを、その土地で消費する」という取り組みです。

ただ消費するだけでなく、地域で生産された農産物を知り、農業者と消費者とのつながりを強くするという目的もあります。

たとえば、家の近くのスーパーで、地産地消コーナーを見たことがありませんか。最近は、多くのスーパーで地産地消の商品を販売しています。ほかにも、産地直売所や無人販売などが、地産地消を特に感じられる場所です。

商品にどこで作られたか、どんな人が作ったかを記載することで、消費者は親近感を覚え、農業に興味を持つ可能性があります。このような取り組みを通じて、農業や農業関連の産業の活性化させることも目的のひとつです。

地産地消の代表的な活動

ここからは、地産地消の代表的な9つの活動を紹介します。

  • 外食
  • 観光
  • 直売所
  • 量販店
  • 学校給食
  • 福祉施設
  • 加工関係
  • 情報活動
  • 交流活動

外食

外食事業では、近年農産物の安定供給や消費者ニーズの観点から、地産地消を考えた活動が進められています。

レストランのメニュー欄に、「〇〇産野菜を使用」といった言葉を見たことがありませんか。産地を記載することで、消費者に地産地消の意識を持ってもらうように工夫。地産地消のメニューを積極的に押し出して、地域農家の活性化に貢献しています。

観光

観光において、地域の食材は貴重なアピールポイントです。

たとえば、高知県といえばカツオ、愛媛県といえばみかんといった、県のイメージがありますよね。

観光客は、その場所の名産を食べたり、お土産として購入したりします。これが地産地消につながるのです。

また、観光の活性化に役立つため、多くの場所で観光PRの商品として、食べ物や農産物を紹介しています。

直売所

直売所は、JAなどの農業団体が運営していることがほとんど。並んでいる農産物は、農協などに登録している農家の育てたものばかりです。

直売所の商品には、加工して付加価値販売しているものや、エコファーマーとして一部を学校給食に提供しているものもあります。

農家の人の顔写真などを載せて紹介しているPOPなどもあり、作った人に対して親近感が持てることも魅力です。

量販店

大型スーパーなどの量販店のなかにも、地産地消のコーナーが設置されています。

地産地消コーナーの農産物は、量販店で普通に販売されている農産物と比べて、金額が高かったり形が不揃いであったりすることもありますが、普段見ることのない珍しい農産物や、地元の名産物が低価格で販売している場合も。

どこの農家で採れたのかといった情報も載っていることもあるので、見つけた際はぜひ立ち寄ってみてください。

学校給食

学校給食では、地産地消を促進するために地元の農産物を利用する活動を行っています。

たとえば、神戸市の学校給食では、市内産の米を100%使用。また、市内野菜の使用は小学校で26品目中14品目、中学校で14品目中9品目という実績があります。

給食で食べるだけでなく、保護者向けパンフレットや学校用教材を作成する活動も盛んです。

福祉施設

福祉施設でも、地産地消に取り組んでいます。例として挙げられるのは、老人ホームや病院の食事です。

島根県の病院では、病院食なるべく島根県産・国産のものを使用。島根県のオリジナル野菜「あすっこ」など、珍しい野菜も使われています。地元ならではの食材を食べられる地産地消は、病と闘う人たちを支える取り組みのひとつです。

加工関係

加工関係では、地域の特産品を組み合わせた商品を開発することで、地産地消の活動に貢献。

兵庫県にある「山田錦の館」という加工施設では、地元の農産物を生かした加工品を製造・販売しています。

女性だけの従業員で構成されており、女性ならではの知恵と工夫で、さまざまな商品を開発。小学生や地元高校生の加工体験を受け入れるなど、食育にもつながる、地元に密着した取り組みが特徴です。

情報活動

都道府県や市町村では、地元で生産された農産物や製品をを普及させるために、広報などを活用して情報発信をしています。マスコットキャラクターの名前に、名産物の名前をつけるのもその例のひとつ。

また、伝承活動も積極的です。たとえば富山県では、「みそかんぱ」という郷土料理を普及させるため、地域の小学校やイベントで消費者に実際にみそかんぱ作りを体験してもらう取り組みを行っています。

交流活動

地産地消をテーマにした、交流活動も盛んです。富山県の滑川市学校給食共同調理場では、児童の食育推進の一環として、地産地消に関する活動に取り組んでいます。学校給食に地元食材を取り入れるのはもちろん、生産者との交流会食をもうけて消費者と生産者の接点を作ったり、料理教室で食への興味を上げる取り組みが特徴です。

地産地消における「生産者」のメリット・デメリット

ここでは、地産地消における「生産者」のメリット・デメリットについて紹介します。

メリット

地産地消における生産者のメリットは、多様な販売方法があること。大規模な農場でなくとも、少量の野菜を直売所で販売することができ、多品目の栽培に挑戦するきっかけになります。

そのほか、収益が上がるメリットも。直売所や無人販売を使用することで仲介手数料がなくなり、生産者の手元に戻るお金が増えます。

中・小規模の農家にとって、地産地消の取り組みはメリットが多いのかもしれません。

デメリット

地産地消における生産者のデメリットは、生産以外の労力がかかる可能性がある点です。

直売所などで販売する場合、自分の販売スペースにPOPを掲示する作業があります。自分で準備する手間や、売り文句を考えるなど、広告や宣伝能力が必要になる場合も。販売方法によって売り上げが上下し、収入に関わるため、面倒に感じる人もいるかもしれません。

そのほか、生産できる農産物が少ないエリアでは地産地消が発展しにくいというデメリットもあります。

地産地消における「消費者」のメリット・デメリット

次に、地産地消における消費者側のメリット・デメリットについて紹介します。

メリット

地産地消における消費者のメリットは、身近な場所で作られた新鮮な農産物が食べられる点です。

自分の知っている場所であれば、親近感が湧き、食に興味を持つきっかけにもなります。地元特有の珍しい農作物にも出会えるかもしれません。

直売所では、地域の食材を使った郷土料理について説明があることも。地元の食文化を学びながら食を楽しめます。

デメリット

地産地消における消費者のデメリットは、スーパーなどの大型量販店で売っている農産物と比べて、値段が高い場合がある点です。

ただ、基本的に直売所で売られている農産物は、安いものがほとんど。スーパーの地産地消コーナーの野菜も、時期によっては安く販売されていることがあるため、定期的に値段を確認してみましょう。

今日からできる地産地消の取り組み

ここからは、今日からできる地産地消の取り組みについて紹介します。

  • 産直市場を利用する
  • 産地を確認して食材を選ぶ

それぞれ紹介していきます。

産直市場を利用する

産直市場で農産物を購入すると、地産地消に貢献できます。産直市場は、農家の人が野菜を持ってきて直接販売する場所。地域ならではの野菜を見つけられたり、伝統野菜について知ったりすることができます。

ファーマーズマーケットを利用することもおすすめです。東京都渋谷区神宮前で行われている「Farmers Market@UNU」では、全国の農家が持ち寄った農産物が集まります。ぜひ参加してみてください。

産地を確認して食材を選ぶ

産地を確認して食材を選ぶことは、地産地消につながります。スーパーで農産物を買う際に、商品のラベルを確認してみてください。

外国産ではなく、国産のもの、自分の住んでいる地域や周辺のエリアで生産された野菜を選ぶことで、地産地消に関する関心が高まります。

無理せず、普段の生活のなかに地産地消に貢献する意識を取り入れてみましょう。

地産地消についてよくある質問

ここからは、地産地消についてのよくある質問について答えます。

子供のためにできる地産地消の取り組みとは?

子供たちのためにできる地産地消の取り組みには、学校給食に地域で作られた食材を使うことが挙げられます。誰が作ったか、どのように作られたかを学び、学んだ食材を食べることで、子供の食育につながるのです。

また、家庭での取り組みとして、一緒に買い物に行き、地産地消の食材を買うこともおすすめ。子供が地産地消の取り組みに興味を持つきっかけを増やしていきましょう。

地産地消はSDGsのどの取り組みに該当するか?

地産地消は、SDGsの目標14番「海の豊かさを守ろう」、15番「陸の豊かさも守ろう」に当てはまります。

地域の自然でとれた食材をその場で消費することで、加工のコストがかからず、資源の確保にも貢献。

ほかにも、SDGsの目標13番「気候変動に具体的な対策を」にも該当します。これは、地産地消することで、作った食材を運搬するコストが減るため。トラックの運搬作業がなくなることで、二酸化炭素の排出を抑えられます。

地産地消でおいしく社会貢献しよう

本記事では、地産地消についての定義や身近な場所で行われている取り組みの例、地産地消のメリットデメリットなどについて紹介しました。

地産地消は、消費者と生産者どちらにもメリットがあり、地球環境にもやさしいSDGsの取り組みにも貢献しています。

地産地消を生活に取り入れ、おいしいごはんを食べながら社会貢献しましょう。

小池|KOSOTTO編集部

小池|KOSOTTO編集部

元バッグセレクトショップ店員。旅行とファッションが好き。古着をきっかけにサステナブルファッションについて興味を持ち、勉強中。

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